ベヴェル・レメリスク
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ベヴェル・レメリスクは、銀河帝国の技術者、そして建築家である。彼はデス・スターの開発を支えた唯一の科学者というわけではないが、彼が惑星を抹殺するという概念に取り付かれているのは事実であり、実際に6つもの異なる超兵器の開発に貢献した。そして、彼は新共和国によって戦争犯罪人として処刑された唯一の人物としても知られている。
経歴
デス・スターのように複雑なプロジェクトになると、多岐にわたる分野のテクノロジーと技術者が要求された。レイス・シーナーはこのバトル・ステーションの初期コンセプトを最初に考案した人物であり、トール・シヴロンはデス・スターが現実のものとなったモー研究所の管理者、そしてキウイ・ズークスはシヴロンから最も信頼される科学者の1人として仕えていた。
主任設計技師を務めていたベヴェル・レメリスクは、そのなかでも最高位の人物である。レメリスクの経歴は旧共和国の晩年から始まるが、当時はジオノーシアンの攻撃艇の開発に助力し、その後、ヴィクトリー級スター・デストロイヤーの開発においてワレックス・ブリセックスを支援していた。そして帝国の時代となった数年後、彼はターキンの下で働くようになり、モー研究所に配属された。このときパルパティーン皇帝はデス・スターのプロトタイプ(スーパーレーザーを装備した初の兵器)の開発を承認し、後に実運用バージョンの開発に対しても賛同を示したのだった。
初代デス・スターの建造が開始されると、工事の監督を行うため、レメリスクはモー研究所の他の科学者たちを残して、ターキンと共にホラズ星系へと向かった。やがてデス・スターは計画通りに完成したが、ヤヴィンの戦いにおいて構造上の欠陥が露呈し、反乱同盟軍によって破壊されてしまう。この結果に驚いたレメリスクは皇帝の逆鱗を恐れてヘフィへと逃亡した。しかし、激怒した皇帝は、レメリスクを発見するとコルサントへと連行させ、彼を閉じ込めた檻の中に凶暴な肉食のピラナ=ビートルを放つ。レメリスクは激しい苦痛を味わいながら無残な死を遂げたのだった。しかし、彼は即座に新しいクローンとなって蘇った。こうして死の恐怖に突き動かされた彼は、第2デス・スターおよびスーパーレーザー<ターキン>の開発に着手した。実際にレメリスクは延べ7回にわたって処刑されており、そのたびにダークサイドの秘術によって意識をクローンに移送させられ、強制的に蘇らされているのだ。
やがて第2デス・スターが皇帝と共に滅びると、レメリスクはクワットの帝国軍開発部隊に加わった。彼はそこで自分の持つスーパーレーザーの知識を応用し、超巨大スーパー・スター・デストロイヤー<エクリプス>を開発した。しかし、クワットが新共和国に奪われると、エクリプス・チームもディープ・コアへと逃れていった。だが、レメリスクはパルパティーンがクローンとして復活したことを聞き及んでおり、可能な限り彼から距離を置くべく、帝国軍の動きには加わらずにいた。その代わりに、彼は犯罪王ダーガ・ザ・ハットのもとへ身を寄せていたのである。
ダーガは武力によって新共和国を脅迫しようと考えており、レメリスクに、彼が手がけた最後の超兵器となるダークセイバーの開発を命じていた。ダークセイバーはターキン・スーパーレーザーに酷似したデス・スターの簡易バージョンであり、デス・スターからスーパーレーザー以外の余計な装備をすべて削減した宇宙ステーションだった。しかし、ダーガの傲慢さと建造作業に対する無神経さによって、この計画は最悪の結末を迎えることになる。ダーガのペットである気まぐれなトーリルたちによって建造され、完成したはずのダークセイバーは、実は完全な失敗作であり、結局はダーガもろともホス小惑星帯で大破してしまったのだ。だが、この事実を見抜いていたレメリスクは1人で爆破の直前に脱出しており、ひとまずは難を逃れることに成功したのだった。
新共和国はダークセイバーから逃亡してきたレメリスクを捕らえると、コルサントで戦犯として裁判に掛け、死刑判決を言い渡した。彼はオリナクラで4年間投獄され、その間、ヘスリア卿の拿捕されたワールドクラフトを研究して過ごすことになる。そしてついに銃殺刑に処せられるとき、彼は最期に「今度こそちゃんと殺してくれよ」と言い残したとされている。