ゼック
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解説
植民惑星エンスで生まれたゼックは、黒髪と緑色の美しい瞳を持つ若き青年である。彼は故郷を荒廃させた天災を逃れるべく、この植民地から脱出した。彼は同じように惑星から脱出しようとしていた補給船に逃げ込んだが、この船の船長は彼を見つけると、孤児院に送り込もうとしたのだった。そのためゼックは仕方なく船から逃走し、その後いくつかの船を転々とした後、最終的にペッカム船長の輸送船<ライトニング・ロッド>にたどり着いた。そこではペッカムが喜んで彼を受け入れ、世話をしてくれた。船長はゼックの持つ天性の独立心に、自分の若い頃の姿を重ねて見ていたのだ。
やがて2人はコルサントに到着し、ゼックはこの超巨大都市の地下へと避難して、そこで暮らすことになった。その後、彼はジェイナ・ソロとジェイセン・ソロに出会い、友人になった。だが、ゼックに強力なフォース感知能力があることを発見したのは、コルサントの下層レベルを徘徊していたダーク・ジェダイの1人、タミス・カイである。ゼックはダーク・ジェダイとしての訓練を受けるべくシャドウ・アカデミーへと連れ去られ、ブラキスの傘下に捕らえられたのだった。
ゼックはシャドウ・アカデミーで急速に力を増していき、タミス・カイの弟子ヴィラスとの間で激しいライバル心を燃やすようになった。そして2人の争いはダーケスト・ナイトの地位を賭けた死闘へと発展したのだった。タミス・カイとブラキスは、2人の戦いがアカデミーを二分することになるだろうと考えていた。やがて戦いは終わり、ゼックは辛うじてヴィラスを倒したのである。この勝利によってゼックはブラキスからシャドウ・アカデミーにおけるダーケスト・ナイトの称号を与えられ、同時に弟子を失ったタミス・カイは失意を隠せずにいた。
ダーケスト・ナイトとなったゼックは第二帝政の所有する艦船を増強するべくキャッシークに急襲部隊を派遣し、宇宙船用部品の強奪を指示した。そして彼らはウーキーのホロを偽装することで惑星に潜入し、首尾よく大量のシールドとナビゲーション装置を盗み出すことに成功したのだった。だが、ゼックは突如として帝国軍が再び新共和国の前に敗れ去ったことを知り、フォースのライトサイドへの帰還を志すようになった。彼はヤヴィン4に向かい、ルーク・スカイウォーカーのジェダイ・アカデミーに入門したが、なかなか目標に対して集中することができず、それを達成することも困難だった。やがてゼックはヤヴィン4から逃亡し、故郷エンスへと戻ったのである。
しかし、彼がそこで見たものは、近年の歴史の中でも稀に見る激しい苦痛を被った故郷の姿だった。ゼックは可能な限り多くの人々を救おうと努力したが、それでも自分のしていることが場違いであるという認識を捨てきれずにいた。彼は再び故郷を後にし、自身をフォースの中に漂わせ、賞金稼ぎとなることを決意した。そしてさっそく、ゼックはお尋ね者のボーナン・スールを捕らえるチャンスを手にし、誰かに邪魔される前にわずかなフォースを制御して、彼を捕らえようとしたのだった。結局、ゼックは他の同業者と同じく、このオルデラニアンの捕獲に失敗したが、折りよくヤヴィン4の旧友たちに再び迎え入れられることになった。その後、彼はボーナンの後継者であり、ジェダイ・アカデミーの訓練生でもあったレイナー・スールを手助けし、ボーナンを発見することができた。こうして彼はジェダイ・アカデミーに復帰したのである。
その後もゼックはダークサイドを回避する努力を続け、毎年開催されている第93回ブロッケード・ランナー・ダービーでは、実際にフォースを使って優勝を獲得していた。そしてついにはジェダイ・ナイトの称号を手にし、多くの仲間と共にユージャン・ヴォングとの戦いに駆り出されるのだった。やがて生きた放浪惑星ゾナマ・セコートがこの長い戦いを終わらせるための助力に合意すると、ゼックは数人のジェダイ・ナイトと共にシード・パートナーに結合され、セコータン・スターシップを与えられた。そして、コルサントでユージャン・ヴォングが降伏を宣言すると、彼はジェダイ・マスターの1人に昇格し、戦争の終わりを祝う式典の中でフォースと彼自身が直面した試練への献身を確認することになるのだった。