ダッシュ・レンダー
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典型的なコレリアンの密輸業者であるダッシュ・レンダーは、ごく短期間に銀河の脚光を浴び、突然の衝撃的な死によってその一生を終えた。だが、実際にはそう信じられているだけなのかもしれない。
解説
ダッシュ・レンダーは暗黒街の周辺では何年も前から良く知られていた人物である。彼とランド・カルリジアンはカルのサバック・テーブルで初めて顔を合わせている。また、彼がハン・ソロと出会ったのは、僻地の惑星ポート・ヘヴンで小休止していたときのことだった。この惑星は星図にも記されていないため、密輸業者たちの秘密の宇宙港惑星にもなっていたのだ。3人はここで虚勢に満ちた自慢話や、帝国軍を出し抜いたときのエピソードなどを交換し合っていた。やがてカルリジアンとソロは密輸業から足を洗い、反乱同盟軍に参加して「尊敬すべき存在」となった。しかし、ダッシュは真に重要なもの、すなわち自分自身に集中することを好み、堕落していったのだった。
しかしこうしたエゴとは別に、彼は抜群のルックスと筋肉質の肉体の下に誇り高い性格を隠していた。そして、ダッシュは帝国に対する個人的な憎しみを抱いていた。彼の家族は銀河中心部で成長し、繁盛した輸送会社レントランスのオーナーであり、彼はこうした特権階級の中で育ったのだ。その後、ダッシュはカリダの帝国アカデミーの学生として優秀な成績を収めるようになる。しかしある悪夢の日に、繁栄の最後の瞬間が文字通り炎に飲み込まれるかのような形で訪れたのである。
ダッシュの兄スタントンは、レントランス艦隊のパイロットとして働いていた。悲劇はコルサントからの定期的な貨物の積み上げ作業の最中に起こった。彼の貨物艇の制御システムが故障し、パルパティーン皇帝の所有する個人的な博物館に墜落したのだ。スタントンはこの事故で死亡した。そしてジェダイやシスの極めて貴重な工芸品が失われたことに激怒したパルパティーンは、レンダー家を輸送業界から追放し、その資産を全てシーゾー輸送システムズ社に吸収させたのだった。
その後、ダッシュは裏社会を転々としながら生活し、有能な密輸業者となった。密輸業者としては珍しいドロイドの相棒、LE-BO2D9(リーボ)を得た彼は、改良型YT-2400貨物艇<アウトライダー>で銀河系を駆け巡っていた。ダッシュは銀河内乱では中立の立場を守ろうと努めたが、やがて苦戦を強いられている同盟軍のために食糧輸送の任務を引き受けるようになる。彼らの秘密基地での任務を任されたダッシュはホスへの配達を行っていたとき、ソロと再会を果たしたのだった。
帝国軍による攻撃が開始され、ダッシュはホスに足止めされた状態となる。彼は勇敢にも無人のスノースピーダーに乗り込み、帝国軍のAT-ATウォーカーに対する遅延作戦に参加した。無事にホスを脱出したレンダーは、ハン・ソロが捕獲された後に再び反乱軍と合流する。彼はランドへの好意としてソロを捜索中の反乱軍に協力し、IG-88を追ってオード・マンテルへ、またボバ・フェットを追ってゴールへと向かったのである。
レイア・オーガナはダッシュの手助けに感謝していたが、それでもなお彼の自惚れた態度を信用することができなかった。彼女はダッシュに、ブラック・サンの刺客に命を狙われているルーク・スカイウォーカーの保護を依頼した。そして、ダッシュとルークは共にボサンのスパイを支援し、帝国軍の貨物船<スプローサ>から第2デス・スター計画の情報を入手することに成功したのだった。
その後もダッシュはルークとランドを手助けし、コルサントにあるプリンス・シーゾーの宮殿に潜入する。帝国首都の上空で激しい宇宙戦が繰り広げられるなか、彼の<アウトライダー>はシーゾーのスカイフックの爆破によって致命的な損傷を受けたかに見えた。しかし、それは遠近法と間の取り方を利用したトリックに過ぎなかった。ダッシュは無事にその場を脱出し、反乱軍の一員としての人生に別れを告げただけだったのだ。