ブレン・ダーリン
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ブレン・ダーリンは、反乱同盟軍および新共和国軍の将校であり、旧共和国時代の元老院議員ギャレン・ダーリンの息子である。
解説
惑星ホスに建設されたエコー基地の防寒扉を閉めさせたことは、ブレン・ダーリンの人生で最もつらい命令の1つだった。ルーク・スカイウォーカーとハン・ソロは反乱同盟軍にとっての英雄であると同時に彼にとっては大切な友人でもあり、エコー基地の防衛と軍事行動を担当していた彼と2人の間には大きな信頼関係が存在していたのである。
しかし、彼が同盟軍の中で著名な存在であるのとは逆に、彼の父ギャレン・ダーリンが旧共和国で最も有名な元老院議員の一人だったことを知る者は少なかった。ダーリン元老院議員はオルデラン選出のベイル・オーガナとも親密な関係にあり、共に銀河共和国の腐敗と戦う覚悟を決めていたのである。しかし、政治的な力でパルパティーン皇帝を打倒することに限界を感じた彼らは政界からの引退を決意し、それぞれの故郷へと戻っていった。そして、オーガナは初代デス・スターの攻撃によってオルデランと運命を共にし、ダーリンも故郷ティシェランで帝国軍の刺客によって暗殺されてしまったのである。ダーリンの家族はこれが皇帝による政治的策略であることを確信し、復讐を誓ったブレン・ダーリンは反乱軍への参加を決意したのである。
ホスでのダーリンの主な任務は、緊急時におけるエコー基地の安全確保だったが、この任務は地味で報われないことが多く、想像以上に厳しいものだった。ルーク・スカイウォーカーとそれを救助に出たハン・ソロが帰還していない状況にも関わらず、他の兵士たちの安全のため基地を閉鎖する決断を下したのもダーリンである。彼がこの任務に就いたのはカーリスト・ライカン将軍にネンタンでの活躍を認められ、昇進した後のことだったが、彼はエコー基地でも優秀な働きぶりを発揮し、ライカンの決定が賢明なものだったことを自ら証明してみせたのだった。
ダーリンが大佐に昇進した経緯は特筆に値した。大尉だったころの彼はモノン大佐の指揮下にある技術者部隊に配属されていたが、その後、ライカン将軍の指揮下に転属し、長年にわたって銀河系全域で数多くの小規模な戦闘に参加していた。そして、ダーリンがその素質を開花させ、大佐へと昇進したきっかけとなったのがネンタンでの出来事である。当時、設立後まだ2ヶ月ほどしかたっていなかったネンタン基地には撤退命令が出されていた。しかし、そこには無関係な市民が大勢いたため、容易な撤退とはならなかったのだ。
ネンタンは反乱軍に守られた安全な星系への亡命を望む難民たちの護送中継基地だった。帝国軍によってその所在が明らかにされたとき、基地の収容人数は既に限界に達しており、通常なら難民を優先して脱出させるのだが、余りにも人数が多かったために全員を撤退させることができなかったのである。反乱軍の兵士たちの中には志願して残ろうとした者もいたが、ライカンにとってはとても受け入れられることではなかった。しかし、このときダーリンが最善の策を提案したのである。
彼は残った仲間を引き連れて広大なネンタンの荒地へと向かい、岩でできた太古の塔の跡に身を隠した。すると帝国軍のストームトルーパーたちも到着し、彼らはダーリンの予想通りに破棄された基地を襲撃し始めたのだった。敵に対して可能な限りの軍事力を誇示することが帝国軍の日常的なやり方だったのである。
ストームトルーパーたちは基地への攻撃に全力を尽くしており、シャトルには最低限の衛兵しか残していなかった。そのため、ダーリンとその部下たちは比較的簡単に着陸地点に近づくことができ、その帝国軍のシャトルを奪い取ることに成功したのである。彼らは衛兵を始末すると他の仲間たちを呼び集め、帝国軍が事態に気付く前に惑星を飛び立った。軌道上で待機していたインペリアル級スター・デストロイヤーの司令官でさえ不意を付かれて囚人を運んできたものと勘違いし、ダーリンたちは識別コードの送信を要求されるより先にハイパースペースへと跳躍したのである。
その後、ダーリンはエンドアの戦いでも大きな活躍を披露し、新共和国へ時代が移ると、新共和国地上軍司令官として主にコルサントの防衛に従事したのだった。