デイヴィン・フェルス
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デイヴィン・フェルスは、銀河内乱の初期における帝国軍ストームトルーパー部隊の一員である。カリダ・アカデミーでの訓練プログラムを修了し、帝国地上軍に入隊したフェルスは、AT-ATの設計に潜む致命的欠陥を指摘した。だが、マキシミリアン・ヴィアーズ将軍は彼の功績を称える代わりに、その欠陥を隠蔽するためフェルスを帝国地上軍の歩兵部隊に加えたのだった。識別番号1023となったフェルスは、デザート・サンド・サンドトルーパー分遣隊の一部として砂漠の惑星タトゥイーンに派遣され、盗まれた初代デス・スターの設計図を回収する任務に就いたのである。
フェルスは大砂丘海の砂の中で、ドロイドのC-3POとR2-D2が帝国軍から逃走するために使用した脱出ポッドを発見した。R2-D2は設計図を反乱同盟軍に届けようとしていたのだ。だがその後、フェルスは自身の上官であるモド・テリック大尉を殺害してしまう。彼はドロイドたちを追ってモス・アイズリー宇宙港を捜索するなかで、帝国が邪悪な存在であることに気づいたのだった。
目次 |
経歴
初期の人生と訓練
デイヴィン・フェルスが帝国軍に入隊したのは17歳のときだった。彼は他の兵士たちと同様に銀河帝国のために働き、自分の能力を高めることを熱望していたのである。彼は帝国アカデミーでの訓練を楽しみにしていたが、カリダに到着後30秒でその期待は消え失せてしまった。それでも6ヶ月間にわたって、彼は同期生のジョフ・タフンズやマイケル・オロガットらと共に生きるために必要なこと、上官を満足させるのに必要なこと、ストームトルーパーになるために必要なことなどを学んだのである。
アカデミーでの生活には多くの困難があったが、フェルスは他の優秀な訓練生と共にマキシミリアン・ヴィアーズ大佐のAT-AT部隊で特別訓練を受けることになった。
彼はAT-ATの訓練を修了した数少ないストームトルーパーの1人である。4機の戦闘機の襲撃を受けたとき、彼は恐怖を抑えて鮮やかな戦術を披露した。その直後、フェルスは撃墜した4機が訓練用のものだったこと、そして自分がヴィアーズ大佐に試されていたことに気付いたのである。大佐は彼を1人呼び寄せ、その戦術について質問した。そこで彼はAT-ATの設計上の欠陥を指摘したのである。
砂漠でのドロイド捜索
ヴィアーズはこの欠陥が自身の経歴に傷を付けるものだと気づき、事実を隠蔽してしまう。だがヴィアーズはフェルスの優れた資質を認め、彼をストームトルーパー部隊に加えることを決定したのだった。ストームトルーパー1023となった彼はタトゥイーンに配置され、サンドトルーパーの装甲服を身につけるようになったのである。モド・テリック大尉の指揮する偵察部隊、デザート・サンド・ゼータ中隊に配属されたフェルスは、反乱同盟軍の宇宙船から射出された脱出ポッドの回収を言い渡された。帝国軍のコンピューターがポッドのおおよその位置を掴んでいたため、彼らは数時間でそれを発見することができた。このときR2ユニットの一部を最初に発見したのがフェルスである。
さらに砂漠を捜索していたゼータ中隊はジャワの巨大なサンドクローラーと遭遇した。彼らはその内部を徹底的に調べたが、目的のR2ユニットとプロトコル・ドロイドは見つからなかった。テリックがジャワの首領に尋問すると、既にドロイドたちはオーウェン・ラーズという農夫に売ってしまったというのである。テリックはジャワたちの殺害を命令し、これをサンド・ピープルの仕業に見せかけるため、彼らの虐殺も行った。このときフェルスはひどく心を痛めることになる。彼は罪もない生物を殺すために帝国軍に入隊したわけではなかったのだ。
ラーズ家の住居に到着した彼らは直ちにドロイドの捜索を開始したが、やはり見つからなかった。すると、突然の無法行為に激怒したオーウェンがテリックにつばを吐きつけた。その後何が起こるのかはフェルスにもよく分かっていた。彼が止めようとしたにも関わらず農夫とその妻は虐殺され、彼らはモス・アイズリー宇宙港へと向かったのだった。
モス・アイズリーでの裏切り
市内のパトロールを命じられたフェルスはタルズのマフタックなどに尋問しながら上官のアリマ中佐と話し合っていた。その後、彼は仲間の1047と共に酒場の中を巡回していたが、店を出ると1人のジャワが彼らを待ち受けていた。ヘット・ニックという名のこのジャワは、仲間の仇を討つため2人にブラスターを向けるが失敗し、1047に射殺されてしまう。フェルスが帝国に疑問を抱き始めたのもこの頃からだった。
やがてついにドッキング・ベイ94でドロイドを発見したという知らせが入り、彼も現場へ急行することになった。古い貨物船の準備をしていた男とウーキーは彼らに応戦したが、敵に狙いを定めたテリック大尉は既に勝利を確信していた。しかし、フェルスは自分の人生を汚した上官を憎み、彼を射殺したのである。
貨物船が逃走した後、フェルスは新しい目的を抱いていた。彼は反乱軍が正しく、帝国軍が間違っていたということを悟り、反乱軍に情報提供する決意を固めたのである。もはやストームトルーパー1023ではなくなった彼はこうして気力を取り戻し、人生をやり直したのだった。
人物と特徴
互いに区別のできない白と黒の装甲服に身を包んだ帝国軍のストームトルーパーは、銀河帝国に絶対の忠誠を誓う恐怖の生きた兵器である。帝国軍によって完全なまでに洗脳された彼らは一切の感情を持ち合わせていなかったが、惑星タトゥイーンに派遣されたデイヴィン・フェルスはある事件をきっかけにその感情を取り戻したのだった。
他のストームトルーパーと同様に、デイヴィン・フェルスは2ピースの黒の温度調整ボディスーツの上に白いプラスチール製の装甲服を付けていた。この装甲服はエネルギー源や制御装置など合計で18の部品から構成されており、理論的にはブラスターによる攻撃にも耐えられるはずだが、実際にはそうはいかなかった。また、マスクには自動偏向レンズや呼吸フィルター、コムリンクなどが装備されており、腰のベルト部分にもサバイバル装備や非常食、非常用バッテリー、小型コムリンクなどが備わっていた。