ウィンター・ソークー
(ウィンターから転送)
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解説
オルデラン王室で育った銀髪の少女ウィンターは、おてんばな少女だったレイア姫と比べて優雅な身のこなしや上流階級の礼儀作法が姫君のイメージとよくマッチしていたため、昔からよくレイアと間違われていた。2人は無二の親友として育ち、大人になったレイアが政治の世界に入るようになってからも、ウィンターは彼女に寄り添い、側近として個人的な助言を与えていたのである。
帝国に反旗を翻す反乱同盟軍がその規模を増していくと、オーガナ家の果たす役割も大きくなり、ウィンターの持つ特別な才能が役立つようになった。彼女はホログラム記録装置や音声記録装置に匹敵する記憶力を持っており、見聞きしたことを決して忘れることがないのだ。ベイル・オーガナはウィンターを反乱軍の備品調達および分配部門に配属させていた。そのため、オルデランが初代デス・スターによって破壊されたときも、彼女は故郷を離れており、難を逃れたのだった。
ウィンターの受けた衝撃は静かなる怨念へと転じていった。彼女は失った友人たちや、破壊された故郷の思い出を決して忘れることができないのだ。彼女は滅多に自分の感情を表に出さなかったが、心のうちではその悲しみは耐え切れないほど果てしないものだった。ウィンターは堅い自制心で感情を抑えており、任務への真剣な取り組みからも、周囲の人々は彼女をその名の通り氷の感情を持った女性だと評していた。
同盟軍のために働いていたウィンターは、帝国軍の物資供給施設の場所や配置に関する価値ある情報をもたらした。こうした情報はウィンターの記憶の中にある極めて詳細な地図から得られたものだったが、同盟軍の急襲部隊にとって極めて重要なものであることが示されたのである。彼女はその有用性によって帝国軍のお尋ね者リストの上位に名を連ねることになったが、帝国軍は彼女を「ターゲター」というコードネームでしか知らなかった。ウィンターは銀河内乱の間に各地を飛び回って働いており、様々なコードネームで無数の任務をこなしていたのだ。
反乱軍の特殊部隊に所属していたウィンターは、エンドアで帝国を打ち破った後、ローグ中隊と行動を共にすることが多くなった。彼女はそこで同じオルデラン出身のタイコ・ソークーと恋に落ちる。当初、ローグ中隊はシルパーのレジスタンス組織のために諜報活動をしていたウィンターを支援していたが、彼女がレイアを偽って敵を陽動している間に、帝国軍の基地を奪い取ることに成功したのだった。後にローグ中隊がコルサント奪回のための秘密工作を行ったときも、彼女はリマ・ボリアリスという偽名で働いていた。
レイアが新共和国で政治的主導権を握るようになっても、ウィンターは彼女を傍で支え続けた。暫定評議会ではレイアの補佐を務め、生きたホロ記録装置であるかのように、重要な会合でなされた発言をすべて記憶していった。そしてスローン大提督による反抗の最中には、大提督のコルサントにおける主要な情報源だったデルタ・ソースの発見に大きな貢献を果たしたのだった。
ウィンターはレイアの双子の子供たち、ジェイセンとジェイナの乳母の役割も果たしていた。彼女は子供たちの身を守るノーグリのボディガードたちを信頼していたが、蘇った皇帝による新共和国への破壊的な反抗計画によって帝国の脅威が増大すると、より大きな事前策が講じられることになる。ウィンターは子供たちと共にニュー・オルデランに避難し、後にはさらに辺境の惑星アノスに身を隠したのだった。
アノスの位置を知る者は、ルーク、ウィンター、そしてアクバー提督の3人だけだった。しかし、新共和国の二重スパイの手によって、ついにその所在が帝国軍のファーガン大使の知るところとなる。ファーガンはそのとき幼いアナキン・ソロを匿っていたアノスに攻撃部隊を差し向けた。この小惑星の自動防衛網は帝国軍の攻撃を阻止し、ウィンターも幼いソロを守るために武器を持って戦った。最終的に帝国軍は敗北し、ハンとレイアは隠れるよりも家族で一緒に暮らすことを選ぶ。その後もレイアは政治の舞台で多忙を極めたが、ウィンターは彼女の子育てを懸命に助けるのだった。
そして数年後、アルマニア危機の直後にウィンターとタイコ・ソークーは結婚した。やがてユージャン・ヴォングによる侵略が始まると、彼女はモン・カラマリへと向かい、尊敬すべきアクバー提督の副官として働いていた。