カットされたシーン/帝国の逆襲 Episode V: The Empire Strikes Back

ルークを襲ったワンパ

ルークを襲ったワンパ

当初、冒頭のワンパのシーンは大きめの着ぐるみを使って撮影されたが、どうしてもリアリティが出ず、最終的には小さなマケットを使ったアップショットだけになってしまった。カットされたワンパはルークを引きずって洞窟へと戻るが、トーントーンの死体を置き去りにしている。

特別篇ではその後のルークの脱出シーンで着ぐるみのワンパが復活しているが、これは新たに撮り直されたものである。新ワンパはきちんとトーントーンを貪り食っている。

トーントーンの検死

トーントーンの検死

行方不明になったルークの捜索のため、ハンがトーントーンで雪原へ出て行こうとしていたとき、ドックの片隅で医療ドロイドの2-1Bがトーントーンの変死体を調査していた。他にも同じように謎の死を遂げたトーントーンが何頭か見つかっており、死因を調べていたのだ。周囲には何者かによって壊された機械の残骸が転がっており、一命を取り留めたものの負傷しているトーントーンの姿もあった。

甲板士官「考えられません・・・首が粉々に砕かれています」

ルークのバクタ治療

バクタに浸かるルーク

バクタ・タンクで治療を受けるルークを、ハン、レイア、チューバッカらが見守っている。2-1Bは心配ないと言うが、ルークは幻想にうなされ、ヨーダの名を呟いている。彼が何かに襲われたことは確かだが、救出したハンは襲撃者を見ていない。レイアが基地の警備を強化すると主張しても、彼は取り合おうとはしなかった。

レイア「いま私たちが心配すべきなのは、彼を襲ったのが何者かということです」

ハン「冗談言うな。こんな雪玉に生物が棲んでるってんなら、そいつらはどこでもいるぜ。そう、基地の中にもな」

R2を襲うワンパ

通路を歩くR2-D2

ワンパとの戦い(1)

ワンパとの戦い(2)

ワンパの死体

エコー基地内の通路を反乱軍兵士たちが歩き、その後にR2-D2が続いている。R2が電子音を発すると、壁の向こうから突如としてワンパが襲い掛かってきた。一瞬、何が起こったのか分からなかったR2は、兵士たちが自分に武器を向けているのを見て不思議に思う。だがその直後に警報が鳴り響き、彼は巨大な怪物が自分を真上から見下ろしていることに気づくのだった。パニックに陥ったR2は、けたたましく電子音を鳴らしながら、全速力でその場から逃走する。兵士たちは武器を持ってワンパを通路の端へと追い詰め、バズーカ砲で激しい攻撃を開始した。銃撃の後、床の上には巨大な死体が転がっていたのだった。

兵士「仕留めました。しかし、まだいるでしょう」

着ぐるみのワンパは数種類作られていることが確認できる。

危険な扉 -- その1

危険な扉(1)

残りのワンパを閉じ込めた扉に警告の印が張られている。C-3POは、R2の発する高周波音に彼らが引き寄せられるのではないかと考えていた。R2が電子音を出すと、扉の向こうから激しい咆哮が聞こえ、ワンパが内側から扉を叩き出す。そして2体のドロイドが立ち去ると、殴打の音は収まった。

顔面の治療を受けるルーク

顔面の治療を受けるルーク(1)

顔面の治療を受けるルーク(2)

ルークがバクタ・パッチを顔に当て、ワンパに襲われた際に顔面に受けた傷を治療している。2-1Bはバクタによる細胞の再生効果を説明し、治療は良好に進んでいると告げるのだった。

マーク・ハミルは撮影前に実際に交通事故で顔面に大怪我を負っており、このシーンはルークの顔が変わってしまったことに対する説明付けの意味があった。『帝国の逆襲』の前に製作された『ホリデー・スペシャル』では、ハミルはかなりの厚化粧で傷跡を隠しており、ルーク役は紛れもなくハミル本人だったのだが、別人だと思ったファンも多かったという。

ルークとレイアのロマンス

ルークとレイアのロマンス

邪魔な3PO

治療を終えたルークのところに、レイアが見舞いに訪れる。2人は互いに相手を失うかもしれないという不安と戦っていたのだ。2人はしばし見つめあい、ルークはレイアの頬に手を当てた。

ルーク「本当に何と言っていいのか分からない・・・こんな気持ちは初めてだ・・・レイア、僕の君への想いが分かるだろ・・・」

レイアは困惑するが、次第に2人は唇を近づけあう。だが、あわやそれが重なろうかというときに、C-3POが部屋へ入ってきた。ロマンチックな雰囲気は台無しになり、2人は日常に戻されたのである。

このシーンがカットされた経緯はやや複雑である。『ジェダイの帰還』で、2人が実は兄妹であるという事実が明かされるが、公式見解によるとこの設定が一因であるとされている。2人はこのシーンの直後に実際にキスを交わすが、これはレイアによるハンへの当てつけであり、このシーンの意味するところとはまったく事情が異なるのだ。

また、3POがロマンスを邪魔するというギャグは、この後<ファルコン>の内部でのシーンで、ハンとレイアというより効果的なシチュエーションのもとで実現している。こうした意味でも、もはやこのシーンの存在意義は失われてしまったのだ。

危険な扉 -- その2

危険な扉(2)

危険な扉(3)

エコー基地についに帝国軍が侵入した。反乱同盟軍は既に基地を放棄しており、兵士たちの大半は脱出していたが、最後まで司令室で任務に就いていたレイアとC-3PO、そして<ファルコン>を修理していたハンとチューバッカが取り残されていた。ハンはレイアを連れて<ファルコン>で脱出するため、崩れゆく氷の回廊を急ぐ。このとき彼は、追手を罠にはめるための妙案を思いついたのだった。3POにワンパを閉じ込めていた扉の張り紙を剥がさせたのである。

彼らを捕らえるため追跡してきた帝国軍のスノートルーパーたちは、その危険な扉を脱出口だと思い、開けてしまう。当然、中には怒り狂ったワンパが待ち構えており、トルーパーたちは大混乱に陥るのだった。

ヴィアーズ将軍の戦死

ヴィアーズ将軍の戦死

メイン・パワー・ジェネレータを破壊したヴィアーズ将軍は、さっそくヴェイダー卿に報告し、着陸を促した。だが、部下のAT-ATドライバーが恐怖に引きつった悲鳴を上げたのはその直後だった。ウェス・ジャンソンの操縦するスノースピーダーが、ヴィアーズのAT-ATの頭部へ特攻を仕掛けてきたのだ。AT-ATの速度では避けることはできない。撃墜するにも時間が足りなすぎた。歴戦の猛将は敵機と共に炎に包まれたのである。

なお、その後のスピンオフ作品では、ヴィアーズもジャンソンも元気に活躍している。

皇帝のホログラム

皇帝のホログラム

ホロ・イメージとして初登場したパルパティーン皇帝は、異様な雰囲気を醸し出すため無名の老婆にチンパンジーの目を合成し、声は名優クライヴ・レヴィルが演じていた。しかし、DVD版ではシリーズを通じてパルパティーン/ダース・シディアスを演じたイアン・マクダーミドの映像に差し替えられている。

ハンとレイアのキス

ハンとレイアのキス

クラウド・シティでランド・カルリジアンから部屋を借りたレイアは、ルークが無事に味方の艦隊と合流できたかどうか心配していた。ハンは彼なら大丈夫だと請け合い、レイアと2度目のキスを交わす。

ハンへの拷問

ハンへの拷問

ハンへの拷問のシーンはあまりにも映像的ショックが大きかったため、大半がカットされてしまった。劇中では火花は極わずかに散るのみである。

ルークの救助

ルークを救助するランド

クラウド・シティの底部からランドがルークを救助するシーンは、冗長であるためカットされた。

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