チャム・シンデューラ
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チャム・シンデューラは、クローン大戦中にトゥイレックの自由の戦士たちのリーダーを務めていた、ライロス出身のトゥイレックの革命家である。戦争が始まる前、シンデューラはライロスのオーン・フリー・ター議員がトゥイレックの人々のことを考えていないと確信し、ター議員への強い憎しみを抱いていた。そして戦争が勃発し、ライロスは独立星系連合によって侵略されてしまう。権力を持つことには躊躇いがあるが、人々のために最善を尽くしたいと考えるシンデューラは、圧制と戦うために反乱組織、自由の戦士たちを結成し、分離主義勢力のドロイド軍と戦った。そしてシンデューラは分離主義勢力に多くの打撃を与えたが、ついには撤退を強いられ、戦士たちはケイズンの平原で破壊されたドロイド兵器の残骸の中にキャンプを築いたのだった。
シンデューラは資質あふれるリーダーであり、友人の詩人ゴビ・グリーから彼について詠った「チャム・シンデューラのバラード」を贈られたが、シンデューラはこの詩が自分の特徴を誇張し過ぎていることに不満だった。やがてジェダイ・マスター・メイス・ウィンドゥが共和国部隊を引き連れてライロスの解放のために到着すると、シンデューラはター議員との確執を解消させ、共和国との同盟に加わった。分離主義勢力の支配下にあったライロスの首都レスーへの襲撃の間、シンデューラは彼の自由の戦士たちと共和国のライトニング中隊からなる混成部隊を指揮し、連合から故郷を解放することに成功したのである。
目次 |
経歴
共和国との緊張
チャム・シンデューラは惑星ライロス出身のトゥイレックである。クローン大戦前、シンデューラは銀河共和国と政治的な対立状態にあった。彼は惑星の代表であるオーン・フリー・ター議員が銀河首都にして元老院の本拠地であるコルサントでの生活に溺れ、トゥイレックの人々の運命について関心を失っていると考えており、議員に不信感を抱いていたのである。一方、シンデューラがトゥイレックの人々の間で人気と名声を集めていたことから、ター議員も彼がライロスでの権力を求め、自身が元老院で代表する民主主義の解体を目論んでいるのではないかと疑っていた。さらにター議員との間の緊張から、シンデューラもターの惑星におけるリーダーシップにも反対を唱えていたのである。
ライロス侵略
レジスタンス勢力のリーダー
クローン大戦の勃発後、ヤヴィンの戦いのおよそ21年前に、分離主義評議会のメンバーである企業同盟の監督官、パッセル・アージェンテがライロスの首都レスーを訪れた。アージェンテは征服した惑星で発見した財宝を隠すためにトゥイレックのブローカー、アートラクを雇い、彼と面会したのである。一方で2人が話し合いを行っていたとき、シンデューラと仲間のトゥイレック、ヴォイラは、アージェンテをライロスにやってきた盗掘者だと疑い、2人を監視していた。しかしシンデューラは、アージェンテがライロスから財宝を盗んだのではなく、逆に何かを持ち込んできたことに気づいたのだった。さらに独立星系連合のバトル・ドロイドを目撃したシンデューラは、ライロスにも戦争が迫っていると疑うようになった。やがてテクノ・ユニオンのワット・タンバー代表がアージェンテの隠した財宝を盗み出し、分離主義勢力のドロイド軍でライロスを侵略すると、彼の疑惑は正しかったことが証明されたのである。シンデューラは権力にあまり関心がなく、兵士としての訓練も受けていなかったが、人々を分離主義勢力の抑圧から解放したいと考え、彼の支持者で構成された連合と戦うための武装集団、トゥイレックの自由の戦士たちを結成した。それによって彼は共和国の助けを受けることなく、故郷を解放したいと考えたのである。
やがてシンデューラを将軍に据えた自由の戦士たちは連合軍との最初の衝突を迎え、ケイズンの平原で戦闘が勃発する。平原は傷だらけとなり、ところどころ陥没した。だが多くの分離主義勢力のドロイドを倒したにもかかわらず、ドロイド軍はシンデューラと彼の戦士たちを圧倒し続けたのだった。共和国の介入も支援も得られないトゥイレックの反乱軍は隠れることを余儀なくされたが、彼らは戦い続け、ドロイドのパトロールへの奇襲を行っていた。シンデューラの友人の詩人、ゴビ・グリーが彼に関する歌を作ると、自分を単なる戦士に過ぎないと考えるシンデューラは、自分が伝説のように語られることに気まずくなった。だがグリーは彼に、伝説を持つことは重要であり、それがトゥイレックの人々が連合のバトル・ドロイドを打倒する力になるのだと伝えるのだった。
共和国との同盟
共和国はライロスの解放に向けて攻撃を開始し、ジェダイ最高将軍メイス・ウィンドゥがワット・タンバーの占領下からレスーを奪回するべく、クローン・トルーパー部隊と共にライロスに降り立った。だが、ウィンドゥとライトニング中隊は連合との交戦で多数の犠牲を払い、ジェダイ・マスターはライロスを解放するためにシンデューラと彼の戦士たちの助力を求めることになる。ウィンドゥはARFトルーパーのスタックとレイザーを伴ってケイズンに到着した。そして自由の戦士たちがバトル・ドロイドのパトロールを奇襲した後、シンデューラがジェダイの前に姿を現す。彼は撃墜した連合のC-9979上陸艇を利用した自由の戦士たちの隠れ家にウィンドゥと2人のトルーパーを案内し、ジェダイとの協議の中でケイズンでの敗北について打ち明けた。そして基地のメイン・ルームに入ったシンデューラは、幼いトゥイレックの少女を抱きかかえてゴビ・グリーに会い、この詩人が傷を負っていることに気づいた。自由の戦士たちのリーダーは彼に早く良くなるようにと告げ、自分が彼を必要としていると言い聞かせる。物資は不足していたが、シンデューラはウィンドゥに食事と飲み物を振舞い、トゥイレックのもてなしの伝統を示したのだった。
最初にウィドゥからシンデューラに共和国との同盟を求めると、トゥイレックのリーダーはター議員への不信と、分離主義勢力を撃退した後のライロスに議員が共和国グランド・アーミーを駐留させようとしている計画を理由に難色を示した。しかし、クローン・コマンダーのCC-6454、通称ポンズが、ウィンドゥに連合がトゥイレックの村に対する爆撃を開始したことを報告すると、シンデューラはター議員との話し合いを行うことに合意したのだった。両者のホロ会談の中で、シンデューラとターは激しい口論を繰り広げ、ウィンドゥがそれを静止することになる。するとジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーがウィンドゥに、共和国部隊が連合の爆撃機と交戦していると報告した。このときターとシンデューラは、ワット・タンバーが自分たちの故郷を破壊しているという現実に気づいたのである。議員は連合を打倒した後に共和国のクローン軍がライロスを占領することはありえないと約束し、シンデューラも民主主義を信じ、政治的権力を模索することはないと断言する。こうしてシンデューラは共和国と同盟を結び、戦士たちをウィンドゥの部隊に合流させたのだった。
首都レスーに入る際に、メイス・ウィンドゥとチャム・シンデューラは1つの問題と直面した。都市への入り口はプラズマを用いた伸縮式の橋しかなく、その制御は都市の中からでなければできなかったのだ。さらにタンバーがトゥイレックの人々を都市の前に「生きた盾」とし配置しており、市民の犠牲なしに直接攻撃はできない状態となっていた。都市の防衛を監視していたシンデューラは、連合の数機の大型兵員トランスポートが付近の崖にそって移動していることに気づき、ウィンドゥに、スパイがそのMTTにタンバーの財宝が積まれていると知らせてきたことを報告する。ウィンドゥは橋を渡るためにスタックとレイザーを伴ってMMTに侵入した。だが、彼らが橋を守るB1バトル・ドロイドに見つかれば、ほんの数秒でプラズマ・ブリッジは遮断されてしまうのだ。シンデューラ将軍、コマンダー・ポンズ、シンデューラの副官テイ・ブーンは、ライトニング中隊と自由の戦士たちの混成部隊を率いて、ジェダイと2人のクローンのために可能な限りの時間稼ぎを行ったのだった。
ウィンドゥとクローンたちは都市へ渡ることに成功し、ブラーグに乗ったシンデューラが橋に対する攻撃を指揮する。そのときちょうどプラズマが起動し、シンデューラは分離主義勢力のバトル・ドロイドを払いのけて都市へと入っていった。その間、ウィンドゥはタンバーを拘束するため、彼の捜索に向かっていた。そしてテクノ・ユニオンの会長が追い詰められると、分離主義勢力のハイエナ級ボマーが連合国家元首ドゥークー伯爵の命令に従い、レスーへの爆撃を開始する。だが、ジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーとそのパダワン、コマンダー・アソーカ・タノのデルタ7B・イーサスプライト級ライト・インターセプターによって首都の破壊は阻止されたのだった。タンバーはシンデューラに降伏し、自由の戦士たちのリーダーは故郷の解放への助力についてウィンドゥに感謝の言葉を伝えた。その後、オーン・フリー・ター議員との確執を解消したシンデューラは、ウィンドゥ、ポンズ、ターに加わってライロスの解放を祝うパレードを見守ったのである。
その後、ジェダイ最高評議会を代表するジェダイ・ナイトが共和国情報局からの情報に従ってダーク・アコライト・アサージ・ヴェントレスを追跡するためライロスを訪れたとき、このジェダイ・ナイトはシンデューラを探し、ライロスに出没しているというヴェントレスに関する情報を求めた。シンデューラは当初ジェダイ評議会からの代表者と面会することに気が進まなかったが、彼は知っている情報を伝えることに同意し、ヴェントレスがライロスにいたことと、後に密輸業者ガー・ナックトと共にタトゥイーンへ向かったことを伝えたのである。その後、ジェダイ・ナイトはタトゥイーンへ向かい、ナックトに聞き込みを行ったのだった。
人物と特徴
革命家チャム・シンデューラは当初から兵士としての訓練を受けておらず、クローン大戦まで戦士ではなかったが、優れた戦略家であり、模範的なリーダーだった。彼は人々の理想であり、思いやりと決断力、そして仲間に感動を与えることのできるリーダーシップを備えていた。その高潔さの1つとして、彼は謙虚でもあり、ゴビ・グリーが彼の名声を交えた歌を作った際も、自分は一介の兵士であって伝説の人物ではないとし、それを拒否したほどである。物資が不足したときも、シンデューラはレジスタンスの隠れ家でメイス・ウィンドゥに食料と飲み物を提供し、トゥイレックの規範ともてなしの伝統を示したのだった。シンデューラはジェダイを戦士として尊敬していたが、グランド・アーミーが解放後のライロスに駐留するのであれば、ジェダイも腐敗した共和国の道具に過ぎないと考えていた。ライロスの戦いの初期段階は、シンデューラの共和国とジェダイへの信頼を試すことになった。共和国による人々を助けるための援軍が送られてこなかったとき、彼は裏切られたと考え、共和国に対する信頼が失われたことをアイマ=ガン・ダイに直接訴えたのである。
シンデューラは共和国も、グランド・アーミーも信用せず、自身の手で連合からライロスを解放する手立てを模索していた。さらに彼はオーン・フリー・ター議員がトゥイレックの人々の運命をまったく考えていないと感じており、彼を信用していなかった。彼は、たとえ共和国によるものであっても、ライロスに武力による占領は一切不要だと考えいたのである。シンデューラはター議員と対立し、ライロスにおける彼のリーダーシップに反感を抱いていたが、自分が自由の戦士たちのリーダーになることには躊躇いを持っていた。だが彼は人々を真に思いやり、トゥレックの利益のため最善を尽くさなければならないと心から信じていたのである。彼は反乱軍キャンプで難民となった子供たちに分離主義勢力の占領から解放されたライロスを引き継がせると誓い、最終的にこの約束を果たすことに成功する。彼は腐敗した政治家であるターと共に働くことを嫌悪していたが、自身のプライド、共和国との対立、ターとの個人的な確執に強いこだわりを抱いてはいなかった。こだわり続けたとしても、それはトゥイレックの人々の生命または自由に対する損失でしかなかったのだ。彼は民主主義を信奉しており、ライロス解放に向けてメイス・ウィンドゥとの同盟を結ぶ前に、政治的権力を求めようとしないことをターと約束したのだった。
シンデューラは銀河標準ベーシックを話し、母国語であるトゥイレッキ語を理解することができた。彼の頭部にはトゥイレックの氏族のタトゥーが刻まれており、胸部には装甲服を身に着けていた。また、彼はジャラヴァシュ・ワーム・シルク製のスポーツ・ズボンを履いていた。彼は生まれながらの戦士ではなかったが、ブラーグに騎乗する訓練を積んでおり、敵と戦う際にこの生物の強力な噛み付く力をうまく利用することができた。また、シンデューラはブラスターでの戦闘にも熟練しており、DL-44ヘヴィ・ブラスター・ピストルとLL-30ブラスター・ピストルを使用していた。さらに彼は偵察および軍事に関する専門技術にも熟達していた。