ハラー
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解説
イソアの戦いにおけるシェダオ・シャイの敗北、およびデイン・リアンの艦隊の損失後、ユージャン・ヴォング司令部の上層階級は、この侵略を成功に導くために宗教監督者が必要であるという結論を下した。この地位に就いた最初の司祭ハラーは、ユージャン・ヴォングの神々、特に隠匿と欺瞞を司る女神ユン=ハーラに完全なる忠誠を誓っており、両手にはそれぞれ指が3本しかなく、唇にも刺青があるなど、数多くの献身を行っている。また、彼はジェダイ・ナイトとフォースに代表される真の脅威を認識し、彼らの一掃を提案した数少ないユージャン・ヴォングの1人だった。実際に彼は、もしダークサイドの戦士が生き残っていれば、シスと同盟を結ぶべきだとさえ提案しているのだ。
執行官ノム・アノアと共に、ハラーは娘の女司祭エランをジェダイ・オーダーに偽装亡命させ、最終的にオーダーを銀河系から排除することによって神々を助けるという計画を立案した。エランは肺に恐ろしい生物兵器を仕込んでいたが、最終的にこの武器が仇となって計画は失敗に終わる。ハラーは娘を失い、さらに最高司令官ナス・チョーカによってアウター・リムの任務に左遷された。一方でノム・アノアは叱責を受けただけに留まり、このときからハラーはノム・アノアに対する怒りと不信感をさらに募らせていくのだった。
しかし、後にハラーは親友であり、いまやウォーマスターの地位にあるサヴォング・ラによって戦場から召還され、彼の精神的支えおよび助言者の役目を与えられる。そして、ハラーはコルサントに対する大規模な攻撃の監督を任され、惑星の陥落後は双子のジェイセン・ソロとジェイナ・ソロの捕獲任務にも携わった。だが、この任務で彼は再びノム・アノアとのライバル争いを演じることになる。
次に、ハラーはウォーマスターからボーレイアス奪回計画に幸運をもたらす役を与えられる。しかし、彼はそこで新共和国軍の作戦を予期することができなかった。ハラーはこうした先見性の欠如から共和国の真の計画を見誤り、ユージャン・ヴォング軍はボーレイアスでチュルカン・ラを含む大規模な損失を負うことになる。その後、ハラーはコルサントへ逃亡し、そこで勝利の成果が発見されることを願うのだった。
やがてエバックの戦いでサヴォング・ラが死んだ後も、ハラーは最高大君主シムラの宗教的助言者としてコルサントに滞在していた。だが、シムラの側に仕える多くのユージャン・ヴォングたちと同様に、彼もまた最高大君主と神々との繋がりに疑念を抱くようになる。そこでハラーは密かにネン・イェムと面会し、彼女に予言者ユシャアと同盟を結ぶこと、そして放浪惑星ゾナマ・セコートを探すことを提案した。ハラーの当初の計画はユシャアと接触するための餌としてネン・イェムを利用することだったが、最終的には彼もゾナマ・セコートの捜索を望むようになる。彼は究極の目標を達成するため、2人のジェダイ・ナイト、コラン・ホーンとタヒアリー・ヴェイラと一時的に手を組むことにも同意したのだった。
ついにゾナマ・セコートに到達したハラーは、この惑星がユージャン・ヴォングと他の生態系との混合体であるという事実に直面する。彼はユージャン・ヴォングがこの銀河系と何らかの繋がりを持っていることに気づいたが、その繋がりが何なのかを知ることはできなかった。すると、予言者ユシャアの正体がノム・アノアであることを知ったネン・イェムが、彼に殺害されるという事件が起こる。タヒアリーからそのことを聞かされたハラーはアノアへの復讐を誓うが、タヒアリーに制止された。だが、アノアはハラーに戦いを挑み、奮闘の末、司祭は崖から転落してしまう。彼を救ったのはゾナマ・セコートに原住するフェローアンたちだった。その後、ハラーはルーク・スカイウォーカーとの話し合いに同意し、この戦争を終わらせる方法の探究を手伝うことを約束したのである。
銀河同盟によるコルサントへの攻撃が開始されたとき、彼らにワールド・ブレインの井戸への接触方法を教えたのもハラーだった。これによってジェイセン・ソロはドゥリアムを説得し、シムラのために働くことを拒否させることに成功する。やがてシムラとオニミが死亡すると、ハラーと残りのユージャン・ヴォングたちは銀河同盟に対して降伏を宣言したのだった。
長い戦いがついに終わり、銀河同盟はルークの助言にしたがってユージャン・ヴォングが彼らの文明を再建するためにゾナマ・セコートへ移住することを許可した。惑星も彼らを心から歓迎し、新しい居住者たちが平和な社会を発展させられるよう、未知領域へと旅立ったのである。