デス・スターIIIの戦い
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デス・スターIIIの戦いは、エンドアの戦いから5年後、帝国軍の残党が密かに建造していた超兵器に対し、新共和国軍が奇襲攻撃を仕掛けた戦いである。この戦いの最中、スター・ツアーズ社の民間旅客船の突然の乱入によってわずかな混乱が生じたが、新共和国はデス・スターIIIの破壊に成功したのだった。
目次 |
経緯
帝国軍の残党によってデス・スターIIIが建造されているという噂は、アウター・リムの外側から少しずつ流れ込んでいたが、その建造計画の背後に誰がいるのかは謎のままだった。しかし、グランド・モフ・アーダス・ケインがこの計画のおそらく最も有力な支持者の1人だったことは間違いない。彼はペンタスター連合内の広大な領域と、この連合の保持する莫大な富を有しており、かつてのグランド・モフ・ターキンとほぼ同等の勢力を誇っていたのだ。彼ならば初代デス・スターの設計図のコピーにアクセスできたとしても、何も不思議なことはない。さらに、ケインにはジェイマス星系の広大な造船所で、クワット・ドライブ・ヤード社とシーナー・フリート・システムズ社が共同開発していたピケット・クルーザーの背後に、超兵器を隠しているという疑いがもたれていた。そのため、新共和国はデス・スターIIIを発見し、破壊するべく、機動艦隊を派遣したのである。(その後の調査によると、このデス・スターは蘇ったパルパティーン皇帝へ献上するため、ビィスへ運ばれる予定だったという)
そのころ、C-3POとR2-D2はトラブルを避けるため、ハン・ソロの申し出によってスター・ツアーズ社へ貸し出されていた。そして、彼らの担当するシャトルに乗客の一団が搭乗する。ティークは故郷のエンドアへと向かうため、一方で、トム・モローとエグローグ・サカルも旅行中のためにスタースピーダー3000に搭乗していた。スタースピーダー3000を操縦するのは、レックスの愛称で知られる新米のパイロット・ドロイド、RX-24である。また、R2-D2もレックスの相棒を務めていた。
ところが、この旅はレックスが非常に操縦に不慣れであることを露呈させることになる。彼は出発した矢先から間違ったレーンへと進み、ドアを突き破って危うく壁に激突しそうになるが、どうにかコースに戻ることができた。そして、レックスはトラブルについて乗客に謝罪すると、エンドアへ向けてハイパースペースへと突入したのである。
その後、船はR2の操作によって再びジャンプを行うため、すぐにリアルスペースへと戻った。だがレックスは、自分と同じような厄介者であるR2が、英雄気取りで新共和国機動艦隊と同じ座標を入力していたことに気づいていなかった。彼がその事実に気づいたのは、二度目にリアルスペースへと戻ったときである。彼らはエンドアから遠く離れた帝国領の星系で、氷の彗星群に出くわした。レックスは慌てて回避飛行を行うが、すべての彗星を避けることはできなかった。レックスは巨大な彗星の内部へと突入し、何本もの危険な氷柱を避けながら、狭い氷洞を通過する。そして、薄氷を突き破って反対側へ脱出したとき、彼のスタースピーダー3000はインペリアル級スター・デストロイヤーのトラクター・ビームに掴まれたのだった。
新共和国軍は民間客船に戦場から脱出するよう命じ、レックスは経験豊富なパイロットの誘導に従って、トラクター・ビームから逃れることができた。しかし、レックスは新共和国軍の命令を無視し、戦闘機部隊の翼手として隊形に加わってしまう。すると、デス・スターIIIが彼らの方へと近づいてきた。新共和国軍パイロットはレックスの救助要請を受け入れ、彼に自分を援護するよう命じる。そして、彼らはTIEファイターを払いのけ、熟知したトレンチへと突入した。パイロットは排熱ダクトにプロトン魚雷を投下した後、撤退を命じる。すると、レックスが基地へ向かってハイパースペースへジャンプしたその瞬間に、デス・スターIIIは爆発したのだった。
その後
レックスは本来のツアー行程を守れなかったことを、再度乗客に謝罪した。しかし、基地に着陸の際も、彼はあわや燃料輸送スレッドに衝突するかという失態を演じ、管制室にいたクルーを恐怖に引きつらせている。最終的にレックスは船を停止させ、乗客は出て行ったが、このとき乗客たちに今回の旅で見たことを忘れさせるため、新共和国情報部がクレジットを支払ったと推測されている。しかし、デス・スターIIIの戦いの後、スター・ツアーズ社は人気を失い、急速に衰退していったのだった。