ライロス
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ライロス、またの名をトゥイレック、トゥイレック・プライムは、トゥイレックの故郷である荒れ果てた岩の惑星である。この惑星はアウター・リムのコレリアン・ランに位置しており、デス・ウインド・コリダーの一端を形成している。ライロスは自転を行っていないため、片側が常に太陽に面しており、反対側は常に闇に覆われている。したがって昼夜が1年を通じて変化せず、昼間の側はブライト・ランド、夜の側がナイトランドと呼ばれている。
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概要
ライロス星系の第2惑星であるライロスは、砂漠、頂が霧に包まれた山脈、影のかかった渓谷からなる乾燥した岩の惑星であり、地表には夜側の氷以外にほとんど水が存在していない。大気は呼吸可能だが希薄であり、5つの衛星を従えているため、惑星の液体コアと地下水脈が潮力の影響を受けている。
昼夜が恒久的に変わらないため、ライロスの地表には常に暴風(時速500キロにもおよぶ)が吹き荒れ、大地を削り、さらに300℃ほどの熱嵐と呼ばれる予測できない超高温状態が訪れる。さらに強烈な熱嵐は赤道を通過して地下1.6キロメートルにまで達することがあり、夜側で消滅するまで地表付近の洞窟は一時的に居住することができなくなる。 昼側と夜側の間にある赤道に沿って狭い居住可能境界線が走っており、そこは2つの極地に挟まれた黄昏地帯となっている。この狭い地帯に沿って一連の洞窟とトゥイレックたちの地下都市が存在し、これらはブライト・ランドを徘徊するライリックなどの凶暴な怪物を防ぐための鉄柵と厚い耐熱ドアで守られている。
ライロスのフローティング・ロック・ガーデンは自然の驚異であり、アウター・リム全域でよく知られた旅行者用のアトラクションとなっている。そこでは強風がトンネルを吹きぬけ、岩を空中に緩やかに浮かび上がらせており、何年にもわたってガーデンを希少な輝く石によって埋め尽くしているのだ。訪問者たちは好きなように石をいじることができるが、自然の形の中で意味を見出すことを推奨されている。
また、カラウーンはロンリー・ファイヴ山脈の中に位置する恒久都市であり、広大な地下宇宙港がおかれている。
歴史
ライロスが旧共和国の遠征隊によって初めて発見されたのは、クローン大戦勃発のおよそ10,000年前であり、アウター・リムで最初に発見された惑星の1つだった。コレリアン・ランの片端に位置するこの惑星は、銀河中心部から見てタトゥイーンよりも遠くにある数少ない惑星の1つでもある。
発見された当時のライロスの文明は特に発達したものではなかった。トゥイレックたちは風車とタービンを組み合わせて各家庭へ電力を供給し、山脈を開拓して工場を建造していた。人々は栽培された菌糸類や、家畜として飼育したライクリットなどの動物の肉から栄養を摂取していた。トゥイレックは自力では宇宙へ進出していなかったが、共和国との貿易によって銀河形全域に広がるようになり、行く先々で交渉し、人々を魅了し、誘惑したのだった。
奴隷としての生活
ヤヴィンの戦いの12,500年前から、ライロスでは奴隷貿易が生活の一部のように日常的に行われており、これは共和国との接触後も長期にわたって続けられていた。特に女性ダンサーには高い価値があり、共和国内外にトゥイレックの共同体が築かれるにつれ、数多くの市場でその姿を見ることができるようになった。こうした奴隷たちは奴隷禁止法の抜け道として、しばしば請負契約によって売買されていたのである。女性トゥイレックを配偶者や娼婦として持つことはすぐに銀河共和国全域で富と退廃の象徴となり、やがて銀河帝国の時代になってもこの風潮は続いていた。奴隷貿易はライロスの歴史全体で利益を上げ続け、初期の奴隷商はトゥイレックだったが、長い年月を経て多くの異星の犯罪王が活動拠点の1つとしてライロスに進出してきたのである。
やがて、トゥイレックたちは銀河系のあらゆる場所で、企業家、召使、ボディガード、執事、奴隷など、あらゆる職業に就くようになった。帝国の時代においても、彼らは人間に近い姿をしていることからエイリアン差別の標的になりにくかったのである。
また、アンクスの犯罪王グラクソル・ケルヴィーンは、クローン大戦勃発の直前にライロスを本拠地としていた。彼はアウター・リム全体を覆い、銀河中心部のキダイエト・オルゴにまで及ぶ広大な奴隷貿易網を持つことで知られていた。
共和国の晩年から帝国の時代までにおける有名なトゥイレックの奴隷には、セブルバが所有していた双子のアン・ゲラとタン・ゲラ、ジャバ・ザ・ハットが所有していたウーラなどがいる。
ライル
ライロスの主な輸出品であり、初期の交易を支えていた生産品は、ライルと呼ばれるスパイス効果を持った天然資源である。これらはヤヴィンの戦いの4,800年前に発見され、採鉱されるようになり、当初は医薬品として使用されていた。多くの鉱物は岩脈から採れるが、ライルは岩に咲く花の中から抽出されるため、鉱夫たちは花の下に地雷を設置し、掘っていくことになる。ライルは極めて中毒性が高く、幻覚作用もあるため、銀河系の悪党たちや退廃した貴族たちの間で気晴らしとして利用される人気ドラッグとなったのだった。特に人気と中毒性が高いのは、ライルと記憶に対して強い作用をおよぼすグリッタースティムの混合物、グリッタライルである。ライルとグリッタライルは共和国の多くの惑星で違法とされていたが、巨大な闇市場を支えるだけの大きな需要があった。そのため、犯罪王や奴隷商人たちは事業の中心をライルの密輸に切り替え、合法的な鉱夫たちと競合したのだった。やがてジェダイ内乱の時代までに合法的なライル採鉱事業はほとんどなくなり、密輸業者だけが残ったのである。
ヤヴィンの戦いの4,800年前には、ライルの排他的分配権が一時的にニモイディアンによって差し押さえられていたこともある。これによって危険な違法ライル取引も終わったかと思われたが、実際にはまったくの逆効果だった。ドラッグが無責任にばら撒かれた結果、ついにはギャンクの大虐殺という恐ろしい事態を招いたのである。
ライロスにおけるジェダイ・ナイト
クローン大戦前には、アヌーン・ボンダーラがライロスのジェダイ・ウォッチマンとして活躍していた。彼はフォース感知力のあるトゥイレックを探し出し、訓練のためコルサントへと連れて行ったのである。
ヤヴィンの戦いの44年前には、ジェダイ・マスター・ソルムとクインラン・ヴォスが違法な動物密輸を阻止するため、ライロスへ派遣された。このとき彼らはフォース感知力を持つトゥイレックの幼い少女、アイラ・セキュラを発見する。彼女はクインラン・ヴォスに引き取られ、その後訓練を受けたのだった。
その12年後、ヴォスと彼のパダワンになったアイラは、ポル・セキュラ(アイラの叔父)、ビブ・フォチューナ、チョム・フレイ・カ議員の取り仕切る、ケッセル産のエネルギー・スパイダーの卵を使った違法なグリッタライルの密輸組織を発見する。ポル・セキュラはキファーのアサント・ヴォスの精神力と大量のグリッタライルを利用して彼らの記憶を消し去り、アイラを自分の屋敷のダンサーにした。だが最終的にクインラン・ヴォスが記憶を取り戻し、ライロスでパダワンを奪い返したのだった。
またヤヴィンの戦いの1,002年前ごろには、闇の門弟たちがこの惑星にシス・アカデミーを開き、シス・アサシンとしての特別な訓練を行っていたこともある。
共和国におけるライロス
ライロスは銀河元老院にコナス・トレル議員と、チョム・フレイ・カの後任となるオーン・フリー・ター議員を代表として派遣していた。強固な忠誠派議員であるフリー・ターは、軍隊設立法案に賛成するなど、パルパティーン最高議長の体制を強く支持することでライロスを共和国の庇護下に維持していた。
クローン大戦
クローン大戦の間、ライロスは独立星系連合によって奪われ、巨大なドロイド修理施設として利用されていた。この占拠はオーン・フリー・ター議員によって公式に抗議されたが、ライロス市民の意見は賛否両論に割れていた。やがて、ヤヴィンの戦いの19年前に発動したアウター・リム包囲作戦によって、この惑星も戦場となってしまう。しかし戦いは短期間で終結し、ライロスの被害は比較的少なく済んだのだった。政治家たちの外交手腕と犯罪王たちとの密接な関係によって、最悪の事態を免れることができたのである。
銀河帝国
銀河帝国の反エイリアン差別はライロスの人々には適用されていなかった。人間至上主義文化はエイリアンのことをほとんど考慮していなかったが、彼らは抜け目なく帝国の忠実な下僕としての役割を演じており、その一方で密かに反乱同盟軍を支援していたのである。しかし、この時代はトゥイレックたちにとって試練のときでもあった。帝国の官僚や総督を楽しませるために有力氏族のメンバーの大半が奴隷とされ、すべての所有物と影響力を奪われたのである。
その後ヤヴィンの戦いとほぼ同時期に、反乱軍はライロスに拠点の1つを置いていた。だが、それはヴァイパー・プローブ・ドロイドによって突き止められ、帝国軍の機動部隊による攻撃を招くことになる。反乱軍とジャワの入植者たちによる強い抵抗があったが、帝国軍は惑星に侵入し、基地を消し去ったのだった。
またこのとき、ザーン連合もライロスに秘密の連合宮殿を保持していた。
その5年前、グランド・モフ・ウィルハフ・ターキンはライロスに補給基地を設立し、トゥイレックの奴隷労働者を使っていた。彼はこのとき素晴らしい頭脳を持つトール・シヴロンを発見し、後にモー秘密研究所と呼ばれる施設の管理者に任命したのである。
その2年後、タイニーア・レンズ、パディジャ・アンジェリ、ニケイド、ドレイク・ポールゼンらがデローラの反乱軍基地にトゥイレックのジェダイ、ニューアーフォースのクリスタル・スカルを持ち込んできた。レンズはこの頭蓋骨をライロスのナーカズィ氏族に贈り、彼らに反乱同盟軍への参加を促したのだった。
帝国後
エンドアの戦い後、ライロスは自由惑星同盟のメンバーとなった。しかし、帝国からの解放後、ライロスは新共和国への早急な加盟を見送っている。その後、ウェッジ・アンティリーズとウィンターが逃亡中のトゥイレックを追ってライロスを訪れ、帝国軍の一団との争奪戦を繰り広げたのだった。
そしてヤヴィンの戦いの6年後、ローグ中隊がクライトス・ウイルスの治療に必要となるライルを得るため、ライロスを訪れた。このときトゥイレックのパイロットたちがウェッジたちに加わり、バクタ戦争でイセイン・アイサードと戦うことになる。一方で、新共和国に対してライル・コーアに関するペテンを働いたシャク氏族は故郷での信用を失ったのだった。
またその直後には、トゥイレックのノーラ・ターコナが支配氏族を打倒する革命を企てた。その後、彼女はライロスを支配し、反人間主義の多種族同盟を創設したのだった。しかしヤヴィンの戦いの24年後、多種族同盟は人間たちに対する戦争を起こそうとして失敗する。その後、ライロスはカー議員、後にはコーラ・クイス議員を新共和国元老院へと送り込むようになったのだった。さらにユージャン・ヴォング大戦の間には、この惑星は新共和国、そして銀河同盟の価値ある一員となったのである。