ボ=カターン・クライズ
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ボ=カターン・クライズは、銀河共和国の晩年にマンダロリアン戦士として活躍した女性である。共和国と独立星系連合との銀河系規模の戦い、クローン大戦の間、カターンはデス・ウォッチと呼ばれるマンダロリアンの過激分派組織に忠誠を誓い、組織の首領プレ・ヴィズラに信頼厚い副官として忠実に仕えていた。そして皮肉にも、彼女はデス・ウォッチが幾度となく脅かしていたサティーン・クライズ公爵の妹でもあった。
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経歴
女性マンダロリアンのボ=カターンは、マンダロアの公爵にして新マンダロリアンの指導者であるサティーン・クライズの妹だった。だがクローン大戦中、彼女はデス・ウォッチの首領、プレ・ヴィズラの副官として働いていたのである。あるとき、彼女はカーラックで分離主義勢力に属するラックス・ボンテリと遭遇し、その後、彼の親友であるジェダイ・パダワン・アソーカ・タノと出会った。そしてパダワンとボンテリが彼らを裏切ると、デス・ウォッチの他のメンバーたちが2人の逃走を援護するドロイドたち一掃する間に、カターンは2人を追跡したのだった。
新たなる同盟者
クローン大戦が銀河系を焼き尽くすなか、プレ・ヴィズラとボ=カターンは宇宙空間を漂流する1隻の脱出ポッドを発見した。彼らはその中で、フローラムの対決後に意識を失ったままとなっていた2人のザブラクの兄弟、シス卿ダース・モールとサヴァージ・オプレスを発見する。その後、ヴィズラとカターンは2人を治療のためザンバーの基地へと運んだのだった。やがてモールが目を覚まし、デス・ウォッチのメンバーに敵意を示すが、カターンがサヴァージにブラスターを向け、自分たちに危害を加えないよう警告する。その後、兄弟とヴィズラは互いに打ち解けて自らを紹介し合い、両者のこれまでの経緯について語り合った。そしてデス・ウォッチと兄弟は、共にジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービを共通の敵としていることを知ったのである。ヴィズラはモールを自分のテントに招いてお茶を振る舞い、彼にマンダロア征服計画について語った。モールが自分たちの出会いはフォースの意思だと告げると、カターンはフォースに懐疑的であることを口にし、シスの兄弟について自分たちを裏切ったドゥークー伯爵と同類だと指摘する。さらに彼女は兄弟を弱者だと言い、その理由としてフローラムでケノービに敗れた後、デス・ウォッチによって保護された状態であることを付け加えたのだった。それを聞いたモールは怒りをたぎらせ、フォースでカターンの喉を絞め上げた。彼は平和主義のマンダロリアンとドゥークー、そして共通するすべての敵を始末すると宣言する。その後、彼はカターンを放し、ヴィズラに微笑みかけたのだった。こうして、シスの兄弟はサティーン・クライズ公爵からマンダロアを解放するためにデス・ウォッチと同盟を組んだのである。
ムスタファーへ
モールは、デス・ウォッチの戦士たちにはまだマンダロアを征服する力が不足していると指摘し、より強力な軍隊を作り上げるためにムスタファーのブラック・サンの協力を得ることを提案した。ボ=カターンは兄弟とヴィズラに従い、攻撃部隊と共に溶岩惑星ムスタファーへと向かう。そしてブラック・サンのリーダーを抹殺した後、モールはファリーンの護衛隊長ジットン・モジに仲間に加わるチャンスを与えた。モジは慎重な選択を行い、マンダロアへの攻撃に手を貸すことに同意する。さらにザンバーに帰還した直後には、パイク・シンジケートも彼らに加わり、公爵打倒への加勢を申し出たのだった。
ナル・ハッタへ
パイクたちがモールの新しい軍隊、シャドウ・コレクティヴに参加した後、彼らは続いてハット大評議会の協力を得るためナル・ハッタへと向かった。だが交渉は失敗し、ハットに雇われた賞金稼ぎたちが兄弟とヴィズラに襲い掛かる。彼らは一旦宮殿の外へ退却し、賞金稼ぎがその後を追うが、外ではボ=カターン率いるナイト・オウルが彼らの帰りを待っていた。カターンがハットの傭兵を食い止めている間に、モール、ヴィズラ、サヴァージがスーギとエンボと戦うことになる。やがて戦いが終息すると、軽傷を負った賞金稼ぎたちは逃走していった。そして宮殿の内部へ戻ったデス・ウォッチは、ハット評議会の長老メンバーの1人、オルバを捕えることができた。オルバは他のハットたちがタトゥイーンに逃げたことを暴露するが、サヴァージによって殺害されたのである。
タトゥイーンへ
ハットたちがタトゥイーンのジャバの宮殿に逃亡したことを知った兄弟とデス・ウォッチは、ジャバに仲間に加わるよう最後通牒を行うため、小規模な攻撃を開始した。シャドウ・コレクティヴの有用性と、彼らの戦闘能力を見たハットは、彼らと組むことに同意したのである。
マンダロアの征服
ついにシャドウ・コレクティヴが十分な力を得たため、ダース・モールとデス・ウォッチはマンダロアの人々の支持をプレ・ヴィズラへ向けるための計画を披露した。ブラック・サンやパイク・シンジケートの犯罪者たちにサンダリの貿易港や都市部を襲撃させ、そこに介入したデス・ウォッチが暴漢たちを食い止めることで、市民の信頼とマンダロアそのものを得ようというのだ。そして計画が進められるなか、市民に落ち着きを求めるサティーン・クライズの前にヴィズラとカターンが姿を現した。ここで人々の盛大な歓声を得たデス・ウォッチは、襲撃者たちの逮捕を開始する。カターンは市街地を攻撃していたブラック・サンのジットン・モジを逮捕する役割を負っていた。この任務を果たした彼女は、恐怖から隠れていた子供たちを救ったのである。
こうしてデス・ウォッチがマンダロアを掌握した後、彼らはモールとサヴァージをもはや用済みであると判断し、2人を投獄した。だがモールは刑務所から自力で脱獄し、ヴィズラに一対一の決闘を申し出る。シスとマンダロリアンによる壮絶な戦いの結末は、ヴィズラの敗北だった。かつての首領の死を目撃したカターンは、モールの配下につくことを拒否し、ナイト・オウルを含む忠実な兵士たちと共に逃走を企てる。彼女らは反逆者として攻撃を受け、わずかな犠牲を出したが、辛うじてサンダリの宮殿から逃走することができたのだった。
ケノービとの休戦
その後、ボ=カターンはサティーンの甥コーキーと共に公爵を刑務所から脱獄させたが、サティーンはすぐに再逮捕されてしまった。これはモールが彼女にオビ=ワン・ケノービと交信させるために仕組んだ罠だったのだ。マンダロアは中立惑星であるため、ジェダイは介入することができず、ケノービは単独での行動を余儀なくされる。そして、ボ=カターンはケノービによるサティーンの救出を見守っていたが、ジェダイは公爵と共に捕えられてしまった。モールはケノービへの復讐として、彼の目の前でサティーンを殺害する。だがケノービはカターンによって助けられ、彼らは戦いながらコムルク級ファイター/トランスポートへと急いだ。ボ=カターンはケノービに、シスが介入している以上これは既に共和国の取り組むべき問題であり、共和国へ戻って助けを求めてほしいと告げる。彼は共和国の侵略に繋がると指摘するが、彼女はマンダロアはこれまでのように常に生き延びると返したのだった。このときケノービはボ=カターンがサティーンの妹であることを見抜き、飛び立つ前に哀悼の意を示したのである。
人物と特徴
ボ=カターンは自信に満ちた女性であり、恐るべき戦闘能力を持った獰猛な戦士だった。彼女はデス・ウォッチに仕え、マンダロリアンの過去の栄光を復活させるという目的に誇りを持っていたのである。カターンは組織とその首領、プレ・ヴィズラの双方に確固たる忠誠を誓っており、ヴィズラも不在時に組織の指揮と行動のすべてを任せるなど、彼女に強い信頼を寄せていたのだった。カターンの忠誠心はマンダロアの征服の際に示された。ヴィズラがダース・モールによって殺害されたとき、彼女はまだ忠誠を残すデス・ウォッチのメンバーたちを集め、シスの兄弟からマンダロアを奪回するべく、部隊をオビ=ワン・ケノービと合流させたのである。
また、ボ=カターンは肉体的なかなり苦痛にも耐えることができた。彼女はダース・モールによって30秒ほど首を絞め上げられたが、解放されたとき、すぐにヴィズラに微笑みかけることができたのだ。また、彼女はモールにもシスに関する一般的見解を堂々と告げ、さらに個人的見解を付け加えたのだった。
ナイト・オウルのリーダーとして、彼女は目的の達成を第一に考え、常にデス・ウォッチの仲間の後方支援に努めていた。また、彼女は危険を顧みない性格であり、ナル・ハッタでも賞金稼ぎたちと勇敢に戦ったのだった。
技能の能力
ボ=カターンはプレ・ヴィズラの副官だった。彼女の戦闘能力は多くの仲間たちをはるかに凌駕しており、その事実は、かつてのデス・ウォッチのかつての仲間たちと戦った際に、ジェットパックだけで敵を数秒で倒したことからも伺える。カターン自身もジェットパックでの飛行技術に精通しており、実際にそれを使うことが多かった。
装備
マンダロリアンであるボ=カターンのマンダロリアン・アーマーは、金属光沢を放つ灰色と青色で塗装された個性的なプレートを組み合わせたものであり、そのショルダー・プレートには2つの円形の模様が描かれていた。また、彼女のカスタム・ヘルメットにはレンジファインダーが取り付けられており、通常のものより目尻の上がった曲線的なマンダロリアン・Tバイザーは、仲間たちの中でも一際目立っていた。さらにこの独自のバイザーは白いラインで縁どられており、ヘルメット表面を覆う細かな作りと合わせて、図案化された猛禽類を連想させるものだった。カターンのアーマーには、ダート・ランチャーやガントレットに収納されたブレードなど、多数の武器が組み込まれていた。また、彼女はアーマーの太腿部分のプレートに2丁のブラスター・ピストルを携帯し、飛行用にジェットパックも装備していた。