人間
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人間は銀河系で最も個体数の多い知覚種族であり、事実上、政治的な主導権を掌握している。彼らは銀河系全域にわたって大小様々な何百万もの植民星を擁しているのだ。彼らの起源は銀河首都コルサントにあると考えられているが、実際には銀河系の至るところでその姿を見ることができ、宇宙パイロット、傭兵、密輸業者、商人、ストームトルーパー、暗殺者、農民、犯罪王、労働者など、あらゆる職種に就いている。このように人間は銀河系で最も一般的な知覚種族であるため、標準的または平均的な生態、心理、文化を持つと考えられており、他種族との比較対象に用いられることも多い。
目次 |
生態と外見
銀河系における大抵の知覚種族と同様に、人間も1つの胴、2本の足、2本の腕、1つの頭を持っている。また、その中でも人間が最も一般的な種族であることから、概ね彼らに似たタイプの形態をした他の知覚種族はヒューマノイドと呼ばれるようになった。人間の頭部には2つの目、呼吸を行い嗅覚を感じる鼻、食事と会話のための口がある。そして、腕には物を掴むための5本の指が生えた手があり、同じように足にも5本の指が生えている。さらに、大多数の種族と同様に、人間にも男性と女性の2つの性が存在する。
他の哺乳類種族(ウーキーやイーウォックなど)とは異なり、人間は体毛が薄く、女性よりも男性の方が毛深い。また、体毛の大部分は頭部と(特に男性の場合は)顔に集中している。そして、この髪は伸ばされ、カットされ、美的な、もしくは儀式的な理由によって整えられる(ナブー王室の精巧な髪型や、ジェダイ・パダワンの伝統的な三つ編みなど)。しかし、年老いた男性には毛髪が薄くなることで苦しんでいる者が多い。逆に、若い男性は髭の成長が早く、伸ばしたり、整えたり、あるいは完全に剃ってしまうこともある。
全体的な生理学は単一だが、人間には大きく外観が異なる多数の人種が存在する。髪の色もブロンドから黒、ときには赤まで様々であり、年齢と共に灰色や白へと変化していく。同様に皮膚の色にも多様性が見られ、淡黄色(バーナ・ブリームー)、白(ルーク・スカイウォーカー)、黒(メイス・ウィンドゥ)など様々である。さらに、瞳の色も青、緑、茶色など、多種に及んでいる。しかし、このような多様性は人間の住む多くの惑星で見られ、これらの特徴が特定の惑星上に孤立した特定の集団にまでたどられたことは一度もない。
歴史
起源
星間移動が開始されたのはヤヴィンの戦いからおよそ20万年前だが、それよりはるか以前の記録や文明の歴史をたどっても、人類の起源や初期の歴史は時代の奥深くで科学者の手から失われている。一方で、人間の故郷であると主張する惑星は少なくとも5つ存在した。実際の起源がどの惑星にあるにせよ、一般的には人間が発展したのは銀河系の中心付近に位置するコア・ワールドの惑星の1つであると認識されている。したがって、人間は銀河系における本当の起源がどこにあるのかが分かっていない、数少ない知覚種族の1つなのだ(その他の同様の種族にはバラグウィンがある)。
銀河系に住む多くの人間は自分たちの起源がコルサントにあり、したがってゼルと呼ばれる古代種族から進化したものだと信じている。しかし、コルサントの地表はこの数千年の間に居住地帯から数キロメートル下方にまで埋もれており、この惑星で最も深い都市の歴史は、ヤヴィンの戦いの10万年前にまで遡る。そのため、この理論を証明あるいは反証するために必要となる惑星の先史学についての歴史的研究や考古学的調査は実施不可能なのである。
ヤヴィンの戦いのおよそ4年前、ソール5で考古学者のザサン博士とフェム・ヌー=アー博士によって発見された碑銘によると、人間の起源はノットロンにあるという。この発見は問題に1つの回答を与えたが、この惑星に関する他の情報が一切存在しないため、疑問の声が上がったのも事実である。ノットロンがコルサントの初期の名前である可能性もあるが、実際にはこの2つの惑星を結びつける証拠は何も存在していない。
また、セレッシャルのような古代文明が、初期の人間たちを故郷の惑星から移動させた可能性もある。しかし、人間は歴史の早期に星間航法を発見しており、事実、彼らは冬眠船を使用することで、ハイパードライブの発明以前からコア・ワールドにいくつかの散在する植民地を築いていた。彼らは惑星規模の都市へと成長したコルサントから、オルデラン、コレリア、コルラーグ、チャンドリラなどのコア・ワールドへと移住したのだ。
初期の広範囲にわたる植民地では、当初の人間からの遺伝子的変化も確認でき、様々な亜人間種族や人種が発生した。
初期の歴史のなかで、人間たちはラカタン無限帝国によって支配されていたと考えられている。スター・フォージのようなラカタンの計画において労働者として使われていた可能性もあるが、その時代にプログラムされたラカタンのドロイドが人間の言葉を全く話さないという事実がそれに反している。あるいは、人間は彼らの帝国にとって重要な位置づけになかったのかもしれない。
拡大
あるとき、人間は未知のエイリアン種族と初の接触を行い、ハイパードライブの秘密を授かった。そして、コレリアの人間たちがヤヴィンの戦いの25,200年前ごろに初めてハイパードライブを装備した宇宙船の開発に成功し、この技術をコア・ワールドの他の惑星へと広めたのだった。ハイパードライブによって、コレリアの偵察員や探検家は他の惑星へと旅し、他の種族と遭遇することができた。後にこの時代は拡張時代と呼ばれることになる。
亜光速航法によってコア・ワールド全域に広がった人間の入植地は、その後も植民地の植民地を作り続け、やがてコロニー界が形成された。共和国以前の時代の晩年には、人間もアウター・リムにまで到達し、タイオン・ヘゲモニー周辺の惑星にまで広がったのである。
共和国
拡張時代の間に、人間は銀河系の開発および政治において主導的な役割を果たすようになった。やがて、こうした人間たちは、拡張主義者の見解に起因する統一大戦を引き起こすことになる。そしてこの大戦によって、銀河系規模の惑星や種族を結びつける銀河共和国が誕生したのだった。共和国には多くの種族が加盟していたが、共和国の政治、軍事、経済における指導者はやはり大半が人間だった。また、人間はジェダイ・オーダーでも大きな役割を果たすようになり、ついにはジェダイにとって不断の敵であるシス・オーダーをも支配するようになる。さらに、旧シス大戦の終わりまでには、人間はマンダロア戦士団の文化をも形成したのだった。
共和国の多くの人間は、主として人間たちのみの惑星に住んでいたが、故郷でエイリアンや他のいくつかの種族と共に暮らす人間たちも数多く存在した。人間たちは多種族が集うコア・ワールドや、タトゥイーンのようなアウター・リムの未開の惑星で、非人類と共に暮らす可能性があったのだ。コアの外にある主な人間の惑星は、エリアドゥ、ナブー、ソッコーロ、バクラなどである。
人間の人口レベルと重要性は、銀河系を必然的に人間中心社会へと導いた。人間中心主義が広まり、多くの場合、それは潜在的なものとなったのだ。人間中心主義は、人間が非人類を指す際に「エイリアン」という言葉を使用することからも明らかである。場合によっては、これを明白な種族差別として激しい紛争が勃発することもあった。明確な人間中心主義は銀河憲法における知覚種族の権利条項によって禁じられていたが、ザーカ社などの人間主導型企業はあらゆる非人類を奴隷としており、一方でタリスなどの惑星は最良の地区を人間のみに割り当て、非人類にはスラム街での生活を強要していた。事実、銀河系における奴隷はその大半が非人類だったのである。
共和国が人間によって支配され、独立星系連合がエイリアンによって支配されていたという事実から、銀河共和国の歴史の最後に起きたクローン大戦は、人間とエイリアンとの関係を一段と悪化させることになった。共和国内部に共和国ユース・ブリゲイドや、共和国施行監視委員会(COMOPR)などの、人間主導のグループが形成されていたことがその証拠である。COMPORはコルサント入国管理局大臣のタノン・プラージに圧力をかけ、独立星系連合に属していた惑星の種族をすべて排除した。そのため、銀河首都で暮らす非人類は劇的に減少したのである。
銀河帝国
ヤヴィンの戦いの19年前に銀河帝国が設立されたとき、人間による支配、あるいは人間至上文化を支持するいくつかの大規模な人民主義グループがコルサントで活動していた。そして、これらのグループは新秩序施行監視委員会(COMPNOR)へと迅速に吸収されていくことになる。
人間至上文化の教義は、人間こそがあらゆる社会の中で唯一偽りなく知的で生産的な種族だというものである。このイデオロギーの信奉者は、旧共和国を形成し、導いていたのは人間だけであり、コアにある人間の惑星は銀河系で最古の歴史と最大の富、そして最高の発展を遂げていると指摘していた。さらに、後の帝国プロパガンダによって、コルマイやモン・カラマリなどの古代文明は取るに足らないものとされ、銀河共同体の新参者に過ぎないという誤った情報が広められると、非人類の貢献も見過ごされるようになってしまったのである。
こうして、知覚種族の権利のような法を廃止し、新しい法案を作ることで、多くの非人類が二流市民とされた。奴隷制度も再び合法化され、奴隷の大半が非人類となったのだ。新秩序では人間の文化だけが価値あるものとして繁栄を許されていたため、「純粋」な芸術作品(オペラ、ホロヴィド、書籍など)のみが製作、鑑賞、普及を許可された。非人類は政府への関わりや帝国軍への参加を「妨害」され、非人類の惑星やセクターにも人間の総督やモフたちが配置されたのである。
これに反し、帝国の政策に反対する人間も数多く存在した。特に著名な人物は、モン・モスマ、ベイル・オーガナ、その娘のレイア姫、ジャン・ドドンナ、ガーム・ベル・イブリスなどである。彼らはアクバー提督やボースク・フェイリャのような卓越した非人類と共に、共和国再興同盟、すなわち反乱同盟軍を設立した。反乱同盟軍の主要な原則の1つは、帝国による差別政策を打破することと、隷従種族の解放だったのだ。
新共和国と銀河同盟
やがてエンドアの戦いから4年後、帝国は分裂し、内乱状態に陥った。反乱同盟軍は自由惑星同盟として知られるようになり、ついには新しい有力な銀河政府、新共和国を設立する。しかし、設立から3年後のコルサント解放時に、非人類にのみ影響を及ぼす恐ろしいクライトス・ウイルスが蔓延したことによって、新共和国内の人間とエイリアンとの間に亀裂が生じてしまう。この問題は新共和国がバクタ戦争後にタイフェラからバクタを獲得したことで解決したのだった。そして、新共和国は帝国の差別政策を覆し、抑圧されていた非人類種にも権利を与えた。事実、新共和国は歴代5名の国家元首を経験したが、人間はモン・モスマ、レイア・オーガナ・ソロ、カル・オマスの3人だけである。
一方で、人間至上文化という観点は帝国の敗退後も長年にわたって新共和国内に存続していた。その代表例は、ヤヴィンの戦いから18年後に第1次コレリアの反乱を引き起こしたヒューマン・リーグである。また、銀河系の僻地や帝国の要塞惑星では、依然としてエイリアンの奴隷化も続けられていた。だが、ヤヴィンの戦いから12年後には、ダーラ提督があらゆる種族に帝国軍への門戸を開いたため、残存帝国軍内でこの概念が弱まっていたのも事実である。
ヤヴィンの戦いの19年後、新共和国と残存帝国軍との終戦を定めたバスティオン協定が調印されると、熱狂的なエイリアン至上主義で知られる多種族同盟が、帝国による弾圧への報復としてすべての人間を滅ぼそうと試みた。しかしその5年後、彼らの暴動はジェダイと新共和国によって阻止される。そして、多種族同盟の崩壊後、新共和国内の種族間協力を促進するべく独立惑星政府協同評議会が設立されたのだった。
ユージャン・ヴォング大戦(ヤヴィンの戦いの25~30年後)の時代になると、銀河系の様々な種族と政府がユージャン・ヴォングの侵略を阻止するため、団結することを余儀なくされた。この戦争の余波のなか、新共和国は銀河連邦自由同盟へと再編され、カル・オマス指導のもと、旧政府における人間と非人類間の共同政策が継続されたのである。
登場エピソード
- エピソード1/見えざる脅威
- エピソード2/クローンの攻撃
- エピソード3/シスの復讐
- エピソード4/新たなる希望
- エピソード5/帝国の逆襲
- エピソード6/ジェダイの帰還
- クローン大戦(TVシリーズ)
- クローン・ウォーズ(映画)
- クローン・ウォーズ(TVシリーズ)
- イウォーク・アドベンチャー/勇気のキャラバン
- イウォーク・アドベンチャー/決戦!エンドアの森
- スター・ウォーズ・ホリデー・スペシャル
- スター・ツアーズ