オルデラン
オルデランは、コア・ワールドのオルデラン星系に属する第2惑星である。この惑星は、レイア・オーガナ・ソロ、ベイル・プレスター・オーガナ、ウリック・ケル=ドローマなど、銀河の歴史に名を残す著名な英雄たちを数多く輩出した。太古の昔から変わらぬ美しさと洗練された文化、そして平和への貢献で銀河系規模の名声を得たオルデラニアンたちは、この自然環境を可能な限り維持するため、この大地と共に、その周辺で努力を続けてきたのである。
かつてキリックの故郷だったオルデランは、その後、人間によって征服された。銀河大戦と内乱、そしてそれに続くコールド戦争などの戦いを経験したが、オルデランは銀河の歴史の大半において平和を維持していた。だがヤヴィンの戦いの直前に、グランド・モフ・ターキンと銀河帝国は銀河系を服従へと脅迫するため、第1デス・スターによってこの非武装平和の惑星を破壊したのだった。
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特徴
コア・ワールドに位置するオルデランは、銀河の政治と文化、そして探索の中心地として長く栄えていた。オルデランの探査船は数多くある銀河系で最も重要な交易ルートを定期的に往来しており、この惑星出身の入植者はあらゆる惑星に広がっていた。
オルデランには衛星はないが、この惑星は青緑色に美しく輝いており、まさしく平和な社会の原点だった。コルサントを始めとする他の混雑したコア・ワールドの惑星とは異なり、オルデランの社会では都市の中心地と野生の自然が美しく調和していた。かつてこの惑星にはキリックと呼ばれる固有の昆虫型種族がいたが、彼らの文明は大昔に滅んでおり、共和国の晩年には草原地帯にキャッスル・ランドと呼ばれる巨大な蜂の巣状の建造物が残されているだけだった。
オルデランの地表の大部分は優しく揺らめく大草原である。芸術家たちは注意深く計算された色合いで草木を植え、景色そのものを使った生きた芸術作品を作り上げた。また、サバンナ地帯ではグレイザーやナーフなど、数多くの反芻動物が生態系を作っており、牧畜はオルデランの田園都市における主要な産業にもなっていたのである。
数少ない近代都市はそうした景観を補完するような形で設計されていた。オルデラ大陸の地平線にある都市には緩やかにカーブしたきらめく白いビルが並んでおり、緑の芝生と白い雲の間に架かった橋の形を表現していた。ここには著名なオルデラ大学もあり、銀河系全域から集まった学生たちが自由思想、とりわけ帝国への失望に関する思想を奨励する制度について学んでいた。また他の都市は、例えばクレヴァス・シティのように、遠方からはほとんど見えないほど完全に周囲と同化していた。
オルデランは一切の武器および軍隊を保持していなかったが、常にそうであったわけではない。クローン大戦当時、オルデランは暴力と戦争によって激しく荒廃させられた。その結果、総督兼議長を務めるベイル・オーガナは全ての武器を非合法とし、平和状態を宣言したのである。オルデランは壮絶な再成長期を迎え、その美しさで名声を得ると、「輝ける宇宙の中心地」として絶賛されたのだった。
歴史
ベイル・アンティリーズやベイル・オーガナのような尊敬すべき政治家を多く輩出したオルデランは、旧共和国の衰退の時代にあって極めて重要な役割を持った惑星だった。この平和な惑星は戦乱の時代に一切の武力を放棄していたが、かといって自らの主義主張を放棄していたわけではない。オルデランは共和国再建を掲げる反乱同盟軍の初期の支持者の1つだったが、高官たちは反乱軍との全ての関わりを注意深く維持していたのだ。
銀河帝国の時代、オルデランはレイア・オーガナ姫を代表として帝国元老院に派遣していた。彼女は政治家としての立場と外交特権を利用して帝国軍による封鎖を通過し、包囲されていた反乱軍部隊に援助物資を提供することができたのだ。しかし、こうした彼女の思いやりと帝国の横暴は、やがてオルデランに悲劇的な運命をもたらすことになる。デス・スターにレイアを捕らえたグランド・モフ・ターキンは彼女に反乱軍の秘密基地の場所を尋問し、見せしめとしてこの惑星を破壊したのである。このとき彼女の養父であるベイル・オーガナ総督も、何十億という国民と共に死亡したのだった。
オルデランの破壊は銀河系に大きな分裂の機運を与えた。銀河内乱において未だに中立を表明していた惑星が、即座に自分たちの立場を明らかにしたのである。帝国の残虐さに怯え、同様の報復を回避しようとする惑星は帝国を支持し、オルデランの破壊に不快感を示す惑星は公然と、あるいは密かに同盟軍を支持するようになった。故郷が破壊されたときに惑星を出ていた居住者たちの多くは即座に反乱軍に参加したが、なかにはオルデランの反乱軍への関与が破壊を招いたと非難し、帝国の熱狂的支持者になった者もいる。生存者たちはホスのエコー基地で巨大なイオン・キャノンを操作していたが、争いを避けて平和な生活を続けることを希望する人々は同盟軍の安全な惑星、ニュー・オルデランへ移住していった。
今日のオルデランの名残りはグレイヴヤードとして知られる小惑星帯がすべてである。オルデランの生存者の多くは愛する犠牲者たちに祈りを捧げ、滅びた故郷の思い出を大切にするために、定期的にこの地を訪れている。