ケイ・ケル=ドローマ
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解説
ジェダイ・ナイトの母を持つケイ・ケル=ドローマは、兄ウリックと共にオルデランで成長した若き戦士である。特にケイは機械いじりの才能に長けており、子供の頃からドロイド作りや乗り物の修理、オルデランの宇宙港を行き来する宇宙船の観察などに多くの時間を費やしていた。彼はあらゆる状況下で最善の策を探しながら積極的な態度をとり、うまくいかないことを特定させるためにできることすべてを素早くこなすのだ。やがてケル=ドローマ兄弟の母は2人にフォースの道を学ばせようと決意し、彼らをアーカニアのジェダイ・マスター、アーカ・ジェスの元へと送り出した。マスター・アーカの訓練施設でも、ケイの機械への情熱は一向に収まらなかった。彼は常にグロウ・ランプやスピーダー、そして特に訓練用ドロイドの修理に興味を持ち続けた。こうしてケイと仲間の訓練生たちの修行は進んでいったが、やがて彼は兄の執着心がフォースの中で成長していることに気づき、それを心配するようになるのだった。
ジェダイ・ナイトへの昇格を賭けた最初の試験として、マスター・アーカはケイと兄のウリック、トゥイレックの訓練生トット・ドニータを惑星オンダロンへと派遣した。彼らに与えられた任務は、この惑星の城塞都市イジズに住む市民とビースト・ライダーたちの間で35世紀にも渡って続けられていた戦争を終結させることだった。オンダロンでの任務の最中、3人のジェダイ訓練生は城塞都市全体がダークサイドに覆われていること、そしてビースト・ライダーがダークサイドによる支配の受け入れを拒否した人々であることを知った。ビースト・ライダーによるイジズへの攻撃後、ジェダイたちは城塞都市に戻ってアマノーア女王の解き放つダークサイドの力と対決する決意をするのだった。しかし、この戦いの中でケイはアマノーアの衛兵に苦しめられ、左手を失ってしまった。幸い彼はウリックに助けられたが、これはケイにとって最悪の苦痛だった。後に彼は失った腕の代わりにドロイドのメカニック・アームを肩から固定し、義手として使用するようになった。一方で、マスター・アーカは長い戦争によって傷ついた都市を復興させるため、3人の訓練生をこのままオンダロンに滞在させておくべきだと考えていた。だが、イジズを覆うダークサイドは完全に消失しておらず、多くの市民がフリードン・ナッドとシスの暗黒卿の記憶を崇拝し続けるのだった。そして彼らはついにジェダイに対してフリードン・ナッドの暴動を巻き起こした。マスター・アーカもイジズの前国王オミンがフリードン・ナッドから与えられたダークサイドのエネルギーによって捕らわれてしまった。だが、ケイと仲間のジェダイたちはオミンの隠れ家に潜入し、彼とそのダークサイドのエネルギーを滅ぼすと、アーカの解放に成功したのだった。
数ヵ月後、クラースがエンプレス・テタ星系でジェダイに対する宣戦を布告したとき、ケイ、ウリック、トット、アーカらは、かつてフリードン・ナッドがオンダロンに乗ってきた古代の宇宙船をジェダイの基地として使うために改修していた。しかし、すぐにデネバで大規模なジェダイの集会が開かれることになり、ケイもその会合に出席した。だが、会合はクラースのバトル・ドロイド軍団による襲撃を受け、大規模な戦闘へと発展した。そのなかでマスター・アーカもドロイドの凶弾に倒れ、フォースと1つになってしまった。その後、ケイは仲間のジェダイと共に大ジェダイ公文書館のある惑星オッサスへと旅立っていった。そこでウリックはクラースに潜入し、彼らの秘密を掴んで内部から破滅させると宣言し、その任務のためケイに別れを告げた。だが、しばらくするとウリックからの連絡も途絶え、ケイ、ノーミ・サンライダー、トットの3人は彼と接触すべくエンプレス・テタ星系へと向かうのだった。エンプレス・テタ星系のシナガーで攻撃を受けたジェダイたちは、この都市を浄化してウリックを救出するため、より多くのジェダイを引き連れて戻ってくることを決意した。そしてこの攻撃の間、ケイ、ノーミ、クァール・トックはクラースの宮廷へと向かってウリックに復帰するよう説得を行ったが、弟の必死の願いも虚しく、彼は自分の歩む道を変えようとはしなかった。
6ヵ月後、ついにジェダイは銀河系を震撼させている裏切り者に対して行動を起こすべきだという結論に達した。そこでケイは仲間のジェダイと共に元老院を説得すべくコルサントへと出発した。だが、コルサントに到着した途端、ジェダイはウリックとその艦隊による攻撃を受けた。幸いにしてケイらはウリックを追い詰め、彼を拘束することに成功した。そして裁判が開かれることになり、ケイは元老院に対して兄への慈悲を求めて証言台に立つのだった。だが法廷はエグザ・キューンによる襲撃を受け、ケイはなす術もなくウリックを再びシスの手に奪い返されてしまったのである。
その後、ケイたちはオッサスへと戻った。しかし、クラースの首領の1人アリーマによってクロン星団が破壊されるという事件が起こり、10個の恒星の爆発によって生じた衝撃波がオッサスへと向かっていた。ジェダイたちは脱出の用意を開始し、同時に公文書館にあるジェダイの歴史を可能な限り持ち出そうと努力した。脱出の間、再び彼らの前にウリックが現れたが、それもジェダイに帰還するためではなかった。ケイは兄に声をかけようと近づくが、ウリックは敵意を込めて自分から離れるよう言い放ち、弟の船を撃ち落すのだった。オッサスの地上で、ケイはウリックの暴走を止めるためにライトセイバー戦を強いられた。だが、ケイの兄に対する愛情だけではウリックの心に潜む怒りに打ち勝つことはできなかった。彼は兄のセイバーによる攻撃を受け、致命的な傷を負った。そして死に瀕した弟を抱いたとき、ウリックはようやく自分が間違っていたことに気づいたが、それも既に遅かった。兄に打ちのめされたケイ・ケル=ドローマは静かにフォースと一体となったのである。