TV-94
| ||||||||||||||||||||||||||||
|
TV-94は、クローン大戦中に独立星系連合が使用していたTシリーズ戦術ドロイドである。彼は分離主義勢力のドロイド軍最高司令官、グリーヴァス将軍に直接仕えていた。グリーヴァスがジェダイ評議会のマスター・イース・コスを捕らえ、他のジェダイをサルーカマイに誘い出すため彼を何度も拷問したとき、TV-94は将軍のレキュザント級ライト・デストロイヤーに搭乗していた。その後、マスター・オビ=ワン・ケノービ、アナキン・スカイウォーカー、そしてアディ・ガリアが、自分たちの行動がグリーヴァスに見透かされていることを知らずに彼の部隊と再び交戦し、将軍と戦術ドロイドによって仕掛けられていた罠にはまってしまう。デストロイヤーの艦橋でガリアとスカイウォーカーに対峙したTV-94は、いくつかの手段でマスター・コスを処刑しようとするが、最終的にこのときの戦いで破壊されたのだった。
経歴
TV-94はグリーヴァス将軍の副官として彼の司令船に搭乗し、捕らえられたジェダイ・マスター・イース・コスの監視を行っていた。彼は将軍に、囚人の護送先であるサルーカマイ星系に到着したことを報告し、着陸準備を開始するよう命じられる。その後、TV-94はハイパースペースから出現した共和国の3隻の巡航艦と4隻の護衛艦を目撃した。すると護衛船の1隻から、オビ=ワン・ケノービがグリーヴァスの船に交信を求めてきた。戦術ドロイドが将軍にそのことを伝えると、グリーヴァスは受けるよう命じる。グリーヴァスはジェダイの宿敵に手短な罵声を浴びせて通信を切断し、兵士たちにすべてのキャノンの発砲準備をさせた。また彼は、ケノービあるところにスカイウォーカーありと部下たちに警告したのだった。
TV-94は共和国艦のスピードと機動力の優位性に気づき、将軍に注意を助言する。グリーヴァスはケノービを一対一の戦いで抹殺したいと強く願っており、敵の船を内側に引き寄せるよう命じた。そしてサイボーグ将軍はTV-94に囚人の監視を任せると、ジェダイの船に乗り込み、ケノービとその配下のクローンと戦ったのである。コスを電子バインダーで拘束した戦術ドロイドは、ジェダイを拷問するために使用するエネルギー・フィールド制御装置を仕込んだリスト・ガントレットを装着していた。スカイウォーカーとアディ・ガリアは別の船でグリーヴァスの船の下に着艦し、ドロイドへの奇襲とマスター・コスの救出を目指す。だが、彼らはこの奇襲が予見されていたことに気づいていなかった。
グリーヴァスのバトル・ドロイドがケノービのライトセイバーによって倒されると、サイボーグとケノービの一騎打ちが開始された。そのころガリアとスカイウォーカーはデストロイヤーの艦橋へ向かっており、マスター・コスを発見していた。艦橋のドアが開き、TV-94がそちらへ振り向く。切断されたB2スーパー・バトル・ドロイドの胴体が彼の足元へすべり、TV-94はジェダイの侵入者を睨みつけた。スカイウォーカーは奇襲が成功したと思っていたが、戦術ドロイドは驚いた様子を見せず、ジェダイ・ナイトの気勢を制した。すると彼の周りに多数のBXシリーズ・ドロイド・コマンドーが出現し、防衛体制をとる。これはグリーヴァスの罠だったのだ。TV-94は将軍の予見したとおりだと告げ、スカイウォーカーの戦略を見事だと褒めたのである。
TV-94は遠隔操作でザブラクの体に激しい苦痛を伴うエネルギーを流し、ジェダイに動けば彼を殺すと警告する。そして彼が卑劣な笑いを浮かべると、スカイウォーカーはフォースでドロイドを引き寄せ、デトネーターの付いた右腕を切断したのだった。彼は戦術ドロイドを床へ蹴り飛ばし、ガリアと共にコマンドー・ドロイドと戦った。TV-94はこの戦いで優位に立つべく、腕とデトネーターを拾い上げようとする。だが切断された腕を掴もうとすると、コマンドー・ドロイドに偶然蹴られてしまい、ドロイドは狼狽した。彼は再び腕を目指して這い進むが、それを掴む直前にスカイウォーカーに気づかれたのだった。
スカイウォーカーがガリアに警告を発し、彼女はTV-94がデトネーター・アームを掴む前にドロイドをフォースで押しやった。そして最後のコマンドー・ドロイドがスカイウォーカーとガリアのライトセイバーによって倒されると、戦術ドロイドはついに遠隔装置を取り戻したのだった。彼は再びサディスティックな笑いを発し、マスター・コスを殺すためにスイッチを起動しようとする。だが、切断された右腕を左手で持っていたため、彼にはボタンを押すことができなかった。TV-94は絶望のうめき声をあげ、その直後にスカイウォーカーによって切り裂かれたのである。その結果、ジェダイはコスの救出に成功し、ケノービ抹殺に失敗したグリーヴァスも部下と共にサルーカマイの地表への撤退を強いられた。そして共和国部隊がその後を追うことになる。