ヤーナ・ダル・ガーガン
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ヤーナ・ダル・ガーガンは、ジャバの宮殿にいたアスカージ出身のアスカジアンのベテラン・ダンサーである。彼女はマックス・レボ・バンドの音楽にあわせて踊りを披露していた。
経歴
ジャバ・ザ・ハットの趣味にはたぶんに理解できないところも多く、目を背けたくなるほど醜悪なエイリアンをそばに置いていたことも珍しくなかった。でっぷり太った6つの乳房を持つ踊り子、ヤーナ・ダル・ガーガンもその1人である。アスカジアンたちは乾季や干ばつに備えて体内に水を蓄えていたため概して太っていたのだ。
砂漠の惑星アスカージの部族長の娘だったヤーナは、部族の栄光のために踊りを披露することが多かった。ノータッグ・ダル・ガーガンと結婚した彼女は、4人の幼い子供を授かり、故郷で平穏な生活を送っていた。たが、ある日突然、村を襲撃に訪れた奴隷商人の一団によって彼女は子供を1人殺害されてしまう。そして残された3人の子供たちも、夫婦もろともタトゥイーンのジャバの宮殿へと連れ去られてしまったのだ。
子供たちはモス・アイズリーのタウンハウスに幽閉され、その後、帝国軍のユージーン・トールモント知事の下へ奴隷として売りわたされた。しかし、ヤーナにとっての本当の悲劇はこれからだった。夫のノータッグは自分たちが奴隷として働かされることに激しく反発し、ジャバの逆鱗に触れてしまう。彼は当然のごとくランコアの餌食となり、妻の目の前で非業の死を遂げたのだった。最愛の夫の絶叫はヤーナの耳にも届いていたが、もう一度子供たちと会うためにはどんなに苦しいことがあっても我慢し、生き延びなければならなかったのだ。
ヤーナは謁見室の掃除係をさせられたが、その後、踊り子の1人にも抜擢された。彼女はそこで「醜悪な女」というあだ名を付けられ、ジャバの取り巻きたちからは罵声や嘲笑の対象となっていた。だが、部下たちの残酷な仕打ちに反して、ジャバは決してヤーナを虐待せず、むしろ美女として扱っていたのである。ジャバは彼女にときどきハットの「美の仮面」に相当するイボ付きのマスクを被らせ、母親を思い出していた。眠れない夜にヤーナの舞う砂風のバレーを見ていると、懐かしい思い出に感激したことさえあった。ジャバは彼女の身分を奴隷から契約ダンサーに切り替え、いつか自由を与えることを約束したのだった。
やがて、他の踊り子たちもヤーナを母親として見るようになっていた。しかし、ジャバは礼儀知らずの若いダンサーたちを即座に処刑していたため、彼女にとっては自分への尊敬も重圧以外の何物でもなかった。ちょうどその頃、ビブ・フォチューナが絶世のダンサーとして宮殿にウーラを連れてきた。ジャバの異様な姿を見て半狂乱となり、踊りを拒み続けたウーラを必死に説得したのもヤーナだった。そのため、ジャバがウーラをランコアに与えたとき、ヤーナは心の中で密かに反発していたのである。
ジャバとその取り巻きの大部分がカークーンの大穴に出向いたとき、ガーガンは宮殿に残されていた。ほとんど無人と化した宮殿で、彼女は傭兵のドーリン軍曹と親しくなる。その後、2人はカークーンから生還したテセックと遭遇し、ジャバが死んだことを聞かされるのだった。ヤーナはついに自由の身となったのだ。彼女は宮殿で働く間に慎重に蓄えていた金で、タトゥイーンを離れるための輸送船を購入する予定だった。一方のドーリンは、彼の種族に必要不可欠な呼吸カートリッジを探すために、彼女の助けを必要としていた。ヤーナはドーリンにボディガードを依頼し、交換条件として彼の脱出計画を手伝うことに同意する。2人は決死の覚悟で大砂丘海を横切り、モス・アイズリーへと向かったのだった。
途中、クレイト・ドラゴンに襲われながらも2人は互いに助け合い、なんとかモス・アイズリー宇宙港にたどり着いた。このときヤーナは貴重な宝石と引き換えにドーリンの呼吸カートリッジを購入するが、この行為は子供たちとの再会を果たせなくなるリスクを含んでいた。だが、ドーリンは彼女の好意に感動し、クレイト・ドラゴンの真珠を手放して彼女の3人の子供と宇宙船を購入したのだった。こうして彼らはタトゥイーンを離れ、ジェランへと旅立っていたのである。
2人は織物と宝石専門の自由貿易商になることを決め、ヤーナは余分なクレジットが必要になると夜間にダンサーの仕事をしていた。そしてエンドアの戦いの3年半後、彼女はハン・ソロとレイア・オーガナの結婚式に招かれ、そこで7枚の紫ヴェールの舞を披露した。ヤーナはこのイベントでエキゾチックなランジェリー・デザイナーの目にとまり、豪華な宝石を埋め込んだブラジャーのモデルに抜擢されたという。