ネン・イェム
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解説
ネン・イェムは既知銀河系への侵略の最中、メジャン・クワードによって養成されたユージャン・ヴォングの若き女性シェイパーである。彼女がクワードに弟子として選ばれたのは、その異端の信念によるものだった。イェムは、ユージャン・ヴォングがこの銀河系の支配者として選ばれた種族ではなく、より大きな生態系の集合体の一部でしかないという信念を持った、わずかなユージャン・ヴォングの1人だったのだ。イェムはワールドシップ<バヌー・コア>上で修行を積んでおり、一度として真の惑星に降り立ったことがなかった。
フォースと呼ばれる神秘的な力の源に関する調査を命じられたメジャン・クワードは、ジェダイ・ナイトの神経系を解析する際の助手としてイェムを指名する。2人のシェイパーは捕らえられたジェダイ、タヒアリー・ヴェイラを標本とするが、ジェダイの力の源を調査するにはユージャン・ヴォングに許された厳格なプロトコルを超えた思考が要求されることに気づいたのである。イェムはその異端の信念に反する熟練した技能を見せ、タヒアリーの神経系を素早く解析したのだった。
タヒアリーがアナキン・ソロによって救出され、この戦いでクワードが戦死すると、イェムは自分も処刑されるのではないかという懸念を抱くようになる。しかし、彼女はウォーマスター・サヴォング・ラの前に連れ出され、死に掛けたワールドシップを保護する役目に回されたのだった。その間も、彼女は他の異端のシェイパーの名前を口に出し、命を繋ぎ止めていたのである。
しかし、イェムのこうした努力は最高大君主シムラの関心を引きつけた。シムラは彼女とマスター・シェイパー・ケイ・クワードを<バヌー・ミア>に配属させる。しかし、イェムはケイ・クワードとその狂気の手法に嫌悪を抱くようになり、特に彼がワールドシップへの懸命な看護を邪魔し始めると、怒りが頂点に達するのだった。我慢の限界を迎えたイェムはシムラに面会を求めるが、クワードの正体が大君主のお気に入りの道化師、オニミであることを知り驚愕する。シムラは決して彼女の異端を許さなかったが、クァング・クァーサの既知のプロトコルを超えて働き続けるチャンスを与えたのだった。イェムはクァング・クァーサの第8コーテックスの先にある知識を手に入れるべく、ユン=ユージャンが要求するすべてを犠牲として捧げると誓う。シムラはユージャン・ヴォングによる征服の展望に彼女の力が必要となることを明かすと、彼女をマスター・シェイパーに昇格させ、自らのお抱えシェイパーとするのだった。
その後、彼女は一時的にサヴォング・ラの配下として貸し出され、ウォーマスターの腕に移植されたランダクの鉤爪が彼の肉体から拒絶される理由を解明しようと努めていた。やがてイェムは長い時間を費やし、ランダクの鉤爪がウォーマスターの肉体を蝕みながら成長しつつあることを発見する。さらに、彼女はヴィキ・シェシュにそそのかされたシェイパー・ギスラ・ダルがユン=ユージャンの司祭たちと共謀し、サヴォング・ラの病んだ腕にランダクの鉤爪を成長させる物質を与えていたことを突き止めた。この事実に怒り狂ったウォーマスターは裏切り者全員を飢えたランコアの餌食とし、ネン・イェムとヴィキ・シェシュが価値ある存在であることを認めたのである。
彼女は再びシムラの秘密のダミュテクで第8コーテックスの解析に取り掛かるが、放浪の惑星ゾナマ・セコートが発見されたことで事態が動き出す。イェムは修復されたセコータン・スターシップへの接触を許可された後、シムラに欺瞞の疑いを抱くようになったのだ。最高大君主がゾナマ・セコートの存在を恐れているという事実も彼女の疑念をますます強めることになり、彼女は自らこの生きる惑星の探索に向かう決意をする。イェムは奇しくもタヒアリー・ヴェイラとコラン・ホーンの力を借りてコルサントからの脱出に成功し、さらに隠匿の司祭ハラーと予言者ユシャア(その正体がノム・アノアであることを彼女はまだ知らない)を伴ってゾナマ・セコートへと向かうのだった。
ゾナマ・セコートに到着したイェムは、かつてタヒアリーの心にリイナ・クワードの人格を植え付けた際に自分の記憶が削られていたことに気づいた。惑星の存在から力を得た彼女は、セコートの生態系から得たある種の細胞を変化させることで惑星の生物層と接触しようと試みる。そして彼女の計画はうまくいき、接続の中で意識を失いかけてしまうほどの膨大な知識を手に入れた。しかし、イェムにはここで得た知識を役立てることができなかった。彼女は、ゾナマ・セコートを破壊することによって再びシムラに取り入ろうとするノム・アノアによって追跡され、殺害されてしまったのである。死の直前にイェムは最後の力を振り絞り、自分が学んだ知識をタヒアリーに伝えようと奮闘する。だが、彼女はその使命を全うする前に事切れてしまうのだった。