エンドア
エンドア(森林衛星エンドア、聖なる月とも呼ばれる)は、ガス状巨星エンドアを巡る小さな森の衛星である。魅力溢れる星、エンドアはイウォーックの故郷や、結果的に銀河帝国の終焉とパルパティーン皇帝の最初の死を導くことになったエンドアの戦いが行われた場所として有名である。しかし、荒れ果てた未知領域に近いことから、エンドアはこの戦いの前も後も比較的平穏な星だった。
また、エンドアは土着種から外来種まで非常に多くの種族を抱えていることでも知られている。これは極めて多くの船がこの星で遭難したためであり、エンドアが宇宙に浮かぶ「砂漠の島」と呼ばれる所以にもなっている。
解説
アウター・リムの端、モッデル・セクターに属するガス状巨星エンドアは、銀河系の主要なハイパースペース航路から遠く離れた無名の惑星だった。この惑星は周囲に複雑な重力井戸を形成しており、星図にも記されていないことから、近づくことさえ容易ではない。そのため、繁栄を続けてきた銀河系の歴史のなかで見落とされた存在だったのである。しかし、このことは帝国軍が秘密要塞の建造地として利用する際に好都合だった。帝国軍がこの惑星の9つの衛星の1つ、同名の森林衛星の軌道上で第2デス・スターを建造し、銀河内乱の最後の決戦地とされて以来、この星系は銀河系で最も著名な場所の1つとなったのである。
旧共和国の時代から「聖なる月」というコードネームで呼ばれていた森林衛星エンドアは、この宇宙の闇の中でひときわ明るく輝く緑豊かな衛星である。川は古代から生い茂る樹木の厚い天蓋を経て曲がりくねり、大地や低い山々を覆う森林は空を突き抜けるかのように高くそびえ立っている。地表の大半は森林に覆われているが、サバンナ地帯や砂漠、さらには氷雪地帯も存在している。
この衛星は気候も温暖なことから無数の生命に溢れており、なかにはイーウォック、デュロック、ヤズム、ゴラックスなどの知的生命体も少なくない。なかでもイーウォックたちは「生命の木」と呼ばれる神格化された樹木の上で、部族ごとの集落を築いて生活しており、原始的な儀式を伝承しながら繁栄している。しかし、森林にはボア=ウルフなどの凶暴な肉食獣も数多く棲息しており、夜間になると無数の猛獣たちが獲物を求めて徘徊する死の狩猟場と化すのだ。
一方で、イーウォックたちの森から西へ向かうと、俗に「ドラゴンの皮」と呼ばれる溶岩石が散在する大草原が広がっている。その彼方に見える雪を頂いた山脈は「ドラゴンの背骨」である。この大草原で暮らすヤズムたちは主に小型の齧歯類を狩猟し、食料としている。
美しい緑の衛星エンドアは銀河帝国の終焉の地であり、パルパティーン皇帝とダース・ヴェイダーの墓標でもある。そのため、この星系の周辺にはエンドアの戦いから何年も経過した後も、多くのダークサイドのエネルギーが漂っていると言われている。