ウェッジ・アンティリーズ
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ウェッジ・アンティリーズは、ビッグズ・ダークライターと並ぶルーク・スカイウォーカーのもう1人の勇敢な友人である。コレリアンの彼はヤヴィンの戦いでルークと共にデス・スター攻略に向けて出撃する前から自慢げな評判を持っていた。そして、2人の出会いの後、ウェッジは瞬く間に反乱同盟軍の若き新星となった。彼はヤヴィンの戦いを生き延びた数少ないパイロットの1人であるが、決して臆病者ではなかった。ウェッジはこの戦闘で6機のTIE/LNスターファイターを撃墜し、ルークと共に互いを助け合っていたのだ。2人の若きパイロットはこの戦いを通じて深い友情で結ばれるようになり、後に反乱軍の伝説となるローグ中隊を共同で結成することになった。
目次 |
経歴
初期の人生
ウェッジがまだ幼少のころ、彼の両親ジャグドとゼナは宇宙港がひしめくガス・トリータ星系の最も外側の惑星で、数多く存在する燃料補給ステーションの1つを経営していた。そのため、ウェッジは幼いころから宇宙船のシステムに精通しており、同様に操縦技術にも磨きをかけ、帝国アカデミーへの入学準備も順調に進んでいたのだった。だがある日、逃走中の海賊ロカ・ハースクの指揮する宇宙船<バザー>と、それを追うコレリアン防衛軍(コルセック)の艦隊が両親の補給ステーションに到着した。ハースクは部下に緊急離陸を命じたが、慌てた彼らは補給ケーブルを外し忘れたままハンガーを突破してしまい、その際に誘発された爆発事故によってアンティリーズ夫妻の補給ステーションも完全に破壊されてしまったのである。夫妻は補給ステーションの残りの部分を守るために脱出したが、残念ながらこの災害によって命を失うことになった。皮肉にもステーションと両親に掛けられていた保険金を手にしたウェッジは、旧式のZ-95ヘッドハンターを入手し、密輸業者ブースター・テリックの力を借りて、両親の仇を討つべくロカ・ハースクの捜索を開始する。そしてついに彼は<バザー>を撃墜し、凶悪犯を仕留めたことに対する賞金を得ると、自分のコレリアン型軽貨物船を手に入れることができたのだった。
リパルサーリフトとハイパードライブに囲まれて過ごしていたウェッジにとって、船を自分好みに改造することは造作のないことだった。その後、彼は残された金で安全な星系に移住し、そこで密輸業を行うことによって安定した生活を送るという無謀な計画を実行に移した。やがて、ウェッジは武器商人として反乱同盟軍に参加したが、やがてはした金儲けよりもはるかに重大な運命の渦へと巻き込まれることになるのだった。
銀河内乱
ウェッジはヤヴィンの戦いでの活躍後、同盟軍でも最も有名かつ評判のいいパイロットとなった。そして、ホスからの撤退後、彼はルーク・スカイウォーカーの要請を受けてローグ中隊の隊長に就任したのである。彼はローグ中隊を同盟軍艦隊のエリート戦闘機部隊として編成し、その指導者として中佐の地位を与えられた。彼の中隊が司令艦の直下に配置されていたことも、ウェッジの優秀な能力の証である。だが、彼は同盟軍のAウィング・インターセプターやBウィング・スターファイターなどの最新鋭宇宙戦闘機を与えられる機会を持ちながら、あえて旧型のXウィングを選んでいた。帝国軍の新型TIE/INインターセプターが対Xウィング用に特化して製造された機体であるにも関わらず、彼はXウィングをTIEインターセプターに匹敵する機種であると考えており、さらに新型TIEシリーズに対抗するには新米パイロットにこそ最新鋭戦闘機を操縦させた方がより多くの勝機があると主張したのである。
初代デス・スターの表面で勇敢に戦ったウェッジにとって、エンドアの戦いでローグ中隊(このときはヤヴィンの戦いにおける彼らの栄誉を称えてレッド中隊と呼ばれていた)を指揮することは一時的な洗礼でしかなかった。彼とルークはヤヴィンの戦いを生き抜いたわずかな戦士たちであり、たとえルークがいなくとも、ウェッジは新しいレッド中隊にかつてと同じ戦力と決意を感じていたのである。新しいパイロットたちはホビーやウェス・ジャンソンといった旧ローグ中隊の隊員たちに匹敵する熱意と経験を併せ持っていた。この戦いでレッド中隊は同盟軍のエリート部隊として、確固たる名声を築くことになる。AウィングやBウィングの部隊が帝国軍の熾烈な攻撃によって次々と撃破されるなか、彼らはウェッジの素早い指示によって多くの敵機を撃墜していった。彼らもこの戦いでは多大な犠牲を強いられたが、最終的にウェッジは第2デス・スターの内部に侵入し、<ミレニアム・ファルコン>のランド・カルリジアンと共に、この要塞兵器の破壊に成功したのである。
新共和国の防衛
エンドアの戦い後、ローグ中隊が再編成されてもウェッジはローグ・リーダーの地位に留まり、彼らはイセイン・アイサードやスローン大提督との戦いでも貴重な役割を果たした。彼がレイス中隊の編成を提案し、この中隊を一流の侵入ユニットへと昇華させたのもこの当時のことである。また、ウェッジは常に前線でXウィングを操縦することを好んでおり、二度にわたって昇格を拒否していた。しかし、スローンの敗北のおよそ1年前には彼もようやく将軍の地位を受け入れ、エグゼキューター級スター・ドレッドノート<ルサンキア>の指揮官に任命されたのだった。
惑星ビィスにパルパティーン皇帝のクローンが出現したときもウェッジはローグ中隊に所属していたが、このときはランド・カルリジアンと共に捕獲したインペリアル級スター・デストロイヤー<エマンシペーター>と<リベレーター>の指揮を執っていた。彼はコルサントやモン・カラマリで勇敢に戦ったが、<エマンシペーター>はモン・カラマリの戦いで破壊されてしまった。その後ウェッジはコルサントへ戻ったが、そこで与えられた役割はパイロットではなく戦士であり、将軍として荒廃したコルサントの復興作業を監督することだったのだ。だが、彼は早く戦闘機のパイロットとして復帰したいという願望を抱いており、監督任務を迅速に終わらせると、待望のポジションに戻ることを許されたのだった。
その後、ウェッジはイオール・シャーからの入植者たちをダントゥイーンへ運ぶ輸送船を護衛し、続いてモー研究所からの亡命者キウイ・ズークスのボディガードにも任命された。この間、彼はキウイと恋に落ちるようになり、一方でローグ中隊へと戻ると、新共和国軍によるモー研究所への攻撃を支援した。また、彼は再び<ルサンキア>に配属させられ、この艦を特別機動部隊の指揮を執るための活動拠点とした。しかし戦争がさらに数年続くと、ウェッジは自分がキウイから離れて成長していたことに気づいたのだった。彼は知らなかったが、キウイも自分たちが互いに離れ離れになって成長していることに気づいており、そのため、2人は関係を解消し、別々の道を歩むことに同意したのである。
残存帝国軍のナターシ・ダーラ提督との戦い後、ウェッジはしばらく休暇をとり、今後の人生の目的について考えていた。だが、彼はエイレン・クラッケン将軍からの指名によって、アダマーへ派遣される使節の代表に任命された。ウェッジの外交手腕は決して最高というわけではないが、彼は天性の才能によってアダマリたちの心を揺さぶり、彼らを新共和国へ加入させることに成功する。また、この任務の間に、ウェッジはアイエラ・ウェジリと相思相愛の仲になっていることに気づいていた。彼はさっそくプロポーズし、アイエラもそれを即座に受け入れたのである。
ユージャン・ヴォング大戦
そして、新共和国と残存帝国軍との間で和平協定が結ばれると、その直後にウェッジは現役から引退し、アイエラと共に自分たちの家庭を築く仕事に専念するようになった。やがてギャヴィン・ダークライターが彼の後を継いでローグ・リーダーに就任したが、ユージャン・ヴォングによる銀河系への侵略が開始されると、ウェッジも再びギャヴィンの中隊の支援に駆り出されることになった。彼はユージャン・ヴォング軍との戦闘ではローグ・アルファとして活躍し、情報収集のため偵察用Xウィングを操縦していた。また、ガーキの戦いの直後には、ジャグド・フェルとの初対面も経験し、彼は自分が父親だけでなく叔父でもあったことを知った。結局、ウェッジは将軍として新共和国軍に復帰し、ユージャン・ヴォングとの戦争の最終段階に<モン・モスマ>の指揮を執ったのだった。やがて、ユージャン・ヴォングによってホロネットが壊滅状態にされた後、彼はトリニティ作戦をかろうじて生き延びると、モン・カラマリの防衛、そして銀河同盟軍によるコルサントへの最終攻撃計画を支援した。そして長い戦争が終わり、ユージャン・ヴォングからコルサントが引き渡されると、ウェッジを含む同世代の英雄たちは軍から完全に引退することを誓約したのである。