キャド・ベイン
この項目ではデュロスの賞金稼ぎについて記述しています。他の用法についてはベイン（曖昧さ回避）をご覧ください。
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キャド・ベインは、クローン大戦中に銀河系で最も恐ろしい最強の傭兵として名声を得ていた、惑星デュロ出身のデュロスの賞金稼ぎである。彼は多くの顧客のために仕事をしたが、最終的な忠誠は常にクレジット、すなわち最高額の報酬を提示する者に向いていた。ベインは確実に報酬を手に入れるために多種にわたる武器と同盟者を利用し、クローン大戦の開戦時に仲間の賞金稼ぎジャンゴ・フェットが死亡した後には、この世界における指導者的存在となったのだった。ベインの名声にはシスの暗黒卿ダース・シディアスさえもが関心を寄せており、このシス卿も自らの目的のために幾度となく彼を雇っている。また、ベインは分離主義勢力の科学者カル・テスカともライバル関係にあった。彼はテスカの開発した超兵器、重力偏向ビームの一部を乗っ取り、ライロスで彼からこの装置を強引に奪い取ったのである。
その後ダース・シディアスに雇われたベインは、銀河中のフォース感知力を持つあらゆる子供たちを記録したカイバー・メモリー・クリスタルを解錠するため、ジェダイ聖堂からジェダイ・ホロクロンを盗み出した。その後、彼はデヴァロンでジェダイ・マスター・ボラ・ロパルからクリスタルを奪い取るが、ロパルはその中身を守るために自らの命を犠牲にする。そして司令船でジェダイ・ナイト・アナキン・スカイウォーカーとそのパダワン・アソーカ・タノと対峙したベインは、2人を切り離し、タノを人質としてスカイウォーカーにホロクロンでクリスタルを解錠させたのだった。ジェダイの追跡を逃れたベインはその後もシディアスの仕事を続け、シス卿からの次の任務、すなわちクリスタルに記録されたフォース感知力を持つ4人の子供の誘拐に着手した。彼は改良型宇宙船＜ザナドゥ・ブラッド＞を使ってジン・トアとウィー・ダンを誘拐すると、子供たちをムスタファーの秘密基地へと連れて行った。だが、ナブーで3番目の子供、ルー＝ルー・ペイジを誘拐しようとしたとき、ベインは待ち伏せしていたスカイウォーカーとタノに逮捕されてしまう。そしてジェダイによる尋問を受けた後、ベインはジェダイ・マスター・メイス・ウィンドゥとオビ＝ワン・ケノービを彼の秘密の活動拠点、ブラック・ストール・ステーションの罠へと誘い出し、逃亡するためにこの基地を爆破したのだった。
また、ハットの犯罪王ジャバ・デシリジク・ティウレからの依頼で共和国行政府ビルの見取り図を手に入れたベインは、ジャバの叔父ズィロ・デシリジク・ティウレをコルサントの刑務所から釈放させるため、ハット大評議会に雇われた。彼はハンター・チームを結成して銀河元老院へと向かい、議員たちを人質に取ると、パルパティーン最高議長にズィロの釈放を要求したのである。そしてハットの犯罪王を解放したベインは元老院から逃走し、チームを解散させた。彼はその後もハットの仕事を続けることになる。
目次 |
経歴
初期の経歴
惑星デュロ出身のデュロスのキャド・ベインは、銀河共和国の晩年に活躍した賞金稼ぎである。彼は銀河系で随一の傭兵としての悪名と名声を獲得し、任務の報酬だけを求めて1人で仕事をこなしていた。ベインはその名声によって、獲物から恐怖と死の対象とされていたのである。彼は多くの武器や同盟者を使い、最も高額な報酬を提示した顧客のために働いていた。彼にとっては報酬を受け取ることがすべてであり、雇い主がどんな人物であるか、あるいはどんな組織であるかは気にも留めていなかった。彼の通常の仕事料はそれ自体が法外な額であり、そのクレジットへの飽くなき忠誠は、獲物がより高額の報酬を提示さえすれば、簡単に元の雇い主を裏切ってしまうほどだった。ヤヴィンの戦いの22年前、クローン大戦の開戦時に銀河系で最高の賞金稼ぎとされていたジャンゴ・フェットが死亡したとき、ベインはこの業界における古参の傭兵の1人だった。だがフェットが消えたことで、ベインは銀河系における悪名を高め、最も冷酷で恐ろしい賞金稼ぎとしてこの戦争で暗躍するようになったのである。
ベインは、アウター・リムのローグ・アンター星系に浮かぶ秘密基地ブラック・ストール・ステーションから惑星タトゥイーンの秘密の隠れ家まで、様々な場所を活動拠点としていた。彼は個人的にブラック・ストール・ステーションにいくつかのブービー・トラップやレーザー防衛グリッドを設置し、敵の侵入を防ぐとともに、誰一人として生きて脱出できないようにしていたのだった。また、ベインは「暗黒街の屑たち」と一緒に仕事をすることが多かった。その1人は変身種族クローダイトのケイト・パラシッティである。彼女は冷酷な殺し屋であり、ベインと同様に金に忠誠を抱いていた。パラシッティは彼の仕事を下請けし、彼の求めに応じて外部の助けを補充していたのだ。戦争中、ベインは高度に改良したテルゴーン降下船、＜スレイト・オブ・ハンド＞を使用し、そのイオン・キャノンで数多くの商業カーゴ船を破壊した。また、ベインはジェダイにも幾度となく遭遇し、彼らとそのフォースの力を大いに尊敬するようになったが、決してジェダイを恐れることはなかった。ベインは賞金稼ぎの仕事を通じて強力な敵を作り、その首に莫大な懸賞金を掛けられるに至ったのである。
クローン大戦
クローン大戦中、ベインはダース・シディアスの仕事を請け負い、フォースの潜在能力を持つ子供たちのリストが収められたホロクロンを盗み出した。さらに彼はリストに載っている子供たちを誘拐し、ムスタファーへと連れ去ったのだった。そこではダース・シディアスが邪悪な目的のために彼らを利用する計画を立てていたのである。
その後、ベインに掛けられた賞金を狙う仲間の賞金稼ぎダヴトックが、キーオリンで彼の殺害を企てたことがあった。しかし、ベインは囮を使ってダヴトックを騙し、ダヴトックはロボニーノ、シャハン・アラマ、オーラ・シングの不意打ちを受けることになる。ベイン曰く、これはコルサントでの仕事に向けて彼のチームに課せられたテストだったのだ。結果に満足したベインはダヴトックの頭部にブラスターを当て、傷を負った傭兵にとどめを刺したのだった。
その後、ベインは犯罪王ズィロ・ザ・ハットを自由にするため、仲間を引き連れて銀河元老院を襲撃した。この襲撃計画は彼自身が立案したものだが、彼が自分で殺害した衛兵は、体当たりして素手で首を絞めた1人だけだった。ベインはドロイド・コマンドーにセネイト・ガードの装甲服を着るよう命じ、仲間と共に元老院ホールへと侵入する。そして彼らはパドメ・アミダラやベイル・オーガナを含む元老院議員たちの一団を素早く取り囲み、捕らえたのだった。パルパティーン最高議長はベインに交渉の余地はないと告げるが、彼は議員を皆殺しにすると脅迫し、議長もやむなくズィロの釈放に同意する。一方で、アナキン・スカイウォーカーが議員たちを解放しようとするが、ベインに気づかれ、反撃を受けた。そして、ベインはジェダイを拘束するためにオーラ・シングと他の賞金稼ぎたちを送り込み、この困難な仕事に成功したのだった。その後、ベインは逃走用の保険として議員たちの周りに爆弾をセットし、元老院ホールを後にする。そしてズィロが救出されると、現場を逃れたベインは議員たちの抹殺を決断し、爆弾を起動した。だが、スカイウォーカーがライトセイバーで床を切り裂き、彼らの命を救う。その後、ベインはズィロを連れてコルサントを脱出し、大喜びのハットから報奨金を手に入れたのだった。
人物と特徴
仲間だったジャンゴ・フェットがジオノーシスの戦いで死亡したため、クローン大戦当時のキャド・ベインは賞金稼ぎとして絶頂期にあった。彼にはフェットのような道徳観もなく、金が得られなければ雇い主でも簡単に裏切っていたのである。また、彼は極めて冷酷であり、フェットと違って囚人を捕らえるような仕事を引き受けることもなかった。
武器と装備
ベインはブラステック社製LL-30を改造したカスタム・メイドの2丁のブラスター・ピストルを携帯していた。そして、彼は呼吸チューブを肺に直接繋げており、追加装備なしで様々な大気の種類の惑星で自由に獲物を追跡し、ビジネスを行うことができた。また、ベインはロケット・ブーツとリスト・ガントレットを着用し、それらにはケーブル・ランチャー、コムリンク、データ送信機、非殺傷スタナーなど、様々な組み込みツールや武器が隠されていた。
