BL-17
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BL-17は、クローン大戦中に独立星系連合のために製造されたBLシリーズ・バトル・リージョネアである。銀河共和国が独立星系連合と同盟を結んだマンダロリアン・プロテクターを倒した戦い、ノーヴァルIIへの任務を生き延びたわずかなバトル・リージョネアの1体であるBL-17は、ヤヴィンの戦いの19年前、新秩序宣言の後に賞金稼ぎボバ・フェットの所有物となったのだった。
惑星ブーンタで、ソール・ジョーベン、ジョード・ダサット、ケイ・モールのスピーダー・レーシング・チームを捕えるため、犯罪王サイス・フロムに雇われたフェットは、BL-17を彼らのプロトコル・ドロイド、C-3POに友人として取り入らせ、チームに潜入させようと考えた。BL-17はチームを罠へ誘い込むことに成功するが、彼はかつての知り合いのドロイド、プロト・ワンと遭遇したことで、フェットによる攻撃の前に正体を暴かれてしまう。そしてその後の戦闘で、BL-17はスクラップとなった機械の山の中に落下し、粉砕されたのだった。
目次 |
経歴
クローン大戦
BL-17は、クローン大戦中にアルファ02率いるマンダロリアン・プロテクターたちが独立星系連合と同盟を結んだ後、バクトイド・コンバット・オートマタ社によってわずか1,000体のみ製造されたBLシリーズ・バトル・リージョネアの1体である。バトル・リージョネアは第2次カミーノの戦いやニュー・ボーナレックスの戦いで戦果を挙げたが、ノーヴァルIIへの任務で敗北を喫したとき、マンダロリアンの主人たちと共にその大半が銀河共和国部隊によって滅ぼされたのだった。
BL-17はノーヴァルIIにおける共和国の勝利を生き延びたわずかなバトル・リージョネアの1体だった。消耗していたがまだ辛うじて機能していたこのドロイドは、後の銀河帝国の時代の初期に賞金稼ぎボバ・フェットによって発見されることになる。マンダロリアンの系譜を持つフェットはこのバトル・ドロイドの優れた潜在能力に気付き、BL-17を自分の助手としたのだった。
ブーンタへの任務
ヤヴィンの戦いの15年前、フェットは惑星ブーンタで犯罪王サイス・フロムと接触し、ソール・ジョーベン、ジョード・ダサット、そして反乱組織に所属する彼らの友人ケイ・モールの若きレーシング・チームを捕えるために雇われた。フロムは彼らによって衛星型兵器<トライゴン・ワン>を破壊され、フロム・ギャングは他のライバル組織に対抗する力を失ってしまったのである。このときジャバ・ザ・ハットがフロムとその息子ティグの首に賞金を掛けていたが、フェットはかつてフロム・ギャングに寵愛されていたことへの返礼としてこの仕事を引き受けたのだった。
フェットの計画は内部から彼らを攻撃するというものだった。彼はBL-17を送り込み、チームのプロトコル・ドロイド、C-3POの友人となるよう指示したのである。BL-17はプロトコル・ドロイドと同じ製造工場の出身であると偽り、簡単に目的を達することができた。そしてC-3POが、ジョーベンとダサットが彼らのブーンタ・スピーダー・レースに出場するためのレーシング・スピーダー、<ホワイト・ウィッチ>を修理できる場所を探していると告げると、BL-17は主人が仕事に出かけているため、彼の所有するガレージを使ってもいいと提案する。そして、C-3POがこのことをジョーベンに伝えると、彼は喜んで申し出を受け入れ、ガレージにスピーダーを運んだのだった。
BL-17はすかさずC-3POとの友情を利用し、他のドロイドを主人たちから遠ざけることで、彼らを無防備な状態にしようと画策した。彼はC-3POの相棒であるR2-D2も自分たちの仲間に加えようと提案するが、C-3POは、R2-D2は会話に向かないと主張し、反対する。そして、ガレージ内にいる知的生物がケイ・モールだけとなったとき、BL-17はついに行動に出る機会を得たのだった。彼とC-3POは一緒にガレージを出るが、このときBL-17はドアの制御装置を破壊し、モールを内部に閉じ込めた。さらに彼は遠隔操作によって溶接タンク内にガスを放出させ、彼女を殺害しようとしたのである。しかしここで、C-3POにR2-D2にも同行するよう説得させることに失敗したことが裏目に出た。ガスの影響を受けないアストロメク・ドロイドが重機を使ってドアを切り裂き、モールを建物の外へ救助したのである。
最期
BL-17とC-3POがガレージに戻ると、モールは既にジョーベンによって医療所へ連れて行かれており、そこには<ホワイト・ウィッチ>の見張りのためR2-D2だけが残っていた。BL-17はドアの壊れたガレージにスピーダーを置いておくのは不用心であると指摘し、自分が知っている保管場所へ運ぶべきだと提案する。C-3POは彼の提案に賛成し、BL-17と共に<ホワイト・ウィッチ>を離れた場所にある処理加工工場へと運んだのだった。このときC-3POは溶接タンクでの事故についてR2-D2を責め立て、このアストロメク・ドロイドの相棒の同行を拒否したのである。
BL-17はこの状況を巧みに利用し、C-3POからの通信を装って、R2-D2に他のドロイドが自分たちを探しているというシグナルを送った。バトル・リージョネアは、R2-D2が主人たちを加工工場へ連れて来るであろうことを認識しており、そこではボバ・フェットが彼らを待ち構えていたのである。さらに、もはやC-3POを不要な存在だと判断したBL-19は、このプロトコル・ドロイドの抹殺の準備に着手したのだった。しかし、最初の出会いのときからBL-17を嫌っていた旧式ドロイド、プロト・ワンが姿を現したことで、彼の計画は中断されることになる。だが、BL-17はこれを2体の敵を一度に始末できるチャンスだと考え、ブラスターを抜くと、プロト・ワンに狙いを定めたのだった。
ついにBL-17の正体を目の当たりにしたC-3POは、彼にやめるよう説得した。このBL-17が注意を逸らした瞬間に、プロト・ワンが彼に襲い掛かる。だがBL-17は素早く反応し、時代遅れのドロイドを掴むと、彼を投げ飛ばし、再びC-3POに注意を向けたのだった。するとそこへ、R2-D2がジョーベンとモールを伴って到着する。BL-17はこの新しい脅威に武器を向け、この隙にC-3POが彼に襲い掛かった。C-3POはバトル・ドロイドを近くにあったスクラップ・マシンの山に叩き込む。BL-17はすぐに立ち直ったが、次の瞬間に不安定なガラクタの山が崩壊し、彼を押しつぶしたのだった。
ソール・ジョーベンは<ホワイト・ウィッチ>で罠を脱出し、ボバ・フェットを加工工場とケイ・モールから遠ざけることができた。フェットは自らブーンタ・スピーダー・レースに出場してまでも標的を追ったが、レース中に彼の<シルヴァー・スピーダー>は、ティグ・フロムが<ホワイト・ウィッチ>に仕掛けておいたサーマル・デトネーターによって破壊されてしまう。そこで彼は、フロム親子とその部下のヴリックス・オンカードを捕えてジャバ・ザ・ハットに引き渡し、その報酬金で失われたBL-17と<シルヴァー・スピーダー>の穴埋めを行ったのだった。
特徴
すべてのBLシリーズ・バトル・リージョネアと同様に、BL-17は戦闘用に設計されたバトル・ドロイドである。このドロイドは体内に応急手当キット、組み込み型シグナル妨害装置、スポットライトとしても使用できる光受像器、軍事仕様のバランス・ジャイロを内蔵していた。特にこのジャイロ装置は、慣性モーメントが最大になるように設計された関節と組み合わされていたため、彼は何千キロもの貨物を持ち上げ、再充電することなく時速30キロメートルで長距離を走ることができた。また、彼の胸部にはブリレットー社製AAP-11 ”ブラスター・ボックス”が組み込まれており、その部分にはマンダロリアン・プロテクターの装甲服と同じ、くすんだオリーブ色の軍事用迷彩塗装が施されていた。BL-17の外観はサイボット・ギャラクティカ社製の3POシリーズ・プロトコル・ドロイドとよく似ており、彼はこの類似性をうまく利用してC-3POの友人となったのだった。
このドロイドは冷酷で効果的な殺人機械だった。この特徴はボバ・フェットも認めていたほどである。BL-17は殺人を楽しみ、C-3POとプロト・ワンを共に破壊することを切望していたのだった。また、BL-17は欺瞞も得意とし、フェットとの仕事の中でこの能力を活用していた。彼はC-3POを巧みに操り、C-3POとR2-D2の間に不和を植え付けることで、自らを有利な方向へと導いたのである。