サルーカマイ
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サルーカマイは、薄暗い乾燥したテクノ・ユニオンの惑星である。その地表には植物に覆われたカルデラのオアシスが点在しており、この惑星の生態系には珍しい球根のある樹木が多い。この惑星はケーガンとハンドゥイーンの間に位置している。また、サルーカマイはタルシーン・トランジットの航路上にあり、その近くではパーレミアン交易ルートからキューシック・ワールドへ向かう多数の貨物が行き交っていた。
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解説
サルーカマイとはルーニアンの言葉で「オアシス」を意味するが、皮肉なことにこの惑星の地表は大半が砂漠によって占められている。だがその名前の真の由来は、サルーカマイが死んだ惑星や乱れ飛ぶ流星からなる不毛の星系にあって、唯一の居住可能惑星であることなのだ。
サルーカマイの軌道には常に不安定な隕石が徘徊しており、巨大なクレーターができるほどの力で頻繁に惑星と衝突している。そして、衝突地点では地下水と鉱物がかき混ぜられ、地表のカルデラが生命に満ちた窪地へと変化しているのだ。これらのクレーターは地熱によって温められ、耕作に適した土地となり、サルーカマイにおける最初の植民地となった。サルーカマイは急速にアウター・リムにおける交易拠点へと成長し、原住する知的種族は存在しないが、ルーニアン、ウィークェイ、グラン、トゥイレックなど、雑多な外界の種族から、故郷と呼ばれるようになったのだった。
歴史
サルーカマイにおける分離主義勢力の動きがその境界を越えて拡大していたら、クローン大戦の本質は大きな変化を迎えただろう。このアウター・リムの惑星は、独立星系連合による独自のクローン軍製造計画の秘密拠点だったのだ。
サルーカマイの砂漠には小さな集落が分散していたが、真に都市と呼べるほどに文明の集中した場所は一箇所しか存在していなかった。それはこの惑星の宇宙港である。巨大なカルデラの奥深くには溶岩流と地熱の噴出孔が網の目のように張り巡らされており、この都市で消費されるエネルギーと、冷たい砂漠の夜を暖ためる熱を供給していたのだった。
分離主義勢力が大胆なクローニング・プログラムを目論んでいた場所も、このような洞窟の内部である。分離主義勢力は加速クローニング技術を使ってモアグカイの戦士たちのクローンを製造し、恐ろしいアンザーティの殺し屋に訓練させていたのである。しかし、この計画は2人のジェダイ・マスター、ソルムとアイラ・セキュラによって発見され、ジェダイ評議会もこの新しいクローン計画の壊滅を最優先事項としたのだった。アウター・リム包囲作戦の間、彼らはジェダイ・マスター・オポー・ランシセスとその副官クインラン・ヴォス率いる多方面機動大隊をサルーカマイへ派遣し、惑星を封鎖することで、モアグカイのクローンが外界へ流出することを防いだのである。
共和国グランド・アーミーにとって、都市を支配していた分離主義勢力との戦いは極めて困難なものだった。ジェダイとクローン軍は都市のカルデラの縁にキャンプを設営し、内部へと侵攻していった。このサルーカマイ包囲作戦は5ヶ月にもおよぶ消耗戦となったが、ついに分離主義勢力は敗退したのである。
サルーカマイが陥落すると、クインラン・ヴォス将軍は兵士たちをボズ・ピティへと移動させた。その後、この惑星にはジェダイ・マスター・スタス・アリー率いる小規模な分遣隊が残され、掃討作戦を行っていた。砂漠の荒野には数々の戦いの断片が残され、死肉を食らう鳥たちがクローン・トルーパーの朽ち果てた死体をついばんでいた。そしてオーダー66が発令されると、忠実なクローン兵たちはジェダイ将軍を共和国に対する反逆者であると認識し、クローン・コマンダー・ネイオがスタス・アリーを殺害したのだった。