エレゴス・アクラ
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解説
呪われた種族カーマシのエレゴス・アクラは、銀河系に数多く存在する帝国軍の非道な行為による犠牲者の1人である。旧共和国の熱心な信奉者だったカーマシの人々はパルパティーン皇帝によって故郷を滅ぼされ、大規模な粛清を受けた。そのとき他の惑星にいたエレゴスとその家族は辛くも難を逃れたが、愛する故郷と多くの友人たちを失い、種族特有の決して消えることのない記憶力によって、その後も過去の思い出に苦しめられていた。後にカーマスの虐殺には数人の裏切り者のボサンが関与していたことが明らかになるが、それでも彼はボサンに恨みを抱かずにいた。エレゴスは平和を愛し、人々を愛していたのだ。彼は人を憎むより、まず話し合い、分かり合うことを好んだのである。
かつて、エレゴスとその幼い娘レリキーは、コラン・ホーンによってレマート・サシルーの攻撃から救助された。それ以来、惑星ケリルト上の植民地モリメントで暮らすカーマス難民の代表だったエレゴスは、仲間を守るためコランに付き従い、彼の従者となったのである。エレゴスの母方の叔父イレニック・イットクラは数少ないカーマシのジェダイ・ナイトの1人だった。そのため、エレゴスは叔父から受け継いだメムニィを通じてコランとの絆を感じ取ることができ、彼の従者となることがケリルトで暮らすカーマシにとって長期的な利益となることを説明したのだった。この展望は彼がコランと共にスアービ7/5にいたときに現実のものとなる。彼らはそこでミラックス・テリックを救出し、帝国軍のレオニア・タヴィラを打ち破ることに成功したのだ。
スアービ7/5で、エレゴスはこの星がケリルトよりカーマシにとって暮らしやすい星であることに気づいた。また、クイウミンの生存者たちや既に降伏したインヴィッド(レオニア・タヴィラに雇われていた海賊たち)のメンバーたちがカーマシによる先導を必要としていること、同時に彼らが新しい社会を築いて安定を手にすることが必要であることも分かっていた。そしてスアービ7/5に移住した彼は、タイコ・ソークーからオルデラン墓所の話を聞き、死んだカーマシたちの名誉のために同じような場所を設立したのだった。
数年後、エレゴスはカーマス事変の解決に関わる重要な役割を演じることになる。彼は残存帝国軍のヴァーメル大佐から送信されたデータの断片をレイア・オーガナ・ソロに送り届けるために助力し、彼女とペレオン提督との会合をお膳立てしたのだ。この一連の会合によって新共和国と帝国との間に和平が実現し、やがてエレゴスは新共和国におけるカーマス難民の代表として元老院議員の地位を手にしたのである。
そしてついにユージャン・ヴォングによる銀河系への侵攻が開始された。エレゴスはレイアと共にアウター・リムへ向かうことに同意し、そこで起こっている事実を調査した。そこで恐ろしいエイリアン種族による侵略行為を目の当たりにした彼らは、ユージャン・ヴォングが新共和国にとって真の脅威であることを元老院に示そうと奮闘したのだった。結局2人はユージャン・ヴォングとの戦いに活路を見出すことを強いられコルサントへ戻るが、新共和国の指導者たちは依然として侵略が行われている事実を把握しきれずにいた。エレゴスはついに政治的駆け引きに嫌気が差し、和平交渉のための特使としてユージャン・ヴォング軍司令官シェダオ・シャイと会うべく、単身でデュブリリオンへと向かうのだった。
シェダオ・シャイはエレゴスを特使として迎え入れることに同意したが、彼の副官デイン・リアンはそれに反対だった。そして、シェダオ・シャイとエレゴスが互いについて多くを学び合うなか、新共和国はイソアに原生するバフォールの花粉がユージャン・ヴォングのヴァンドゥーム・クラブの装甲服に永久的なダメージを与えることを発見した。この情報を元にイソアを攻略したコラン・ホーンは、ユージャン・ヴォングの戦士たちと交戦し、数人を殺害することに成功した。だが、その中にはシェダオ・シャイの親族が2人含まれていた。シェダオ・シャイはコランへの報復としてエレゴスを処刑し、彼の頭蓋骨を金粉にまぶして石棺に封印したのだった。エレゴスの無残な亡骸はコランに送り届けられた。後にコランはイソアでシェダオ・シャイとの1対1の決闘に挑み、親友だったエレゴスの敵討ちを果たすことになる。