イラム
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
イラムは、未知領域の氷の惑星である。この惑星はジェダイのライトセイバーを作成する際に使用される高価なアデガン・クリスタルの主要な産地の1つとして知られていた。クリスタルを含む洞窟は太古の昔にジェダイ聖堂へと作り変えられた。他の惑星のクリスタルとは異なり、イラムのクリスタルは緑、青、赤、黄、紫などの色をしていた。
目次 |
解説
厳寒の惑星イラムには、ジェダイだけが知る重要な秘密が隠されていた。この惑星の氷に覆われた洞窟の中には、ライトセイバーの心臓部を形成する貴重なクリスタルが埋まっているのだ。ジェダイ・オーダーの創設当初から、多くの訓練生たちがイラムに旅立ち、自分たちの武器を製造するための部品を探していたのである。
果てしなく続く氷の山脈の中に、イラムの洞窟がある。この洞窟の中にはフォースが浸透しており、暗闇に侵入するジェダイたちに近い未来の光景を映し出すのだという。また、この洞窟の壁面にはジェダイ・オーダーの歴史を描写する古代の沈み彫りが刻まれていた。
アデガン・クリスタルという名でも知られるイラム・クリスタルは、最古のライトセイバーに最も多く使用されていた天然の宝石である。これらのクリスタルは共鳴周波が内部を通過する際に、爆発的な光とエネルギーを自然放出させる。そして、他の場所で発見されたライトセイバー用のクリスタルとは異なり、イラムで採掘されたクリスタルだけが、青と緑の光刃を生じさせるのだ。
歴史
ジェダイ・オーダーによる発見
イラムが最初に発見されたのは、ヤヴィンの戦いの22,800年前、未知領域の奥に強い誘引力を感じたジェダイがフォースに従ってハイパースペースを航行していたときのことだった。この感覚に従い、偵察員はキャスラサイト、メファイト、ポンタイトなどのフォースの強いクリスタルが豊富な惑星を発見したのである。この発見の神秘性は、後にライトセイバー作成の儀式へと加えられたのだった。
一連のクリスタルの洞窟へと続く入口の上に聖堂が建てられたことで、イラムはオッサスやタイソンと並ぶ極めて重要な場所となった。この聖堂は惑星を訪れるジェダイのシェルターや儀式の場として使われたのである。惑星とクリスタルの安全を守るため、イラムは星図からも削除された。船がイラムの軌道へ到達する方法はメテロスからの連続した1回のジャンプを行うことのみであり、これはフォース感知者にのみ可能なことだった。
イラムの発見後、ジェダイは聖堂を築き上げ、何年にもわたってこの惑星を封鎖した。この惑星は新しいライトセイバーを作成しようとするジェダイや、深い瞑想を行うための静かな場所を求めるジェダイ・マスターたちの巡礼先となったのである。コールド戦争前のあるとき、シス帝国はシスとショック・トルーパーの軍隊によってこの惑星を攻撃し、その場にいたジェダイたちを殺害した。ジェダイ・オーダーはイラムの喪失を嘆いたが、銀河共和国には反撃の余力がなかった。その後、情報部の報告から、この惑星におけるシスの活動がライトセイバー・クリスタルの収集に留まっていないことが判明する。シスの投資額の大きさからも、共和国の指導者とジェダイ最高評議会のメンバーは、イラムにさらに多くの価値ある資源があるはずだと推測したのだった。
オビ=ワン・ケノービは若いころ、最初のライトセイバーを作るためにマスターのクワイ=ガン・ジンと共にイラムを訪れた。訓練の一環として、アナキン・スカイウォーカーも師であり友でもあるケノービと共にイラムへと旅し、最初のライトセイバーを作り上げている。2人は洞窟へと続く坂を上る際にゴーゴドンの巣に入ってしまうなど、いくつもの困難に直面した。そして洞窟へ入ったとき、アナキンはダース・モールの亡霊と対決し、その後、ようやく自分のライトセイバーを完成させたのである。
クローン大戦
ヤヴィンの戦いの22年前、イラムは戦いの舞台となった。独立星系連合のリーダーであるドゥークー伯爵がドロイド大隊を率いてこの惑星を攻撃し、クリスタルの洞窟に大打撃を与えたのである。ジェダイ・グランド・マスター・ヨーダが、カメレオン・ドロイドからクリスタルの洞窟を守っていたジェダイ・マスター・ルミナーラ・アンドゥリィとそのパダワン、バリス・オフィーを援護した。やがてこの戦争の中でジェダイ・オーダーは、ライトセイバー作成のためにジェダイ・イニシエイトたちをイラムへ行かせることは危険すぎると判断し、多くのライトセイバー・クリスタルがコルサントのジェダイ聖堂へ運ばれるようになったのだった。そして、アンドゥリィが宇宙船<セダワン>でこれらの輸送品の監視を行っていたとき、サイ・サーキュー率いるナイトシスターの一団が船を攻撃した。彼女はドゥークーと連合と手を組み、イオン・パルス・キャノンを搭載した宇宙船<デヴァステーション>を建造していた。彼らはそのパワー源となるクリスタルを奪い取ろうとしていたのである。
ヤヴィンの戦いの20年前、ヨーダとパダワン・アソーカ・タノは有望な6人のジェダイ・イニシエイトたちをギャザリングと呼ばれる儀式へと導いた。そこで彼らはクリスタルの洞窟の危険に立ち向かい、自身のライトセイバーを作るためのクリスタルを手に入れたのである。
イラムの存在はジェダイ以外の人々にはほとんど知られていなかったため、ジェダイの壊滅とパルパティーンによる情報の隠蔽後、この惑星は事実上忘れ去られていた。その結果、生き残りのジェダイにとってこの惑星は安全な隠れ家となったのである。オーダー66の後、オビ=ワン・ケノービは友人のジェダイ・マスター・ギャレン・マルンがイラムへ戻り、クリスタルの洞窟に隠れているという情報を受け取った。また、かつてのジェダイ・アプレンティス、フェラス・オリンも新しいライトセイバーを作るためのクリスタルを求めて洞窟へと戻り、ギャレンと遭遇していた。しかし、マスター・マルンはイラムで過ごす間にその力を弱めており、彼はフェラスに自分の古いライトセイバーを与えるが、それは新しいクリスタルを必要としていた。フェラスは自分のクリスタルを挿入し、弱ったジェダイ・マスターを洞窟から連れ出そうとする。彼らは帝国軍の人質となるところだったが、その前にオビ=ワンが現れ、2人を救出したのである。またギャレンによると、以前にももう1人のジェダイ、ファイ=トア=アナがイラムへ逃れていたという。彼女は他のジェダイの生存者を確認するためコルサントへ戻ったが、帰ってこなかったのだ。だが、彼女はコルサントで捕らえられたという噂が囁かれていた。