ヤヴィン4
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ヤヴィン4は、ガス状巨星ヤヴィンを巡る3つの居住可能な衛星の1つである。この衛星はジャングルと熱帯雨林に覆われており、辺境に位置するためほとんど存在を知られていなかった。だが、ヤヴィン4はヤヴィンの戦いの際に反乱同盟軍の基地として利用され、銀河内乱のその他の戦いの舞台にもなるなど、銀河系の数々の出来事において重要な役割を担ったのだった。
解説
ガス状巨星ヤヴィン・プライムは多くの衛星を従えているが、人類の居住が可能な衛星は3つに限られる。およそ4,000年を経て二度行われた、銀河系の運命を決する歴史的な戦いの舞台となった第4衛星もその1つである。この衛星に生い茂ったジャングルには、その凄惨な歴史の傷跡が深く刻まれているのだ。
ヤヴィン4は地下火山の活動が活発な若い衛星である。地表の69%は4つの大陸に分かれた陸地であり、1つの内海と6つの大洋が残りの表面を覆っている。これら4つの大陸にはウェティン・コロニーから来た探査隊によってそれぞれ、スターロフト、スウィヴン、クーズ、ウェティンと名付けられたが、それはヤヴィンの戦いからわずか数十年前のことである。
この衛星はガス状巨星の周囲を公転しているため、2つの異なる夜が演出される。太陽が沈んでもガス状巨星がまだ頭上にあるときは、ジャングルがパステル色に輝く黄昏の夜を見せ、太陽と惑星の両方が沈んだとき、または惑星が太陽を覆い隠したときは、本当の闇夜に包まれるのだ。また、ヤヴィン4では数ヶ月おきに雨季と乾季が繰り返され、とても長い夜が訪れる。すると激しい嵐が発生し、気温が急激に下がることも多い。さらにもう1つ、「虹の嵐」と呼ばれる美しい現象もある。これはヤヴィン・プライムの端から太陽の光が差し込み、惑星の上層の大気を通過するときに発生し、そこで分極された陽光が衛星の上層大気にある氷の結晶で屈折され、虹のシャワーが降り注ぐのだ。
ヤヴィン4の紫色の樹皮をしたマサッシの木のジャングルは、数多くの野生生物に溢れており、その中にはウーラマンダー、ピラナ=ビートル、クリスタル・スネーク、スティンガー・リザードなどの恐ろしい肉食動物も多く含まれている。このジャングルの中には獲物を探す獣たちの雄たけびが昼夜を問わずこだましており、静寂が訪れることは決してない。また、ジャングルの中に点在する数多くの建造物はマサッシ神殿と呼ばれる古代遺跡である。そのうちのいくつかは後年になってサラスタンの自然学者ドゥルーン・ウーンによって名前を付けられた。主なものは大神殿、ウーラマンダーの宮殿、ブルーリーフ星団の神殿などであり、そのほとんどが地下のトンネル網で相互に繋がっている。しかし、銀河帝国以降の歴史の中では、これらの神殿の起源を知っている者は誰一人として存在していない。この遺跡ははるか昔の忘れられた大戦の名残りなのだ。
この星系で反乱軍と帝国軍の戦いが起こるおよそ5,000年前、ハイパースペース大戦の最中に敵軍から逃れたシスの追放者ネイガー・サードーがヤヴィン4にたどり着いた。そこでサードーは弟子たちに、シス魔術の研究のための大規模な神殿を作るよう命じたのである。熟練した錬金術師である彼は乗り物をシスの炎の神殿の地下深くに隠し、シスの魔術と錬金術を用いてマサッシと呼ばれる戦士たちを作り上げた。マサッシは突然変異した古代シスの末裔であり、新しくできたシスの神殿の守護を命じられたのだ。
やがてサードーは死んだが、マサッシは繁栄を続け、古風な武器の威力を増加させるためにフォースのダークサイドを利用する誇り高い部族へと進化していた。そしてサードーの死から1,000年後、ヤヴィン4にエグザ・キューンと名乗る1人の若いジェダイが現れる。彼はダークサイドの研究をしており、この星を訪れたのもシスの教典を探してのことだった。古代シス卿となったキューンはマサッシたちを奴隷とし、シスの力の焦点とするべくさらに新しい神殿を作らせる。そしてシス大戦の絶頂期、彼は20人のジェダイをこの衛星に招き、彼らを古代シスの邪悪な魂に感染させた。彼らを支配下においたキューンは、前人未到のジェダイの大虐殺を行ったのである。
その後、ウリック・ケル=ドローマが数千のジェダイを引き連れて報復に現れた。敗北を覚悟したキューンは自らの生命エネルギーを神殿の壁の中に封印し、その守護者とするために数千のマサッシを殺害する。しかし、ジェダイの軍勢は誤ってジャングルに火を放ち、キューンの肉体と共にジャングルとマサッシの生き残りのほとんどを灰にしてしまった。その後マサッシは絶滅し、この壮絶な戦いを見たものは残された神殿だけとなったのである。
シス大戦の終結から約4,000年の間、ヤヴィン4は銀河系から無視された存在だった。しかし、ダントゥイーンの秘密基地を放棄した同盟軍にとって、これはむしろ理想的な環境だった。名将ドドンナ将軍はこの呪われた衛星の大神殿に新たなる基地を設立し、ルーク・スカイウォーカーらの活躍によって帝国軍に初の大打撃を与えることに成功する。そしてエンドアの戦いで帝国が滅び、新共和国の時代となると、ルークはこの衛星にジェダイ・アカデミーを設立し、ジェダイ・オーダーの再興を目指したのである。
しかし、この衛星に平和は長く続かなかった。4,000年の時を経てエグザ・キューンの魂が蘇り、アカデミーを脅かしたのである。キューンの圧倒的な邪悪の力の前にルークも一度は魂を奪われてしまうが、ジェダイ訓練生たちは力を合わせ、古代シス卿を再び滅ぼすことに成功する。さらにその後も、再起を図る帝国軍のスター・デストロイヤー艦隊の脅威に晒されるが、アカデミーはなんとか苦難を乗り越えた。しかし、最後の脅威となったユージャン・ヴォングの侵略軍は、ジェダイにも退けることができなかった。ヤヴィン4は完全に征服され、ジェダイ候補生たちは放浪を余儀なくされたのである。