ガーム・ベル・イブリス
提供: スター・ウォーズの鉄人!
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解説
旧共和国元老院議員として活躍した伝説のコレリアン、ガーム・ベル・イブリスは、ひねくれ者ではあったが、パルパティーン議員に匹敵するカリスマの持ち主だった。そして彼はパルパティーンが速やかに元老院と共和国を手中に収めていく姿を目撃することになる。ベル・イブリス議員が共和国の軍隊設立法案に反対し、コレリアとコレリアン星系における共和国との境界を封鎖すると宣言したのもそのころだった。それはクローン大戦勃発の直前における分離主義運動の騒乱から逃れるための努力だったのである。しかし、彼の祖国を憂う感情に反し、コレリアもクローン大戦の動乱に巻き込まれることになる。
彼は素早くコレリアが共和国を脱退したわけではなく、「瞑想中の隠者」の時期に入っただけであると指摘した(これは文字通り「瞑想にふける孤独」を意味するコレリアン独自の言い回しである)。しかし、パルパティーン皇帝による新秩序が施行されると、皇帝は彼を早期における標的の1人とみなすようになった。ベル・イブリスは幾度となく皇帝に反抗し、ついに皇帝の密使による襲撃を受けたのである。暗殺部隊はアンカロンで彼を捜索し、その家族を皆殺しにしてしまう。多くのコレリアンが彼もここで虐殺されたのだと信じ、多大な損失に嘆いていた。だが、ベル・イブリスはただ一人、殺される直前に脱出に成功し、逃亡者としての道を歩んでいたのだった。
ベル・イブリスは同じく皇帝の反対勢力だったベイル・オーガナ、モン・モスマの2人と接触した。彼は3つの独立したレジスタンス組織と会談し、初期における反乱同盟軍の組織化およびコレリアン協定の締結に重要な役割を果たす。しかし、公式に記録されているのは、モン・モスマの外交手腕による成果だけだった。純真な平和主義者であるオーガナとモスマは反乱軍の立ち上げに尽力し、一方でやや攻撃的な性格のベル・イブリスは主に舞台裏での役割に徹していたのである。彼は反乱軍がいかにして戦うべきかという明確な見解を持っており、オーガナとモスマが表舞台に立っていることは大きな悩みの種だった。やがて、オーガナがオルデランと共にこの世を去り、モン・モスマのカリスマ性が成長した同盟軍の内部に浸透するようになると、彼はモスマの力が大きくなり過ぎたと考えるようになる。ベル・イブリスは、このまま彼女の力が増大すれば、やがてパルパティーンのような腐敗に直面することになるだろうと危惧したのだった。
モスマがギリカ星系のミルヴェインに対する攻撃を命じたとき、ついに論争が最悪の状態に陥った。彼女がベル・イブリスの部隊を危機的状況に直面させるであろう軍事行動を要求すると、彼はモスマがもはや知性の欠陥に基づいて行動していると主張し、断固として命令を拒否したのである。彼はモスマが自身の権力を増幅させているだけだと弾劾した。そしてモスマも彼を任務から除外し、反乱同盟軍がもはやベル・イブリスの助力を必要としていないと主張したのである。彼は速やかに同盟軍を離れ、帝国軍と独自に戦う道を歩むのだった。
彼は自由の戦士たちをまとめ上げ、数多くの秘密基地から帝国軍を攻撃していた。やがて同胞たちの間でも、ベル・イブリスは司令官として認められるようになる。彼らはエンドアの戦い後も帝国軍をたびたび襲撃したが、その後は新共和国に注意の矛先を転じていた。ベル・イブリスはモン・モスマに対して明らかな偏見を抱いており、彼女が新共和国を帝国と同様の独裁政権に変貌させると危惧していたのである。
タングリンのユビクトレート基地への攻撃に成功した後、ベル・イブリスは新共和国のボースク・フェイリャ評議員と面会した。フェイリャはベル・イブリスの私設軍隊に対して密かに物資を提供しており、その見返りに自分の支持者の1人として新共和国に復帰するよう求めていたのである。ベル・イブリスはモスマが本性を現し、新しい独裁者となったときに挑む機会を待ち続けた。しかし、その日は決して訪れなかった。事実、彼はフェイリャこそがモスマ以上の権力志向であることを認識しただけだったのだ。
後にベル・イブリスはフェイリャとの面会現場をハン・ソロとランド・カルリジアンに目撃され、2人からも新共和国への参加を呼びかけられる。彼はモスマに対する自分の偏見が間違っていたことを認識した。彼はスローン大提督による危機に見舞われている新共和国を支援するため、嫌々ながらもモスマと和解した。こうしてベル・イブリスの部隊は6隻のドレッドノート級ヘヴィ・クルーザーと共に新共和国に正式に復帰を果たしたのである。彼は最初の任務として伝説のカタナ艦隊の捜索に協力し、大半を帝国軍に奪われはしたが、15隻の艦を新共和国にもたらすことに成功したのだった。
しかし、こうした関係もユージャン・ヴォングによる銀河系侵略によって破綻してしまう。これは旧共和国を破滅に導いたときと同じ些細な口論や内輪揉めの結果であり、ベル・イブリスがかつて経験してきたことと同じものだったのだ。彼はフェイリャの策謀に悩まされるまでもなく、再び自らの権限を放棄して独自の戦いを開始する道を選ぶ。ベル・イブリスはフォンドアの新共和国基地で指揮を執り続けたが、新共和国の代理として戦うことからは身を引いていたのである。
その後ベル・イブリスはターランに個人的な基地を設立し、そこから3つの異なる艦隊を指揮していた。彼はかつてと同様に独自の兵士たちを招集し、秘密基地からユージャン・ヴォングへの攻撃を開始した。やがてベル・イブリスはルーク・スカイウォーカーから再び新共和国への復帰を依頼されたのだった。そして、エバックの戦いではユージャン・ヴォングへの奇襲を行うために艦隊をエバック9へ派遣し、この戦いでの大勝利に貢献したのである。