ギズマン
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ギズマン、通称ビッグ・ギズは、ジャバ・ザ・ハットの死の直前における、彼のスウープ・ギャング団のリーダーである。身長およそ3メートルの巨体を誇るギズは、オレンジ色の肌をした極めて筋肉質なヒューマノイドであり、長い巻き毛の髪を生やしていた。また、その顔も鋭い歯やブタのような鼻など、ヒューマノイドの特徴からかけ離れていた。ギズは平均的なモゴナイトよりも巨大な可能性もある。さらに、ギズはジャバと同じデシリジクのタトゥーを彫っていた。
目次 |
経歴
ジャバの下での仕事
仲間と共にモス・アイズリーにいたビッグ・ギズは、謎のバイカー、ジックスに挑発された。ジックスはバイク・レースでイカサマを演じるが、ギズはこの機知に富んだテクニックに感銘を受ける。プリンス・シーゾーがジャバにルーク・スカイウォーカーの抹殺を依頼すると、ジャバはこの仕事をビッグ・ギズとその相棒スパイカーに命じた。しかしギズは知らなかったが、ジックスはルークの命を保障するためにダース・ヴェイダーの下で働いていた帝国軍スパイだったのだ。
ジックスとギズのギャング団はジャバの宮殿に向かった。バイクが玉座の間に駆け込んできたとき、ジャバは朝食の真っ最中だった。ジャバはジックスの紹介を受けるが、通信に邪魔される。ジャバの命令を受けたスウープ・ギャング団は大砂丘海近くのオビ=ワン・ケノービの家にいたルークを襲撃した。ルークはベガーズ渓谷でスウープ・ライダーたちを出し抜き、ギズは負傷し、足を骨折してしまう。このとき彼はスカイウォーカーの力量を明確に把握し、ジックスに任務をやり遂げるよう告げたのだった。
だが、これはギズの破滅を招く結果となる。彼が発砲する前にルークとダッシュ・レンダーは戦いから逃れてしまったのだ。そしてジックスは背後からギズに近づき、岩で彼の頭部を強打する。ビッグ・ギズは血まみれとなってその場に沈んだのだった。
ジャバ・テープ
ベガーズ渓谷での敗北後、ビッグ・ギズはボマーの修道僧によって発見され、治療を受けた。外科手術と頭蓋骨の再生手術を受けた彼は、護身用に身に着ける金属プレートを受け取る。この唯一の欠点は、コムリンクと他の近場からの信号を同時に受信してしまうことだった。やがてギズはタトゥイーンのボマーの砦に向かい、そこでスパイカーと再会する。彼はギズが死んだと思っていたのだった。
ギズは相棒にジックスが自分を殺そうとしたこと、彼がダース・ヴェイダーのスパイであることを告げる。2人はフリーランスの傭兵であるなら勝利するべきだと決意し、ボマーの砦を後にした。ギズはグラス山近郊にあるジャバの古い貯蔵施設の話を聞いたことがあり、そこにはおそらくハットが脱出用に用意した武装宇宙船が保管されているというのだ。彼らはこの宇宙船を強奪し、地方の星系で海賊になるという計画を立てたのである。
その後、2人はグラス山に到着したが、ジャバの甥、ゴーガ・デシリジク・アーポに雇われた暴漢の一団に先を越されていた。だが、バイカーたちは彼らを簡単に蹴散らし、数年前にジャバから山の番人に任命されたオノーという名のライズリングを助け出す。ゴーガの手下たちは既にハンガーを開放しており、秘密の宇宙船<スピリット・オブ・ジャバ>の離陸準備も行われていたため、ギズとスパイカーは余計な作業をせずに済んだ。当初、オノーは船に乗ることに不服を唱えたが、2人のバイカーからジャバの死を知らされたことで反対を撤回する。ギズとスパイカーはこの船が非常によく整備され、無数の武器を搭載していることを知り、アウター・リムを切り開いていく際の大きな助けになると期待したのだった。また、彼らはオノーを海賊の一員として仲間に加えることを決めたのである。
一方、1人だけ生き延びていたゴーガの手下がハットに事件を報告したが、ギズとスパイカーは宇宙へ飛び立ち、ゴーガの追跡部隊をうまくかわすことができた。だが、対話型セキュリティ・テープ、すなわちジャバ・テープが破損し、セキュリティ解除コードが送信されるまで船は航行不能になってしまう。さらに、このテープは宇宙船の艦橋から酸素を奪い始め、すべての出口を閉鎖し、彼らに残された生存可能時間は推定4分となっていた。こうしている間に、ゴーガの船の1隻が自称海賊団に追いつき、ギズは頭骸に埋め込まれたプレートで降伏勧告を受信する。ゴーガの船は<スピリット・オブ・ジャバ>に向けて発砲し、激しい損傷を与えた。だが、このダメージによって船体が引き裂かれ、ギズ、スパイカー、オノーは酸素の不足した艦橋から脱出することができたのだった。
人工重力が切断されたため、ギズとスパイカーは艦橋内で目的もなく漂うこと以外にほとんど何もできず、ジャバ・テープが通信機器を遮断していたため、彼らはゴーガの船からの警告に反応することさえできなかった。最終的にオノーが優先コードを知っていることを明かし、バイカーたちはテープの停止とゴーガへの降伏を告げることができた。彼らはゴーガの船でモス・アイズリーまで護送されたが、ギズの頭部プレートは、ハットが着陸後すぐに彼らを殺すつもりであるという通信を傍受していた。そのため、彼らは一切協力的な姿勢を見せないことを決める。このとき、ギズは積荷を減らせばゴーガの船を出し抜ける可能性が高くなるだろうと考えていた。スパイカーとオノーは船倉へ向かい、下にいるゴーガ目掛けて積荷の大半を落下させる準備を開始する。彼らは<スピリット・オブ・ジャバ>での逃走を試みるが、ゴーガの船は彼らの脱出を阻止し、最寄の集落から何キロメートルも離れた砂漠の真ん中に墜落したのだった。
ダーク・トルーパー事件
極めて奇跡的なことだが、およそ3年前(ヤヴィンの戦いの1年後)にタトゥイーンに墜落した反乱軍の宇宙船内で、反乱軍と戦った帝国軍のダーク・トルーパーが1体だけ生き延びており、船の残骸もろともジャワに発見されていた。モス・エスパ大競技場で寝ていたスパイカーとビッグ・ギズはジャワのサンドクローラーの到着によって目を覚ますが、乗っていたはずのジャワたちはダーク・トルーパーによって既に惨殺されていた。そしてさらに調べたところ、2人はこの恐るべき殺戮マシンを発見したのである。
両者が死に掛けるほどの激しい戦いの末、ギズとスパイカーは老朽化して疲労したダーク・トルーパーに勝利することができた。2人はその残骸と不確かな未来に別れを告げる。しかし、その先に待つものは酒、ギャンブル、そしてさらに死に近い経験の数々だったのだ。