アナキン・ソロ
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アナキン・ソロは、祖父アナキン・スカイウォーカーから多くを引き継いだ。名前は別として、彼はパイロットとしても、機械工としても、フォースの才能に大きく恵まれていたのだ。
経歴
ハン・ソロとレイア・オーガナの末子であるアナキン・ソロは、危機的時代に生まれている。復活したパルパティーン皇帝は、邪悪な新兵器ギャラクシー・ガンによって新共和国に属する惑星を次々と恐怖に陥れようとしていた。自らの邪悪な精神を若い体で維持しようと目論んだ皇帝は、まだ生まれてもいない子供に目を付け、母親の胎内に宿っていたアナキンは脅威に晒される。だが、パルパティーンのクローンはその邪悪な計画を継続させることなく滅ぼされたのだった。
新生児だったアナキンは家族と隔離され、秘密の小惑星アノスにある武装された託児施設で育てられた。だが帝国軍による誘拐作戦が失敗に終わると、ハンとレイアは彼を引き取り、コルサントで家族と共に暮らす決意をする。
アナキンはおとなしい子供だった。彼には遊び相手となる双子の兄と姉、ジェイセンとジェイナがいたが、アナキンは1人でいることが多く、自分の世界に閉じこもったままだった。彼は滅多に口を開かなかったが、とても聡明な子供だった。まだ満足に歩けなかったときでさえ、乳母ドロイドを分解、改造し、機械に対する適性を示したのである。
7歳のとき、アナキンはコレリアの危機に遭遇し、最終的にはコレリアン星系での反乱を阻止することに成功する。しかし、共謀者たちは星系全体に散りばめられた巨大な惑星リパルサーを引き継ぎ、この力を武器として利用しようと目論んでいた。フォースを通じて、アナキンはドロールに隠されたリパルサーを発見し、さらにそれに触れることによって直感的に作動させることに成功したのである。
アナキンは11歳のときから叔父であるルークのジェダイ・アカデミーで訓練を開始した。そこで彼はタヒアリーと名乗る早熟な9歳の少女と友達になり、多くの冒険を共にする。2人は古代シスの寺院に幽閉されていたマサッシの子供たちの魂を解放し、古代のジェダイ・マスター、イクリットを目覚めさせた。そして、長く失われていたオビ=ワン・ケノービのライトセイバーを修復させる。
ジェダイとしての訓練だけでなく、アナキンはコルサントで正式な操縦訓練を積み、パイロットとしての能力も成長させていった。彼は父の後を追う有能なパイロットとなったのだ。そして、彼の能力はエンドアの戦いから21年後に銀河系を襲ったユージャン・ヴォングによる侵略劇の際に必要とされるのだった。
15歳のアナキンは崩壊寸前にある惑星サーンピダルからの脱出の最中、<ミレニアム・ファルコン>の操縦を任された。サーンピダルの地表に月が衝突する前に、1人でも多くの難民を乗せなければならないのだ。アナキンはぎりぎりの瞬間にこの大災害から逃れようと考え、可能な限り<ファルコン>を地上に留めておこうと努力した。しかし、チューバッカの乗船が間に合わず、アナキンの判断は結果的にチューバッカの死を招くことになったのだった。
最愛のウーキーの死は、ソロ家の心理的関係を永遠に変えてしまった。アナキンは自身を非難したが、ハンも同じく自分を責め、悲しみと怒りで傷付いた息子をさらに苦しませてしまう。2人が和解するには何ヶ月もの暗い日々が必要だった。
さらに家族の絆を緊張させたのは、アナキンとジェイセンによって選択されたフォース哲学の完全なる相違である。彼らは共に叔父のルークに師事していたが、2人の抱く真のジェダイ像は全く異なる姿だったのだ。アナキンはフォースとはジェダイが意のままに扱える道具であり、可能であればいつでも悪を鎮圧するために使うべきだと主張する。一方で遥かに穏やかな考えを持つジェイセンは、積極的なフォースの使用はダークサイドへ通じるとし、控えめな平和主義的立場を維持していた。
この討論はフォンドアの戦いの直前に佳境を迎えた。コレリアンたちはアナキン・ソロが再び彼らの星系にある古代リパルサーを起動し、センターポイント・ステーションをユージャン・ヴォング艦隊を壊滅させるための武器として使用することを望んでいた。ジェイセンはこのような巨大兵器を使うためにフォースを利用することは大量殺戮と同じであると主張する。アナキンは兄の意見に屈したが、コレリアンたちはジェダイの助けを借りずにこの兵器を発射させてしまった。その結果、誤射によって敵だけでなく味方の艦隊も一緒に破壊してしまい、アナキンは犠牲者が出たことでジェイセンと自分自身に責任を感じたのだった。
ユージャン・ヴォングが修行中のジェダイ訓練生たちを襲撃するためヤヴィン4に迫ると、アナキンは彼らを救うために全速力で駆けつける。彼は捕らえられたタヒアリーを救出し、ユージャン・ヴォングの追放者ヴア・ラプーングと思いもよらない同盟関係を結ぶことになる。ラプーングと過ごした短期間の間に、アナキンはこの奇妙なエイリアンの脅威に対する理解を深めていった。
進行中の戦いによって混沌と破壊が広がりつつあったが、そこには回復と生命の確認を行う瞬間もあった。タヒアリーを救出するなかで、2人の若者はお互いの心の中に確かな愛情を感じとっていたのだ。惑星ヤグダルでユージャン・ヴォングを撃退する作戦の最中、タヒアリーとアナキンは初めてのキスを交わすことになる。
アナキンは勇敢な態度と大胆な性格によって、ジェダイと新共和国の中でも人気者となっていった。いつの日か彼が最強のジェダイとしてルーク・スカイウォーカーの後継者となるだろうとささやく声も多く聞かれていた。しかし、この戦争における血塗られた戦いの数々は、やがてこうした推測への回答を与えてくれることになるのだった。
ユージャン・ヴォングの領域の中枢に侵入するという危険な任務で、アナキンはジェダイの奇襲部隊のリーダーとなる。彼らの任務は、ジェダイ狩りのために造られた猛獣ヴォクシンの源を発見し、殲滅することだった。この戦いのなかでアナキンは勇敢な死を遂げ、そのフォースは彼の死の共鳴をはるか銀河を超えて両親の元へと送ったのである。