ボイル
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ボイルは、共和国グランド・アーミー、第212アタック・バタリオンのゴースト・カンパニーに所属していたクローン・トルーパーの愛称である。ヤヴィンの戦いの21年前、クローン大戦の勃発後、ボイルはトゥイレックの故郷ライロスを独立星系連合から解放する部隊の一員として派遣された。ジェダイ最高将軍オビ＝ワン・ケノービとクローン・コマンダー・コーディの指揮のもと、ゴースト・カンパニーはナバットの都市に配置された分離主義勢力のプロトン・キャノンを破壊する任務を与えられていたのである。そして部隊が都市に到達した後、ボイルは仲間のトルーパー・ワクサーと共に偵察任務に向かったのだった。
この偵察任務の間、ボイルとワクサーはヌーマという名の幼いトゥイレックの少女と出会った。ボイルは抗議したが、ワクサーは彼女を一緒に連れて行くことを決め、少女は2人のクローンを破壊された彼女の家の残骸へと案内した。そこで3人は数頭のガットカーに襲われるが、ヌーマが教えてくれた秘密の地下道を通って危機を逃れることができた。そしてゴースト・カンパニーの残りと合流した後、ボイルはナバットの中心部への攻撃に参加する。そこでは分離主義勢力のバトル・ドロイドがプロトン・キャノンの近くに集められた住人たちを取り囲んでいた。だが、ゴースト・カンパニーがドロイドの注意をひきつけている間に、ボイル、ワクサー、ケノービがヌーマから聞いた秘密の通路を通ってトゥイレックたちを解放し、キャノンを破壊したのである。その後、ボイルはケノービ将軍の指揮のもと、惑星ジオノーシスでの戦いに参加した。惑星への上陸の際、ケノービの乗るLAAT/iガンシップ＜バッド・キティ＞が撃墜されると、ボイルとワクサーはジェダイ将軍を救助に向かい、彼を共和国部隊へと護送したのだった。
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経歴
ライロス強襲
クローン・トルーパー・ボイルは、惑星カミーノで生まれ、共和国グランド・アーミーでの就役のために訓練を受けたマンダロリアンの賞金稼ぎジャンゴ・フェットのクローンである。銀河共和国と独立星系連合とが戦ったクローン大戦中、ボイルはクローン・コマンダー・コーディ率いる第212アタック・バタリオンのゴースト・カンパニーに所属していた。
ヤヴィンの戦いの21年前、テクノ・ユニオン代表ワット・タンバーが惑星ライロスを制圧し、トゥイレックの住人たちを強制的に服従させた。これに対して共和国は、トゥイレックたちの解放に向けた攻撃を開始する。アナキン・スカイウォーカーとアソーカ・タノは惑星を取り囲む分離主義勢力の封鎖を壊滅させ、地上侵略部隊の惑星への上陸を可能にした。ジェダイ最高将軍オビ＝ワン・ケノービ、クローン・コマンダー・コーディ、他のゴースト・カンパニーの隊員たちと共に、ボイルはLAAT/iガンシップ＜クラム・ボマー＞に搭乗し、ナバットの都市へと向かったのである。
ガンシップ上でケノービとコーディはゴースト・カンパニーに、トゥイレックたちの家を破壊してしまうことを避けるため、ブラスターとEMPグレネード以外の武器の使用禁止を指示していた。だがこの瞬間にも、分離主義勢力はプロトン・キャノンで共和国のアクラメーターI級アサルト・シップを激しく攻撃しており、彼らは後退を強いられていたのである。輸送船上で、ジェダイ・マスター・メイス・ウィンドゥはホロプロジェクターを使ってケノービと交信し、残りの共和国兵士たちを上陸させるため、彼とゴースト・カンパニーにキャノンの破壊を命じた。惑星の地表に到達したゴースト・カンパニーは、ナバット郊外の塹壕でB1バトル・ドロイドの部隊を壊滅させ、都市へと侵入したのである。
ケノービがコーディに精鋭を選んで前方の偵察を行わせるよう告げると、ボイル、ウーレイ、ワクサーが選ばれた。ナバットが無人となっていることを確認したコーディとウーレイは郊外の捜索に向かう。ボイルとワクサーは南へ向かい、会合時刻までに戻るよう命じられたのだった。その後、ボイルとワクサーは路地の1つで幼いトゥイレックの孤児、ヌーマを発見した。ワクサーは彼女を一緒に連れて行きたいと考えたが、ボイルは時間に間に合わなくなるとして、それに反対し、2人は口論を開始する。すると、2人は分離主義勢力の偵察ドロイドがすぐ近くを飛んでいることに気付き、それが通り過ぎるまで路地の中に隠れた。このドロイドの出現によって、ボイルはより一層ワクサーを急かせることになったが、ワクサーはヌーマを連れていくと強く主張し、ついにボイルを妥協させたのだった。
ボイルが近づくと、ヌーマは彼らをドロイドだと思い、ボイルの指に噛みついた。少女を落ち着かせ、自分たちが生きた人間であることを示すために、ボイルとワクサーはヘルメットを外し、彼女にラション・バーを与える。バーを食べ終えた少女はクローンたちを「ネラ」と呼んだが、2人にはこのトゥイレッキ語の意味が分からなかった。そしてクローンたちが偵察任務に戻ると、ヌーマも彼らに付いて行った。だがその直後、ヌーマは偵察ドロイドの方へ走って行き、慌てふためくボイルをよそに、ワクサーがその後を追う。少女が2人のクローンを壊された家へと案内すると、ワクサーはそこで床の上に落ちているトゥーカ・ドールに気付いた。彼から人形を受け取ったヌーマは泣きはじめ、クローンたちは彼女を慰めたのだった。
ナバットの解放
その後、ボイルはコーディからの通信を受け取り、自分たちが時間に遅れていることに気付いた。彼は応答しようとしたが、ワクサーはそれを制止し、共和国部隊との合流が遅れている理由についての最善の説明策は、コーディにコムリンクが妨害されたと嘘の報告することだと提案した。ボイルも同意するが、かなり遅れて到着する前に、彼らは数頭の猛獣ガットカーに襲われ、ヌーマと共に彼女の家まで退却することを余儀なくされたのだった。ガットカーから逃れるため、ヌーマはクローンたちを地下道へ案内し、彼らは同じく多数のガットカーを撃退したばかりのケノービ、コーディ、そしてゴースト・カンパニーの他のメンバーたちと合流することができた。ケノービはトゥイレッキ語でヌーマに話しかけ、彼女にトゥイレックの囚人たちの居場所へ続く秘密の通路へ案内してもらうことになる。囚人たちはプロトン・キャノンを守る生きた盾として都市の中心部に集められていたのだ。
コーディとゴースト・カンパニーがドロイドの注意を逸らすための陽動作戦を展開する間に、ボイルはがケノービ、ワクサーと共に秘密の通路を通って人質の解放へと向かい、3人は任務に成功した。そしてケノービはプロトン・キャノンの1基を奪う。ボイルとワクサーが弾頭の装填を手伝い、ジェダイは他のキャノンを破壊することができた。だが、Tシリーズ戦術ドロイドの指揮官、TX-20のAATによる砲撃によって奪ったキャノンが破壊され、3人も脇へ吹き飛ばされてしまう。新しい友人たちのことが心配になったヌーマが隠れ家から姿を現し、クローンの方へと駆け寄った。そして彼らが起き上がると、彼女はケノービの方へと向かう。するとTX-20のタンクがヌーマとケノービに狙いを定めたが、解放されたトゥイレックたちが一斉に戦術ドロイドに襲い掛かり、彼を破壊したのだった。その後、メイス・ウィンドゥの輸送船も着陸することができた。そして共和国部隊が首都レスーの奪回と惑星の解放へと向かう準備に着手すると、ボイルはヌーマに別れを言い、また戻ってくると告げたのだった。ヌーマは最後にもう一度、彼らを「ネラ」と呼ぶ。ケノービ曰く、「ネラ」は「兄弟」という意味だったのだ。やがて共和国はライロスを解放し、残りのドロイド軍を壊滅させることに成功したのである。
ジオノーシス
その後、この戦争の最初の戦いの場となった惑星ジオノーシスで反乱が勃発した。ポグル・ザ・レッサー大公率いる原住のジオノーシアンが新しいドロイド工場を建造し、連合軍のためのドロイド生産を開始したのである。この事実を知った共和国はポグルの逮捕と、レイ・シールドで守られた新工場の破壊を目指し、惑星へと侵攻したのだった。共和国の侵略軍はジェダイ将軍オビ＝ワン・ケノービ、アナキン・スカイウォーカー、キ＝アディ＝ムンディが率いる3つのグループに分かれた。彼らはジオノーシアンの防衛網を破って会合地点へ向かい、そこでシールド発生装置への攻撃のために合流するつもりだったのだ。
ボイルとワクサーはケノービとコマンダー・コーディが率いる襲撃チームに加わった。攻撃部隊はLAAT/iガンシップで出撃し、ジオノーシアンによる激しい砲火に晒されながらも迅速に会合地点へとたどり着くことができたのだった。着陸後、コーディはAT-TEウォーカーに円陣を組ませて防衛隊形を整え、クローン・トルーパーがジオノーシアンと交戦した。だが、惑星への上陸時にケノービの搭乗するガンシップ＜バッド・キティ＞が被弾し、部隊の5キロメートル後方に墜落していたことが判明したのである。
ケノービを救助するため、コーディはボイルとワクサーを呼び、＜バッド・キティ＞の生存者の確認をするよう命じた。2人のトルーパーは戦場を抜けて墜落したガンシップへとたどり着き、ハッチを開く。その中で彼らは負傷したケノービとクローン・トルーパー・トラッパーの2人だけの生存を確認したのだった。そしてAT-TEの援護射撃に守られながら、ボイルとワクサーは負傷した2人をコーディのもとへと運んだのである。その後、スカイウォーカーとムンディの兵士たちと、ウルフ・ユラーレン提督の派遣したBTL-B Yウィング・スターファイター部隊がケノービたちの支援に到着し、共和国はシールド発生装置の破壊に成功したのだった。
人物と特徴
ライロスの戦いの間、ボイルは非常に気まじめな態度を見せ、信念に反することが起こるとすぐに苛立ち、皮肉で返すことが多かった。この戦争で心身を鍛えられ、戦闘を熱望するようになったボイルは、当初ライロスの人々への同情心をやや欠いていた。彼はトゥイレックたちを「テール＝ヘッド」という蔑称で呼び、彼らの苦難を哀れむよりもむしろ、それを彼らの弱さと見なしていたのだ。彼はヌーマを助ける際にも、彼女のために時間を浪費するより命令に従うことを優先すべきだと考え、躊躇した。だが時間が経つにつれ、ボイルにも思いやりの気持が芽生え、ヌーマを気に掛けるようになったのだった。また、彼はライロスでの任務の間、ワクサーを死なせないように努力した。ボイルとワクサーが偵察任務からの帰還に遅れたとき、ケノービは、遅れるとは彼ららしくないと指摘した。また、ボイルは本来の茶色い瞳を赤色に変えていた。彼は口髭をたくわえており、ワクサーがそれをからかって楽しんでいた。クローン・トルーパーとして、ボイルは戦闘、偵察、戦術の訓練を受けていた。
装備
ライロスでの任務の際、ボイルはゴースト・カンパニーのオレンジ色のマーキングが施された、標準型フェーズI・クローン・トルーパー・アーマーを着用していた。また彼のヘルメットには赤い逆三角形と黒色のシンボルが描かれており、ヘルメットの紋章にはコムリンク・アンテナが組み込まれていた。ジオノーシスでは、ボイルはARFトルーパーの装備を着用していたが、それにも第212アタック・バタリオンのマーキングが施されていた。また、このときのヘルメットには緑色の肌をしたトゥイレックの少女の絵が描かれていた。ボイルは標準的なDC-15Sブラスターを装備しており、DC-15Aブラスター・ライフルを使うこともできた。
