タイコ・ソークー
(ソークー大佐から転送)
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タイコ・ソークーは、反乱同盟軍および新共和国軍の有名パイロットであり、銀河同盟防衛軍の将軍に就任するまでおよそ10年にわたってローグ・リーダーを務めていた英雄である。
解説
オルデラニアンのタイコ・ソークーは帝国宇宙軍アカデミーの卒業生であり、ミーアという女性と婚約していたが、彼女は多くのオルデラン市民と同じく初代デス・スターの攻撃によって命を奪われてしまう。奇しくも21歳の誕生日に家族とのホロ交信を楽しんでいたソークーは、回線の切断を単なる機械の不調だと考えていた。この残虐行為について真実を知った彼は即座に帝国軍から逃亡し、反乱同盟軍へと参加したのである。
ホスの戦いでベテラン・パイロットの仲間入りを果たしたソークーは、エンドアの戦いではAウィングに搭乗し、続いてバクラの戦いにも参加した。しかし、彼の忠誠は新共和国上層部から常に疑問の念を抱かれていた。彼は決して自らの職務を放棄しなかったが、過去に幾度となく帝国軍に捕らわれながらも、必ず脱出して戻ってきたため、新共和国から絶え間なく監視されていたのである。天性とも言うべきTIEファイターの操縦能力も、上官たちがソークーを快く思わない理由の1つだった。しかし、他のパイロットたちの間には、彼に対する尊敬が広まっているのも事実だった。
ソークーはローグ中隊を支援し、シルパーの帝国軍幹部の中に潜入した。同様にムルストにおけるローグ中隊の任務にも参加したが、そこで開発されていたファントム・クローキング装置のコントローラーを停止させ、設計図を盗み出そうとしているところを目撃されてしまう。さらに、このテープがローグ中隊に汚名を着せるために造られた偽物であることが発覚し、ファントム装置も帝国軍の元に温存されたのだった。しかし、ファントム計画自体が実体のないペテンであったことが証明され、ソークーはあらゆる嫌疑から解放されたのである。
その後、ソークーはコルサントの走査飛行を命じられ、惑星防衛網を調査するためのセンサー装置一式を搭載した盗品の帝国軍機で出動した。しかし作戦は失敗に終わり、彼は帝国軍の捕虜として<ルサンキア>へと連行された。そこで精神分裂症を発症させた彼は洗脳不適格者と診断され、帝国軍の囚人惑星アクリッターへと移送されたが、3ヵ月後に脱出に成功し、新共和国に帰還した。さらに、この時期については新共和国におけるソークーの記録から秘密裏に削除されており、コルサントでの軍事作戦に関与していなかった司令部のメンバーには、彼に対する不信が増大した者も少なくなかった。
エンドアの戦い後、ソークーはローグ中隊の一員となったが、彼の戦闘機には武器の装着が一切認められていなかった。彼がイセイン・アイサードによって無意識のうちに洗脳されており、隠されたコードフレーズがプログラムを活性化させれば、極めて効果的なスパイとして動き出すという懸念が存在していたのである。ソークーは<ルサンキア>に収監されていたときのことを明確に覚えており、その点で他の生存者とは明らかに違っていたのだが、その事実はローグ中隊がコルサントに潜入するまで伏せられたままだったのである。
コルサントへの攻撃が開始される直前、ソークーはノキヴゾアで死亡したと思われていたが、突如として復活し、ローグ中隊が惑星に乗り込む手助けをした。しかし、ソークーがデュロスの武器商人ライ・ヌートカと商談していたとき、コラン・ホーンはそれをキルタン・ルーアとの面会と見間違えてしまう。後にコランが殺害されたと思われたときも、すべての状況証拠がソークーの犯行を示していたのである。コランが<ルサンキア>からの脱出に成功するまで、ソークーは間違いなく有罪判決を受ける立場だった。しかし、コランの証言によって嫌疑は晴れ、同時に彼はローグ中隊内部に潜む裏切り者がエリジ・ドラリットであるという確証を得たのだった。
やがて、ソークーはウィンターと恋に落ちる。それは両者の関係が近かったこともあるが、なによりもオルデラニアンとしての悲しい過去を共有していたからだった。ローグ中隊が新共和国から一時的に離脱した際に、彼が自分のXウィングを故郷を守ってくれていたオルデラン・ガードの色に塗り替えたのも、亡き故郷への想いからくるものだったのだ。
その後、ウェッジ・アンティリーズが将軍に、ソークーが大佐に昇進すると、ウェッジはソークーにローグ中隊の指揮権を委譲した。彼は数年にわたってローグ中隊の隊長を務め、その後指揮権をギャヴィン・ダークライターに譲り渡した。ソークーが軍籍を離れたのはウェッジの退役の直後のことである。しかし、ユージャン・ヴォングによる銀河系への侵略が開始されると、両者はギャヴィンの要請を受けて応援に駆けつけた。ソークーは再び大佐として新共和国軍に復帰し、ユージャン・ヴォングの攻撃からコルサントを防衛する戦闘機部隊を指揮するのだった。