シミター・アサルト・ボマー
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シミター・アサルト・ボマーは、TIEシリーズのテクノロジーに基づく高性能型宇宙戦闘機/爆撃機である。この戦闘機は銀河帝国で使用されていた。
特徴
単一ポッドに長いソーラー・パネルを備えたシミター・アサルト・ボマーは理想的な戦略爆撃機として設計されており、TIE/INインターセプターやTIE/saボマー、そして反乱同盟軍の宇宙戦闘機の特徴的な部分がそれぞれ組み合わせられている。シミターは帝国軍の戦闘機としては珍しく2人乗りになっており、中央ポッド前方に搭乗した乗員は非常事態に陥ると速やかに脱出することが可能である。また、コクピットがソーラー・パネルより前方に突き出ているため、パイロットの視界もTIEボマーより良好だった。
シミター・アサルト・ボマーの特徴はポッド中央部に格納された強力な亜光速推進イオン・エンジンと2基の連結式リパルサーリフト・エンジンであり、このクラスの戦闘機としては非常に優れた速度と機動性を誇っていた。大気中での通常速度は時速850キロメートルほどだが、リパルサーリフトを併用することによって時速1,150キロメートル以上での航行も可能であり、最大性能では時速1,250キロメートルでの急降下爆撃も可能である。この速度は既に旧式のTIEボマーをはるかに凌いでおり、宇宙空間ではそれをさらに凌駕する速度を出すことができるのだ。これは多くの戦闘用エアスピーダーにも匹敵する速度だが、過度な出力は有効航行距離を制限させてしまうことにもなる。また、リパルサーリフトの利用は機動性の向上に大いに役立っており、航空力学的効果の乏しさを補っていた。
シミター・アサルト・ボマーに搭載されていた主な兵器は、翼の下に2槽式で格納された16発の震盪ミサイルであり、その有効距離は9キロメートルにもおよぶ。さらに、防御用のレーザー・キャノンも2基装備しており、高性能照準コンピューターによって的確に地上基地や兵員を砲撃することができた。通常の任務では、シミターは母艦から標的となる施設、街、都市、前線に降下させられる。センサーと照準コンピューターは航行を開始したときから最適な攻撃地点を割り出しているため、指示された標的に全積載ミサイルを投下させることが可能である。さらに、レーザー・キャノンを動かして機銃掃射を行うこともできた。
この爆撃機は装甲が非常に強力であるため航行可能時間が長くなっているが、スローン大提督の強い要望によってシールドが装備されたことも生存能力が高い要因の1つとなっている。
歴史
スローン大提督は帝国軍の司令官として復帰すると即座に新しい兵器や艦船の製造を命じており、シミター・アサルト・ボマーはその要求によって製造された最初の作品である。著名なシミター・アサルト大隊から命名されたこの帝国軍の最新鋭爆撃機は、銀河帝国の工業センターの大半が失われたことから、大提督が望んだ機能の極一部しか満たされていなかった。しかし、地上および宇宙空間兼用の爆撃機としては標準的なTIE/saボマーに比べて確実に性能が向上しているため、彼は自身の新共和国への反抗作戦の中でこの爆撃機を多用したのだった。
シミターが実際に帝国軍で使用された期間は短かったが、その間でも恐るべき兵器としての評価は高かった。事実、スローンの敗北から2年後にも、裏切り者のロイヤル・ガード、カー・ケイノスが、惑星インチョアの軌道上でスター・デストロイヤー<エンペラーズ・リヴェンジ>を破壊するための罠としてシミター・アサルト・ボマーを使用している。
また、この戦闘機はユージャン・ヴォング大戦でも使用された。コルサントでの最後の戦いに参加した銀河同盟のエリート中隊にシミター・アサルト・ボマーの1個中隊が含まれていたのである。
また、第2次フォンドアの戦いでも、シミターはナターシ・ダーラ提督のモー・オレギュラー艦隊の中で使用されていた。