OG-9ホーミング・スパイダー・ドロイド
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スパイダー・タンクの異名を持つOG-9ホーミング・スパイダー・ドロイドは、クローン大戦前および戦時中に、コマース・ギルドによって対車両戦闘用に製造されたドロイドである。
解説
旧共和国がジオノーシスの戦いに向けて十分な備えをしていたことは事実だが、その一方で歴史学者たちは独立星系連合も同様の軍隊を保有していたという事実を見逃しやすい。コマース・ギルド、インターギャラクティック銀行グループ、テクノ・ユニオン、通商連合、企業同盟らによる連合軍は、ドゥークー伯爵によって組織された新たなる軍隊に、様々なバトル・ドロイドやドロイド制御の艦艇を含む様々な武器を提供していたのだ。
OG-9ホーミング・スパイダー・ドロイドは、ナブーの戦いの直後に解体されたバクトイド・アーマー・ワークショップ社が、それ以前から製造していたドロイドである。同社は解体前の最後の数日間に在庫品の一掃処分を敢行したが、このホーミング・ドロイドを含む数種類のドロイドをコマース・ギルドに売却することができたのだった。多くの大企業が参加するコマース・ギルドは、銀河系全域で非精錬金属の加工および精錬を行っていた。したがって、ギルドは何千もの鉱山を絶えず監督していなければならず、同時にギルドへの加盟と方針の遵守を強要し、その利益を保護する必要があったのだ。そのため、シュ・マーイ会頭はホーミング・スパイダー・ドロイドの使用を認可していたのである。
共和国の自走式重砲塔ユニット(SPHA)と同様に、ホーミング・スパイダー・ドロイドは巨大破壊兵器を戦場全域へと運搬するために開発されたドロイドである。このドロイドの核となる部品は、球形の本体の下部に搭載されたレーザー砲床であり、この円盤はドロイドの内部パワー供給が枯渇するまで正確な誘導レーザーを発射し続けることができる。この持久性のある火力によって、ホーミング・ドロイドは敵のシールドを弱体化させ、装甲車両に穴をあけ、敵兵をなぎ倒すべく敵の隊列を一掃することができるのだ。また、このドロイドは接近戦になると対歩兵用キャノンを起動し、一方で宇宙船や他の強力な車両を殲滅する際には伸縮式のイオン・キャノンを展開させていた。
スパイダー・タンクの搭載兵器は、4本の長い全地形型油圧式脚によって戦場へと運ばれるが、これらは本来、起伏が激しく道路もない鉱山惑星での移動用に作られたものである。また、この駆動ユニットは全高がとても高く、油圧式によって柔軟に高さを変えることができるため、誘導式レーザーの照準を標的の上方に定めたり、航空機に対して砲撃するべくより高い位置にまで移動させることも可能である。一方で、この脚にはダメージを受けやすいという重大な欠点もあった。事実、たった1箇所の油圧装置が破損しただけで、このドロイドは激しく地面に崩れ落ちてしまうのだ。
ホーミング・スパイダー・ドロイドはただ単にナンバーのみで管理されており、個性や長期型メモリ装置は備わっていなかった。これらは内部論理プロセッサと長期任務用プロトコルを搭載していたが、中央制御コンピューターからの司令を直接受信できるように構成されていることも多かった。
数多くの大規模な戦闘を通じて、ホーミング・スパイダー・ドロイドは、これよりもずっと小さなコマース・ギルドの採掘用ドワーフ・スパイダー・ドロイドと共に運用されていた。小型スパイダー・ドロイドは装甲型兵士として振る舞い、強力なブラスター・キャノンを使いながら戦場を探索した。これらは赤外線受像装置と高解像度スキャナによって地形を走査し、収集した照準データをホーミング・ドロイドへと中継していたのだ。採掘用スパイダーは第一の標的を識別すると、ホーミング・ドロイドに追跡メッセージを送信する。そして、それを受信したホーミング・ドロイドが死の一撃を与えるべく、シグナルへ向かってゆっくりと歩き出したのだった。