E-3PO
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E-3POユニットは、3POシリーズ・プロトコル・ドロイドの1機種である。帝国仕様に開発されたE-3POは、銀河帝国で使用されている広範囲のネットワークと相互接続可能なテクスパンI儀礼モジュールを装備していた。この曖昧かつ特異な仕様のため、E-3POユニットは極めて傲慢な性格が発達しており、銀河系全域に悪評を轟かせていたのだった。
銀河内乱の間、メキスIIIのE-3PO製造ラインは誇大妄想狂の暗殺ドロイド、IG-88Aによって支配されていた。IG-88Aはこのドロイドの標準プログラムを独自の潜在バージョンに置き換え、ドロイド革命の一環としてE-3POを銀河中で働くスパイに仕立て上げたのである。普段はE-3POの自然な振る舞いによって隠されていたが、やがてこの新しいプログラムは本性を現すことになるのだ。
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機能と能力
どんな家族にも1人は黒いナーフが混じっているというが、これは大量生産のドロイドにとっても同じことである。大抵のプロトコル・ドロイドは丁寧かつ礼儀正しく振舞うように設計されているが、サイボット・ギャラクティカ社製3POシリーズのある特定の機種は、その正反対の特徴を持っていたのだ。
E-3POシリーズは銀河内乱の間に製造された特別仕様のプロトコル・ドロイドである。内部コンポーネントに収容された礼儀作法モジュールのテクスパンIは、銀河帝国のネットワークに接続でき、さらに重要なことには、極めて珍しい、帝国の下請け業者による未実証の技術情報にもアクセスできたのだ。限られた生産量と高価な価格によって、E-3POは自分たちが特別な存在であるという認識を発達させた。これはしばしばプログラム状態の欠陥を引き起こし、彼らを傲慢で横暴な性格へと導いたのだった。事実、大抵のE-3POは仲間のドロイド、特に廃盤防止のため流通市場に追加されたことが明らかな一般市民向けモデルを見下していたのだった。
歴史
誇大妄想狂の暗殺ドロイド、IG-88Aが帝国全体を監視するために、遠隔光受像器としてE-3POを使っていたのは、こうした個性の欠陥に起因するものだった。巨大工場惑星メキスIIIの工場レベルで挿入されたIG-88Aのスリーパー・プログラムは、しばしばドロイドの個性に異常事態を引き起こしていた。E-3POの既に伝説的なほどに貧しい気質も手伝って、IG-88はほとんど気づかれることなく、帝国軍の多数のプロトコル・ドロイドを汚染することができたのだ。
E-3POは帝国軍ドロイド・プールの限られた部署にのみ配置されており、そこにはわざわざ彼らの個体名やシリアル番号表示器を確認する者などほとんどいなかった。彼らは単に「E-3PO」とだけ呼ばれていたのである。帝国軍の死の小艦隊に配置されていた特別なE-3POの1体はクラウド・シティへと送られ、現地のアグノートの技術者、特にアグロステとの間の通訳として役立ったのだった。
E-3POはあらゆる任務において、自分が惨めな存在であると思い込んでいた。このパラノイド気質のドロイドは、ともすれば救助可能なドロイドを分解や溶解処理している生物たちと働くよう強いることで、帝国軍の主人が自分を破壊しようとしていると信じていたのだ。
E-3POがカーボン冷凍室の薬品混合比率の変換や、人間の被験者を冬眠状態に維持するための設定についてアグノートの指示を通訳していたとき、帝国軍の兵士たちは彼を「最悪の奴(E-Gregious)」というニックネームで呼んでいた。あまりにひどい侮辱に、E-3POは怒って部屋を飛び出してしまう。そして出る途中、たまたま黄金色のプロトコル・ドロイドが通りかかると、不機嫌だったE-3POはこの無実のドロイドに対して、痛烈な罵声を浴びせたのだった。
クラウド・シティが帝国軍に占領された後も、E-3POはこの都市での恒久的な任務のために残され、アグノートとの連絡役としてトリース大尉に仕えていた。だが、彼は無愛想な口調から、絶えずクラウド・シティ中の部署をたらい回しにされることになる。やがて帝国の駐屯軍がベスピンから逃亡すると、E-3POは新共和国によって接収された。情報部の工作員は価値ある情報が得られることを願って、嬉々としてE-3POのシステムを解析する。しかし、得られた情報は帝国軍の夕食のメニューと普段着の好みに関するものだけだった。テクスパンI・モジュールは、このドロイドの不機嫌な性格を永久に軽減させるため、激怒した技術者によって何年も前に即座に取り外されていたのである。