ボルヴァン
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ボルヴァンは、銀河内乱の初期段階に帝国宇宙軍に所属していた大佐である。彼はダース・ヴェイダー卿の指揮のもと、インペリアルI級スター・デストロイヤー<デヴァステーター>の艦長を務めていた。ヤヴィンの戦いの7年前、ヴェイダーは帝国軍によって製造されたバクテリアによる疫病が制御できないほどにまで拡散しはじめたとき、ボルヴァンは惑星の除染を提案したが、ヴェイダーは即座にを軌道爆撃するよう命じたのだった。その後ヤヴィンの戦いの直前に、ボルヴァンは<デヴァステーター>による反乱軍のCR90コルヴェット<タンティヴィIV>の拿捕に参加している。このときヒジャ砲術主任が収容された反乱軍の船から脱出ポッドが射出されたことに気付いたが、<デヴァステーター>の砲術センサーが生命体反応を感知していなかったため、ボルヴァンはヒジャにポッドを無視するよう命じたのだった。
目次 |
経歴
ファリーンの爆撃
ボルヴァンは帝国時代における銀河帝国の宇宙軍に在籍していた将校の1人である。ヤヴィンの戦いの7年前までに、彼はシスの暗黒卿ダース・ヴェイダーの指揮下にあったインペリアルI級スター・デストロイヤー<デヴァステーター>の艦長に就任していた。その年、ヴェイダーが帝国軍の兵器開発プロジェクトを視察する探査任務の中で、<デヴァステーター>が惑星ファリーンに到着した。このときボルヴァンはヴェイダーに、生物研究施設で発生した事故により、ファリーンの地表全域に肉食性バクテリアが拡散したことを報告する。艦長はデータパッドをヴェイダーに手渡し、研究所から送信された情報に基づく映像を見せると、今後わずかな時間で惑星全土が壊滅するという予測を伝えたのだった。
ボルヴァンは、プロジェクトX271から弾頭を回収し、疫病を焼却することを提案したが、ファリーンの種族を絶滅させたくなかったヴェイダーは賛同しなかった。代わりに、ヴェイダーは流出した生物兵器がこれ以上拡散することを防ぐため、地表への軌道爆撃を命じたのである。そして、砲術主任のヒジャ中尉が<デヴァステーター>からのターボレーザーによる爆撃を行い、不運な事故に遭遇した兵器工場と、その半径40キロメートル以内にあるすべてを破壊したのだった。この破壊によって殺戮されたおよそ20万人のファリーンの中には、後に犯罪組織ブラック・サンの首領となるプリンス・シーゾーの家族も含まれていたのである。
<タンティヴィIV>の拿捕
ヤヴィンの戦いの直前の銀河内乱中、ボルヴァンは<デヴァステーター>での任務を続けていたが、このときの<デヴァステーター>の艦長はマルチヴ・ワーミス大佐であり、ボルヴァンは砲術隊長を務めていた。そしてこの年、反乱軍スパイが盗んだ初代デス・スターの設計図をレイア・オーガナ議員の外交船である反乱軍のCR90コルヴェット<タンティヴィIV>へ送信した後、<デヴァステーター>はこの船を追跡し、惑星タトゥイーンの上空で拿捕することができたのだった。
反乱軍の船内で最後の抵抗が鎮圧されたとき、ボルヴァンはその一部始終の報告を受けていた。またこの戦闘中に、何機かの脱出ポッドが<タンティヴィIV>から射出されたが、その中の1つを発見したヒジャ中尉がボルヴァンに指示を仰いだ。帝国軍は気付いていなかったが、ヒジャが発見したポッドには反乱軍のドロイド、C-3POとR2-D2が乗っており、後者のメモリー・バンクには盗まれた初代デス・スターの設計図が保存されていたのである。だが、<デヴァステーター>の砲術センサーが脱出ポッドの中に生命体を検出しなかったため、ボルヴァンはポッドの射出機構がショートあるいは誤作動を行したのだと考えた。そのため、彼はエネルギーを温存しておくことを優先してヒジャに無視するよう指示し、ドロイドの脱出を見逃してしまったのである。その後、ボルヴァンは反乱軍の船で捕えた人員と物資をまとめた報告書の整理に戻ったのだった。
人物と特徴
ファリーンでの事件の間、冷酷にして無慈悲な大佐だったボルヴァンは、ダース・ヴェイダーの最終決定に反し、種族の絶滅という対価を払ってでも軌道上から疫病を焼却するべきだと考えていた。彼は上官であるヴェイダーに恐る恐る接近し、シス卿に反論の許しを伺ったが、ヴェイダーは彼に、忠告はよりふさわしいときに行うべきだと警告したのだった。
ヤヴィンの戦いの直前までに、ボルヴァンは砲術隊長に降格されながらも帝国に貢献していた。だが、<タンティヴィIV>から射出された脱出ポッドについて、彼はそれほど注意を払っていなかった。彼は<タンティヴィIV>が完全に拿捕されたことで気を緩めており、反乱軍の船から送られてくる報告に満足していたのである。ボルヴァンは火力と指示系統に絶対の自信を持っており、脱出したポッドに関するセンサー・データにもそれほど注意を払っていなかったのだ。<デヴァステーター>の砲術要員たちには驚くほどの自律性が与えられており、ボルヴァンはエネルギーを節約するため、ヒジャ中尉に生命体反応のないポッドへの攻撃を控えるよう指示することができた。だが、結果的にこの判断は誤りであり、デス・スターの設計図を持ったR2-D2の逃走を許すことになったのである。また、ボルヴァンはヤヴィンの戦い当時の多くの帝国軍将校たちと同様に、好んでもみあげを伸ばしていた。