グランド・モフ
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グランド・モフは、オーバーセクターの宙域総督に与えられていた称号である。優先セクターとも呼ばれるこれらのセクターは、パルパティーン皇帝が特別な関心を抱いていた場所であり、帝国首都コルサントやデス・スターなどが含まれる。なかにはグランド・モフ・ターキンのように、複数の優先セクターを統括していたモフたちもいた。
目次 |
グランド・モフの権限
グランド・モフには、その高位に報いるため徹底的に増強された権威と軍隊、そして資産を与えられていた。この地位は帝国内で、皇帝、エグゼキューター・ダース・ヴェイダー、グランド・ヴァジア・セイト・ペスタージ、帝国統治評議会議長アース・ダンガー、そして大提督および大将軍に次ぐ6番目の地位である。厳密には、皇帝に直接答申できるという点で帝国顧問と同等だった。ただし、帝国顧問はモフを任命する権限を有するが、グランド・モフを任命できるのは皇帝だけである。帝国政府の上層部の実態は極めて複雑であり、その最大の理由は、皇帝が部下たちに自分の地位をはっきりと認識させないようにしておきたかったためである。
グランド・モフは皇帝の意思に従って直接任命されていたが、実際には最初の1人となったグランド・モフ・ターキンはターキン主義の提案によってアース・ダンガーによって任命されている。グランド・モフたちは皇帝に直接報告を行い、彼からの寵愛を競い合っていた。
グランド・モフはモフよりも大きな権限を持っていたが、モフがグランド・モフの配下に属していたという事実はない。その代わりとして、グランド・モフは担当領域の直接統治を行っていた。また、通常のグランド・モフたちは、オーバーセクター・アウターのほぼ全域を支配するグランド・モフ・ターキンとはまったく異なるレベルの権限を与えられており、その一方でグランド・モフ・ヒッサのようにケッセル・セクターの統治権しか与えられていない者もいた。第1デス・スターの失敗後、皇帝がグランド・モフの権限を弱めた可能性もあるが、これはヒッサの場合にのみ当てはまるのかもしれない。
理屈の上では、帝国顧問はグランド・モフよりも上位に位置し、コルサントにおける帝国の権力の座により近い存在である。しかし、彼らが皇帝に直接謁見できる権限は、グランド・モフほど実践的な権限ではなかった。グランド・モフは担当宙域では、いわば反対を一切認めない、圧倒的な権限を行使していたのだ。このことは帝国内で起きた暴動におけるグランド・モフの役割によって立証されている。一例として、帝国顧問は軍事力を一切有していないが、グランド・モフは強大なオーバーセクター艦隊を保有しているのだ。
レガシー時代におけるグランド・モフの権限は、パルパティーンの時代のときとまったく異なるものである。この時代のグランド・モフは宙域総督として活動していたのではなく、皇帝の統治評議会の代わりとなる存在だった。帝国情報部の長、軍の最高司令官、帝国使節団の長は、すべて評議会に在籍するグランド・モフによって占められていた。
グランド・モフの歴史
グランド・モフは、ターキン主義による皇帝への服従の一環として、ウィルハフ・ターキンの推薦に基づいて設置された階級であり、反乱同盟軍の活動がセクターの境界を越えて増加した問題への対抗策だった。ターキンはこの昇格と共にデス・スター計画に割り当てられたのである。
この階級は、グランド・モフ・トラッチャが他の数人と結託して皇帝に対するクーデターを企てたとき、初めてのスキャンダルを経験することになる。この計画は失敗に終わり、裏切り者のグランド・モフたちは反逆罪で処刑された。だが、これで彼らの計画が潰えたわけではなく、皇帝はグランド・モフ・ターキンにも皇位に対する野心があることを正確に見抜いていたのだった。
銀河内乱の間、反乱軍はグランド・モフ・ラヴィックを捕らえ、裁判のため投獄するつもりだったが、彼はチャロンに関わる奇妙な冒険の中で殺害されてしまった。その後、ミュータントと化したラヴィックも反乱軍の工作員によって殺害されている。
皇帝の死は帝国の大将軍たちに銀河系の支配権をめぐる無秩序な争いをもたらした。最も大きな力を持った大将軍の1人はグランド・モフ・アーダス・ケインである。グランド・モフ・ターキンの後任であるケインは、アウター・リムで帝国の支配力を固める強大なペンタスター同盟を創設し、コルサントの影響力の一部を実質的に排除することができた。彼はシャドウ・ハンド作戦の間に殺害されてしまったが、これが反乱軍による暗殺なのか、あるいは反逆罪によって皇帝に処刑されたのかは分かっていない。
もう一つのグランド・モフによる反逆行為は、グランド・モフ・ヒッサが権力を持った数人のモフと共にグランド・モフ中央委員会を結成し、イセイン・アイサードによる銀河系支配を強奪しようとしたときに発覚した。しかし、彼らは3人の大提督の軍隊を味方につけたものの、この企ては失敗に終わり、大半のメンバーが投獄されたのだった。ただし、ラファン・タイジェリナスだけは彼らの中でより高い地位を要求したためにモフたちによって処刑されている。やがてグランド・モフの権力は銀河内乱の余波の中で確実に崩壊していったのだった。
クローン皇帝が復活したときまで生き延びていたグランド・モフが存在したのかは定かでない。だが、顧問の独断で選ばれた新皇帝の所信に嫌悪感を示すモフたち(おそらくはグランド・モフも含まれる)が少なくとも数名いたことは特筆に価する。彼らは銀河系の次の指導者を選ぶ過程を自分たちでコントロールしようと考えており、自分たちの惑星に代表を選ぶ権利を求める運動を展開したのだった。
レガシー時代には、モフ評議会がモフ最高評議会として復活した。これはおそらく帝国の拡張に起因したものである。グランド・モフ・モーリッシュ・ヴィードとその仲間のナイナ・カリントがシスと協力し、さらにもう1人のモフがローン・フェル皇帝に対する反逆を起こしたのもこのときだった。この反逆によってモーリッシュ・ヴィードは皇位に就いたと思われたが、最終的に帝国内での彼の地位は何も変わらなかった。代わりにダース・クレイトが帝国の皇位を奪い取ったのである。
階級章
グランド・モフの階級章は、6個の青い四角形、3個の赤い四角形、3個の黄色い四角形で構成されていた。これは帝国軍における彼らの階級が提督や将軍よりも高位に位置していたことを示している。
やがて第二銀河帝国が樹立すると、グランド・モフの階級章も変化した。新しい階級章は通常の階級章とは異なり、2つの肩章がネックレスのような装飾品で連結されたものだった。
グランド・モフの一覧
銀河内乱
- グランド・モフ・アーゴン
- グランド・モフ・バータン
- グランド・モフ・ヴィリム・ディズラ(ブラクサント・セクター)
- グランド・モフ・ダンハウゼン
- グランド・モフ・デュレヤ
- グランド・モフ・4-8C(IGシリーズ・ドロイド)
- グランド・モフ・ギャン(セクター5)
- グランド・モフ・リンチ・ハウザー
- グランド・モフ・バートロフ・ヒッサ(ケッセル・セクター)
- グランド・モフ・アーダス・ケイン(オーバーセクター・アウター、ターキンの後任)
- グランド・モフ・キンタロー(バジク・セクターおよびヴァーゲッソ小惑星帯)
- グランド・モフ・ムザー
- グランド・モフ・ニヴァーズ(タンダンキン)
- グランド・モフ・ラヴィック(トロンダ・セクター)
- グランド・モフ・セリット
- グランド・モフ・タニール
- グランド・モフ・ウィルハフ・ターキン(オーバーセクター・アウター)
- グランド・モフ・サリル・タヴィラ(エイアットゥVI)
- グランド・モフ・シッスルボーン
- グランド・モフ・ラファン・タイジェリナス
- グランド・モフ・トラッチャ(インペリアル・センター・オーバーセクター)
- グランド・モフ・トレイダ
- グランド・モフ・ノックス・ヴェラム
- グランド・モフ・ジェラルド・ワイゼル
- グランド・モフ・ウィルケイドン(アスカージ)
レガシー時代
- グランド・モフ・クイール
- グランド・モフ・シロート
- グランド・モフ・モーリッシュ・ヴィード(大提督およびハイ・モフを兼ねる)