グロディン・ティアスのクローン
提供: スター・ウォーズの鉄人!
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元ロイヤル・ガードマン、グロディン・ティアスのクローンは、ペテン師フリムとモフ・ディズラの2人と手を組んだ。彼らは銀河帝国を敗北の瀬戸際から脱出させ、新共和国を滅ぼすための壮大な計画を企てたのである。
解説
パルパティーン皇帝の死後、あるときからグロディン・ティアスはストームトルーパーの将校としてスローン大提督に仕えるようになり、スター・デストロイヤー<キメラ>に搭乗していた。このときスローンは彼の格闘技術や身体能力に感銘を受け、ビルブリンギの戦い(ヤヴィンの戦いの9年後)の2ヶ月前、ティアスを新型クローンの雛形として選んだのだった。このクローンは優れた戦士やスリーパー・エージェントの単なる複製ではなく、スローンはタンティス山で発見したテクノロジーを用いてクローンのフラッシュ型学習マトリクスに自身の戦術の才を転送させたのである。彼はストームトルーパーの強靭さに自身の軍事的才能が組み合わさった強大な大将軍たちの一団を作ることを望んでいたのだ。だが、ティアスのクローンは真のリーダーというよりも、むしろ「戦術に優れたストームトルーパー」程度のものでしかなかった。結局、この計画は中止となり、ジェネリスにおけるスローンの軍事作戦でオリジナルのティアスが戦死すると、この実験で作られた唯一のクローンは自分がティアス本人であると思い込み、精神的に不安定な状態になりはじめた。その後、このクローン・ティアスはスローンを暗殺して逃走した裏切り者のノーグリ、ルクを捕らえ、殺害したのである。
スローンの死から10年後、著しく衰退した残存帝国軍はバスティオンを中心とした領域に追い詰められ、ギラッド・ペレオン提督による主導のもと、新共和国との和平交渉の準備を進めていた。このときティアスはモフ・ディズラの配下で帝国宇宙軍少佐として仕えており、かつての栄光を夢見ながらも、目立たない一将校としてディズラを補佐し続けようと考えていた。だが、冷静かつ計算高いティアスの資質はディズラの関心の的となり、彼はこの老モフから、かつて皇帝のロイヤル・ガードだったという過去を暴かれてしまう。ディズラには帝国を再興させるための秘策があり、それはティアス自身の願望とも一致するものだった。ディズラはスローンに扮したペテン師フリムを紹介すると、ティアスに軍事面で主導権を執ることを依頼した。ディズラの外交手腕、ティアスの戦略、そしてフリムによって偽装されたスローン大提督という権威が合わさり、3人の手によって銀河帝国の栄華を取り戻そうとする計画が開始されたのである。
ティアスはさっそくフリムの変装における欠点を見極め、スローンの遺伝子情報に関する記録をすべてフリムのものに改竄した。さらに、彼はディズラが個人的に行っていたキャヴリルフ海賊団とその首領ゾシップ船長へのクローンの供給を停止させ、ディズラに帝国が必要としているのは海賊団などではなく、むしろクローンの方であると主張した。ディズラはティアスが徐々に主導権を拡大させていくことに不安を抱いたが、ティアスの目的はパルパティーン皇帝の死に対する復讐だけであり、それ以外のことには何の興味もなかったのだ。
また、ティアスはかつてスローンが新共和国の惑星に多数のスリーパー・セルを配置していたことを知っており、更なる兵員増強のため、それらを覚醒させた。同時に、彼は破壊工作チームを徴兵してボサウイに潜入させ、カーマス事変に端を発する新共和国の一連の内乱を促進させていた。だが、彼ら3人の計画は、ペレオン提督によってティアスが本物のグロディン・ティアスのクローンであることが暴かれたとき、突然の終わりを告げることになる。オリジナルのティアスがジェネリスで戦死したという事実が帝国記録ライブラリの歴史ファイルに記されていたのである。クローン・ティアスはこの事実を聞いたシェイダ・デュカル(彼女はタロン・カードのボディガードであり、このときはペレオンと同行していた)によって、ゼンジ・ニードルで殺害されたのだった。