CC-3636
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CC-3636、通称ウルフは、クローン大戦中にジェダイ将軍プロ・クーンの指揮下にあった共和国グランド・アーミーのベテラン・クローン・トルーパー・コマンダーである。名高いウルフパックの指揮官だったウルフは、クーンが分離主義勢力の大型戦艦<マレヴォランス>を討伐するために機動艦隊を率いていたとき、ジェダイ・マスターの旗艦<トライアムファント>に搭乗していた。だがアブレガド星系での戦いの中で、ウルフパックは多数の戦死者を出し、生き残ったのはクーン、コマンダー・ウルフ、トルーパー・シンカー、ブーストだけだった。やがてこの4人は、ジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーとアソーカ・タノによって救助されることになる。このときウルフは死んだ部下たちを称えるため、自身のクローン・トルーパー・アーマーに彼らの記憶を刻んだのだった。
その後ウルフは、クーン将軍、キット・フィストー、トート、そして彼と口論の絶えなかった野心家のケンダル・オゼル少佐と共にコームの戦いに参加した。ウルフはダーク・アコライト・アサージ・ヴェントレスとの戦いで右目を失うが、共和国は分離主義勢力を撃退し、連合の奴隷となったコーマイたちの解放と、この惑星にあった共和国グランド・アーミーにとって貴重な天然資源、アグロサイトの鉱脈の確保に成功したのだった。その後も、ウルフは右目に義眼を装着することを強いられたが、クーンと共に戦い続ける。そしてスカイウォーカーとメイス・ウィンドゥがヴァンコアで賞金稼ぎたちの罠に嵌ったきには、2人の救出にも貢献した。その後、ウルフとクーンは、分離主義勢力の刑務所シタデルのある惑星ローラ・セイユーで罠にはまった共和国部隊を救助する任務にも参加している。また、彼らは長期戦となったフェルーシアの戦いでもスカイウォーカー、タノと合流し、グリーヴァス将軍に対して共和国を勝利に導いたのだった。
目次 |
経歴
アブレガドの戦い
ウルフの愛称で知られるクローン・コマンダー・3636は、共和国グランド・アーミーでの就役のためにカミーノで生まれたマンダロリアンの賞金稼ぎジャンゴ・フェットのクローンである。クローン大戦中、ウルフはジェダイ将軍プロ・クーンのもとに配属され、極めて強固な団結力で名声を得た分隊、ウルフパックの指揮を執っていた。部隊のオリジナル・カラーを選んだのもウルフである。ヤヴィンの戦いの21年前、ジェダイ・マスター・プロ・クーンが、共和国艦隊を奇襲し壊滅させている分離主義勢力の超兵器の捜索に派遣されたとき、ウルフとウルフパックもクーン将軍の艦隊に搭乗していた。この兵器の正体は、グリーヴァス将軍の指揮するサブジュゲーター級ヘヴィ・クルーザー<マレヴォランス>に搭載された大型イオン・キャノンだったのだ。このとき任務のローテーションで装甲服を着用していなかったウルフは、一等航法士としてクーンの旗艦、ヴェネター級スター・デストロイヤー<トライアムファント>に搭乗していた。超兵器を追ってアブレガド星系へたどり着いた3隻のヴェネター級スター・デストロイヤーからなるクーンの機動艦隊は、分離主義勢力の巨大戦艦に到達、接近し、ウルフは敵艦の位置を捉えたと報告した。そして超兵器への攻撃開始前にクーンが各自の位置の報告を求めると、ウルフはジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーの艦隊が近隣のビス星系に配置されていることを報告する。クーンとウルフはスカイウォーカーとそのパダワンのジェダイ・コマンダー、アソーカ・タノとの接触を行ったのだった。
クーンはこれから行われる分離主義勢力の戦艦への攻撃に援軍を求めるが、<マレヴォランス>のバトル・ドロイドの乗員たちが共和国の通信を妨害しており、ウルフは将軍に通信不能だと報告した。やがて3隻のスター・デストロイヤーが射程距離に到達する前に、<マレヴォランス>がクーンの艦隊を捉え、イオン・キャノンの1基を機動艦隊に向けて発砲してきた。この砲撃によって彼らは偏向シールドを失い、裸同然となった<トライアムファント>と艦隊の他の船は<マレヴォランス>からのターボレーザー砲火に晒されることになる。クーンは即座に乗員たちに脱出ポッドで避難するよう命じ、ウルフもクーン、クローン・サージェント・シンカー、トルーパー・ブーストと共に同じ脱出ポッドに乗り込んだのだった。4人の乗ったポッドは<トライアムファント>が激しいレーザー砲火によって破壊される直前に射出された。やがて<マレヴォランス>の共和国艦隊への攻撃が止むまでに、ウルフ、ブースト、シンカーを除くウルフパックの全員が、クーンの艦隊の残りと共に失われてしまったのである。
巡航艦の残骸からなる瓦礫の中を漂いながら、ウルフは彼らの乗るポッドのパワー・グリッドが焼き切れており、通信装置と生命維持装置がどちらも使えない状態になっていると報告した。シンカーとブーストが動力源の修理を行う間、ウルフはクーンに助かる可能性はあるだろうかと思うかと尋ねる。するとクーンは、可能性などは信じないが、力を合わせれば救出され、生き延びられるはずだと答えたのだった。その後、付近にもう1機のポッドを発見したウルフは、自分たちのポッドにパワーさえ戻れば、他の生存者たちと交信することができるだろうと考えた。だが、クーンがフォースを使ってポッドを回転させたとき、ジェダイとクローン・トルーパーたちは残酷な現実を目の当たりにすることになった。ポッドの舷窓が破壊されており、乗員たちが死体となって真空の中を漂っていたのである。やがてシンカーとブーストがポッドのパワーを再起動した後、ウルフはもう1機のポッド、ポッド1977からのシグナルを受信した。彼はすぐにそのポッドを見つけたが、それは分離主義勢力のドロック級ボーディング・シップとロケット・バトル・ドロイドによる攻撃を受けていた。他のポッドを助ける術のないクーンとトルーパーたちは、B1バトル・ドロイドによってポッドが開けられ、他の生存者たちが空気のない真空の空間に排出されていく様子をただ見続けることしかできなかった。やがてこの戦いの生存者はクーン、ウルフ、シンカー、ブーストだけとなり、他の兵士たちはすべて連合軍によって発見され、抹殺されたのだった。そしてついにクーンたちのポッドもドロイドに発見されてしまう。ジェダイ・マスターは短時間であれば真空にも耐えられるケル・ドアの能力を駆使して、1人で敵に立ち向かうことを決意したのだった。
シンカーとブーストもアーマー・スーツの酸素供給機能を使ってプロ・クーンに続いたが、アーマーを着用していなかったウルフは、救助と生存への唯一の望みである通信シグナルを正常に保つため、ポッド内に留まった。そして分離主義勢力の船が巨大な爪でライフ・ポッドを捕まえると、クーン、シンカー、ブーストがバトル・ドロイドの前に姿を現し、戦闘が開始される。ドロイドたちは船内に退却し、ポッドを破壊するため圧縮機構を起動した。だがそのときウルフは、マスター・アナキン・スカイウォーカーと共に<マレヴォランス>と遭遇した生存者を探すため星系に到着したアソーカ・タノからの信号を受信したのだった。だが、分離主義勢力がポッドに与えた損傷によって、ウルフがタノに応答を返す前に通信が途絶えてしまう。クーンはポッドを掴んで破壊していた爪を切断し、フォースで敵機を遠くへと押しやった。すると、敵機は近くの瓦礫と衝突し、爆発したのである。やがてスカイウォーカーとタノが瓦礫地帯の中を漂う脱出ポッドを発見し、G9リガー貨物船<トワイライト>の後部格納庫に回収した。そして外にいた生存者たちをエアロック内に収容した後、スカイウォーカーは損傷したポッドの窓をフォースで外し、最後に残ったウルフを救助したのだった。スカイウォーカーは、咳き込み、弱り果てたウルフを支え、ポッドに寄りかかるシンカーとブーストの隣に座らせる。そしてクーンは、クローンたちを船の医療ドロイドTB-2に任せ、彼らを治療のため<トワイライト>の船倉に残すと、分離主義勢力の超兵器に対する攻撃の失敗についてスカイウォーカーとタノと共に話し合うため、貨物船のコクピットへと向かったのだった。
一方、<マレヴォランス>も破壊されたドロック級クラフトを捜索するため、急速に<トワイライト>に接近してきた。ジェダイは見つからないようにするため、貨物船の全システムのシャットダウンを強いられた。そして船倉の照明が消えると、ウルフはパワーが消失したと考え、分離主義勢力の船が戻ってきたのだと推測した。彼は衰弱していたにも関わらず立ち上がり、異常個所を探すためコクピットへと向かう。だがウルフは、彼の様子を調べに来たTB-2とぶつかりそうになり、ドロイドに取り押さえられたのだった。すると<マレヴォランス>は、<トワイライト>内で唯一起動していた医療ドロイドのシグナルを検出し、貨物船へ向けてイオン・キャノンを発射してきた。だが、スカイウォーカーは瓦礫地帯を脱出してハイパースペースへジャンプし、イオン波を回避することに成功する。その後、<トワイライト>は共和国艦隊と合流し、スカイウォーカーの旗艦<リゾリュート>に収容された。ウルフはスカイウォーカーとタノに救出してくれたことを感謝し、誰かが見つけてくれるはずだというクーンの言葉が実現したことを喜んだのだった。その後、ウルフパックには新兵が補充されたが、創設メンバーの多くが失われていた。<マレヴォランス>の犠牲となった部下たちの名誉を称えるため、ウルフは自分の装甲服をウルフパックの当初の紋章と色から新しいデザインに変更し、新兵たちにもその新しい装甲服を着用させたのである。
コームの戦い
その後ウルフは、ジェダイ・マスター・プロ・クーン、キット・フィストー、トート、そして昇進間もない野心家のケンダル・オゼル少佐と共に、宇宙戦闘機の能力を飛躍的に向上させることのできる希少な鉱物資源、アグロサイトの鉱床を守るため、惑星コームに派遣された。だが、分離主義勢力が惑星に先回りしており、原住種族コーマイのアンガー・ゴート大将軍との同盟のもと、惑星種族の大半を奴隷化し、アグロサイト処理工場で働かせていたのだった。嵐の中コームに降り立った共和国は、処理工場への攻撃に向けて部隊を展開する。そしてAT-TE分隊で工場へ向かう中、コームの寒冷気候から身を守るためコールド・アサルト・アーマーを着用していたウルフは、マスター・フィストーとクーン将軍について議論を行っていた。クーンの年齢がクローン・コマンダーの部隊で最近の大きな話題となっており、彼の一風変った流儀がクローンの好奇心を刺激していたのだ。2人はAT-TEの上でクーン本人と会い、その後、彼らは共和国側と同盟を結んだもう1人のコーマイ、アダルーと合流したのだった。
共和国部隊が分離主義勢力の処理工場に接近すると、ゴート大将軍のプロトン・キャノンがAT-TEウォーカーへの攻撃を行った。オゼル少佐はクローン・トルーパーに突撃を命じ、クーン将軍、フィストー将軍、トート将軍が反撃を指揮すると、ウルフとアダルーもそれに従った。そしてウォーカーが戦闘配置についた後、オゼルは分離主義勢力のキャノンへの砲撃を開始した。共和国部隊はキャノンを壊滅させ、ゴートはレール・ジェットで工場からの逃走を強いられたのである。処理工場を確保した共和国部隊は司令本部を設置した。そこでウルフとオゼルはジェダイ将軍たちと合流し、直近の最優先目標、すなわち鉱山にいるコーマイの奴隷たちの解放について議論する。少佐は鉱山への直接攻撃を要求するが、クーンはそれでは犠牲が多すぎると主張したのだった。
コームの軌道上に待機するウィーラー提督の共和国艦隊から、分離主義勢力の船、ダーク・アコライト・アサージ・ヴェントレスの<トライデント>が迫り来る嵐の隙間をうまく抜けて地表に着陸したという知らせが届いた。これを受けたジェダイは、彼らがある種の気象制御ステーションを保持していることに気づいたのである。プロ・クーンとキット・フィストーは、嵐が止めば航空支援が可能となり、鉱山への攻撃を開始できるだろうと考えた。そこで彼らは連合のステーションを壊滅させるためデヴィル・ドッグ部隊と共に出撃し、一方でオゼル、ウルフ、トートは共和国基地に残り、マスター・トートがその指揮を執ったのだった。だが共和国が新設した基地は、すぐさまヴェントレスと分離主義勢力のバトル・ドロイド部隊による攻撃に晒されてしまう。トートはダーク・アコライトによって殺害され、オゼルが共和国部隊の指揮を引き継ぐことになった。オゼルは兵士たちに分離主義勢力への突撃を命じるが、ウルフはジェダイから工場の死守を命じられていると反論する。だが、オゼルは敵が再び攻撃してくるまでただ無駄に待つことを拒否したのだった。そして共和国部隊が突撃を開始すると、大量のDSD1ドワーフ・スパイダー・ドロイドが姿を現し、彼らを取り囲んだ。オゼルは降伏を余儀なくされたのである。
ウルフ、オゼル、その他数人のクローン・トルーパーが捕虜となり、尋問のためアグロサイト処理工場へ連れて行かれた。ウルフが何も喋るなと警告していたが、オゼルはヴェントレスが見せしめに惨殺した2人のクローンの死に恐怖し、ジェダイの任務のことを喋ってしまう。オゼルとクローンたちは辛うじてダーク・アコライトの手による死を免れたが、その代わりにゴート大将軍はウルフ、オゼル、トルーパー・スピッター、コメットを牢獄に入れたのだった。その後、オゼルが自分の行為の正当化に努めていると、クローンたちは牢獄のロックを切断することに成功する。ウルフと部下たちは装甲型強襲用戦車を奪って工場のドロイド部隊をなぎ倒し、基地を破壊して脱出したのだった。共和国司令部に戻ったウルフはジェダイに連絡を取らなければならないと告げるが、彼らが死んだと信じているオゼルはコマンダーに、輸送船を出し、艦隊と合流して反撃に備えるよう命じた。だが共和国部隊が脱出する前に、ヴェントレス率いる連合の戦車部隊が姿を現し、再び基地を攻撃してきたのである。
共和国の輸送船は凍り付いており、強力な防衛網も最初の攻撃によって破壊されてしまった。共和国部隊は罠にはまったのである。オゼルは完全に降伏する気だったが、ウルフは少佐を守り、船への退却を命じた。だが、ヴェントレスとドロイド部隊が共和国基地を壊滅させる前に、ジェダイが分離主義勢力の気象制御ステーションの破壊に成功し、ウィーラー提督の艦隊を動けるようにしたのだった。LAAT/iガンシップとV-19トラント・スターファイターが接近すると、ダーク・アコライトと彼女の軍隊は撤退を強いられた。オゼルが勝利の手柄を誇らしげに語る間、ウルフはジェダイと連絡を取り、最新状況を報告する。クーンとフィストーが分離主義勢力の鉱山の調査を開始すると、オゼルは兵士たちに工場への攻撃を命じた。ジェダイが攻撃前に鉱山を調査するつもりだったため、ウルフはオゼルの命令に同意しなかったが、彼はシンカー、ブーストと共に、来るべき次の戦いに向けた準備に着手したのだった。
鉱山への攻撃が開始されると、ウルフはオゼルと共にLAAT/iガンシップから共和国部隊の指揮を執ることになった。ゴート大将軍が数基のアグロサイト・キャノンを投入し、接近中の共和国機動部隊を攻撃していたのである。アクラメーターI級アサルト・シップが激しい砲火によって引き裂かれると、ショックでパニックに陥ったオゼルはその後退却する前に気を失ってしまった。そのため、コマンダー・ウルフがAT-TEウォーカーによる鉱山での地上攻撃を指揮することになる。そしてキット・フィストー将軍がアグロサイト・キャノンを破壊すると、ウルフの分隊はマスター・クーンへの支援に向かった。将軍は鉱山に爆弾を仕掛けようとしていたアサージ・ヴェントレスと戦っていたのだ。クーンはフォース・プッシュでダーク・ジェダイの爆弾を遠ざけ、ウルフがそれを遠方から狙撃する。ヴェントレスは逃走の際にクローン・コマンダーを斬り付け、ウルフは右目を失ってしまった。やがて司令部に戻ったウルフは手当てを受け、オゼルがパルパティーン最高議長から大佐への昇格を告げられる場面を目撃することになる。そしてオゼルの昇格後、ウルフはもう一度クーンに年齢を尋ねたのだった。彼はウルフとフィストーに、ケル・ドア年で382歳だと告げるが、2人にはそれが何標準年に相当するのか分からなかった。また、ウルフはアサージ・ヴェントレスとの戦いで顔に大きな傷跡を残しており、失った右目の代わりに銀色の義眼を装着することになったのだった。
救出任務
グリーヴァス将軍がジェダイ・マスター・イース・コスを捕らえ、彼を拷問する様子をジェダイ聖堂通信センターへ直接送りつけてきたとき、ウルフとプロ・クーンは遠くからこのホロ映像を目撃していた。このときウルフは、コスがこの通信を受けているジェダイに向けて、密かに手話で自分の現在位置を伝えていることに気づいたのだった。通信が終わると、クローン・コマンダーはホロ受信装置に歩み寄り、クーンにコスの行動について報告した。クーンは彼の発見を聖堂にいる他のジェダイたちに伝え、通信をもう一度再生するよう指示する。するとグリーヴァスがコスを人質に取っている場所がサルーカマイ星系であることが判明した。ウルフの観察力によって、ジェダイは救出任務に着手することができ、やがてコスはグリーヴァスの手から解放されたのだった。
ジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーとメイス・ウィンドゥが、惑星ヴァンコアで賞金稼ぎの一団に襲われ、身動きが取れない状態にあるという知らせがジェダイ聖堂に届いたとき、ウルフ、プロ・クーン、アソーカ・タノは、ウルフパックの兵士たちを連れて即座に2人の救出任務に向かった。ウルフとジェダイは、ガンシップ<プロズ・ブロス>から3機のLAAT/iガンシップ部隊を先導してヴァンコアへ向かい、墜落したヴェネター級スター・デストロイヤー<エンデュランス>の艦橋で、瓦礫の下敷きとなっているスカイウォーカーとウィンドゥを発見した。艦橋がいまにも崩れそうだったため、クーンとタノはフォースで区画全体を支えて安定させ、ウルフパックのクローン・トルーパーたちも梁にDC-15Aブラスター・ライフルのグラップリング・フックを取り付けることでジェダイを支援した。そして部下たちが艦橋区画を支えている間に、ウルフとトルーパー・コメットが2つの船の間の隙間を飛び越え、スカイウォーカーとウィンドゥの救出のために<エンデュランス>に移ったのだった。ウルフとコメットは瓦礫をどかして2人のジェダイ将軍を解放し、2人が艦橋から脱出するのを手伝った。そしてついに艦橋が崩壊し始めると、4人はガンシップへ飛び移り、他の数人のクローンに支えられながら着地した。その次の瞬間に、アソーカが<エンデュランス>と接続していたケーブルを切断する。そして3機すべてのガンシップが現場から上昇すると、その瞬間に艦橋が崩壊して巡航艦のはるか下方へと落下し、<エンデュランス>全体を飲み込む激しい爆発の連鎖が引き起こされたのだった。やがてガンシップは集合地点に着陸し、負傷したスカイウォーカーとウィンドゥが担架で運ばれていった。その後、彼らはヴァンコアを離れ、救出任務は成功におわったのである。
ヴァンコアの任務の後、ウルフはプロ・クーンと共に、悪名高き刑務所シタデルを擁する分離主義勢力の惑星ローラ・セイユーから共和国チームを救助するための任務へと向かうことになった。戦略的価値のある一連のハイパースペース・レーン、ネクサス・ルートを発見したため連合に捕らえられ、シタデルに投獄されたジェダイ・マスター・イーヴン・ピールと共和国宇宙軍のウィルハフ・ターキン大佐を解放するため、アナキン・スカイウォーカー、アソーカ・タノ、マスター・オビ=ワン・ケノービ率いる共和国のエリート分隊がこの惑星に侵入していたのである。だが、ピールとターキンの救出の間にジェダイ・チームは船を失ってしまい、共和国の機動部隊による助けを必要としていたのだ。クーン、ウルフ、そしてウルフパックのメンバーたちの使命は、立ち往生したチームが再び分離主義勢力によって捉えられる前に、彼らを救助することだった。4隻のヴェネター級スター・デストロイヤーからなる艦隊が、クーン、ウルフ、ジェダイ・マスター・セイシー・ティン、アディ・ガリア、キット・フィストーを乗せてローラ・セイユーへと向かい、そこで共和国は分離主義勢力による惑星の封鎖に対し総攻撃を行った。ティン、ガリア、フィストーが宇宙戦闘機で援護を行うなか、クーン、ウルフ、ウルフパックの他のクローン・トルーパーたちは、スカイウォーカー、ケノービ、タノ、ピール、ターキンらを救出するため、LAAT/iガンシップで惑星の地表へ向かう。ピールは追いすがる分離主義勢力との戦闘で既に死亡していたが、チームの残りのメンバーたちは硫黄の溶岩湖の中心に浮かぶ小さな島の合流地点を確保していた。そしてチームがLM-432クラブ・ドロイドの大軍に襲われようとしたそのとき、クーンとウルフのガンシップが到着し、ターキンたちを乗せてローラ・セイユーを脱出したのである。クーンとウルフが解放された囚人たちを共和国艦隊に届けると、4隻のスター・デストロイヤーはハイパースペースへジャンプし、コルサントのジェダイ聖堂へと戻った。そして共和国はネクサス・ルートに関する聴取を開始したのである。
フェルーシアの戦い
ウルフは装甲服に多少の改造を加えた後、クーンと共にフェルーシアでスカイウォーカー、タノと合流した。戦略的に重要な惑星であるフェルーシアでは、その支配権を巡って共和国と独立星系連合が戦いを繰り広げていたのである。そして、ジェダイが分離主義勢力の支配領域に対して攻勢を強めると、グリーヴァス将軍はこの星系の掌握を確実なものとするため、フェルーシアの前哨基地の1つにC-9979上陸艇でバトル・ドロイドの増強部隊を送り込んだのだった。グリーヴァスによる援軍を叩くため、クーン、スカイウォーカー、タノ、ウルフ、コマンダー・レックスは、ドロイド基地に兵士たちを進軍させた。そしてちょうどグリーヴァスの援軍が展開されたとき、クーンはドロイドの防衛網を破壊するための三段攻撃を開始する。彼とウルフが基地の左翼を強襲する間に、スカイウォーカーとレックスが正門を攻撃し、タノが基地の後門を突破するのだ。ジェダイの全部隊が持ち場につくと、クーンは共和国のAT-TEウォーカーで近くの尾根からドロイド基地を砲撃した。スカイウォーカーとレックスが正門でドロイドと交戦し、クーンがフォース・ジャンプで基地の頂上へ向かうと、ウルフをはじめとするウルフパックたちもJT-12ジェットパックで彼に続いたのだった。
クーン、ウルフ、そして配下の兵士たちは基地の最上部でバトル・ドロイドたちをなぎ倒し、地上でスカイウォーカーの部下たちと合流する。そこで彼らは、コメット、シンカー、ブーストら、タノ率いるウルフパックの助けを得て基地の司令センターを制圧し、Tシリーズ戦術ドロイドの指揮官、TZ-33をはじめとする残りのバトル・ドロイドたちを壊滅させた。だが仲間たちは気づいていなかったが、戦いの最中にアソーカがトランドーシャンのハンターによって捕らえられ、トランドーシャンの儀式的かつ残忍な狩猟のため、衛星ワスカーへ連れ去られていたのである。翌朝になっても彼女は見つからず、共和国部隊は彼女なしでフェルーシアから引き上げることになる。クーンは連合の宙域とアウター・リムの全域をカバーする共和国の情報網に行方不明となったパダワンに関する情報を伝達したのだった。
人物と特徴
クローン大戦のベテラン将校であるCC-3636は、実践的な戦略家であり、巧みな戦略と天性の問題解決能力の双方を兼ね備えていた。また、彼はグリーヴァス将軍に捕らえられたイース・コスのホログラムを監察し、コスが密かに手の動きで合図を送っていることに気づくなど、優れた洞察力も発揮していたのである。行動力のある彼は分離主義勢力に対する努力に疲れ知らずの働きを見せ、戦闘時におけるジェダイ将軍プロ・クーンの獰猛さから多くのことを学ぶと、その心構えをウルフパックの他のメンバーたちと共有したのだった。戦争を通じてクーンと行動を共にしたウルフは、クーンの奇想天外な手法に大きな関心を抱き、このジェダイ・マスターに盲従するようになったのである。アブレガド星系での戦いの間、ローテーションに従ってクローン・トルーパー・アーマーを着用していなかったウルフは、真空に耐えられないため、自分がポッドハンターとの戦いでクーンを補佐する2人の部下、シンカーとブーストを支援できないことに不満を募らせていた。そして<トワイライト>に救助された後、船倉のライトが消えると、ウルフは動力がシャットダウンしたと推測し、負傷で弱りながらもこの貨物船の操縦室へ向かって、停止した電力源を特定しようとしたのだった。また、彼は自分と分隊を救助してくれたアナキン・スカイウォーカーとアソーカ・タノに多大な感謝の気持を抱いていた。アブレガドではウルフパックに多くの犠牲が出たため、ウルフは部隊の当初の色の装甲服を着用し続けることができず、死んだ部下たちを称えるため、その色を変えたのだった。
ウルフのジェダイへの献身と忠誠心は、野心家であるケンダル・オゼル少佐との対立の引き金となることが多かった。オゼルはウルフと違ってジェダイから一定の距離を置いており、自身の名声を守るためジェダイの命令に背くことがあったのだ。アサージ・ヴェントレスへの尋問の際、ウルフはオゼルに、ジェダイの居場所を言わないようにと告げていたが、彼は自分の命を守るためダーク・アコライトにジェダイの任務について伝えてしまった。だが少佐がパニックに陥ったときも、ウルフは部隊の指揮を執り、オゼルを守ることで自身が彼よりも優れていることを示したのである。ウルフは覇気のないオゼルを侮辱することが多かったが、少佐の命令には従い、共和国基地の防衛に成功したときも、自分の手柄だと主張するオゼル(実際には彼はパニックを起こしていただけで何もしなかった)を尻目に、決して名声を得ようとはしなかった。ウルフは銀河標準ベーシックを話し、軍事戦略およびリーダーシップに優れた才能を発揮していた。さらに彼は戦闘、特にブラスターでの銃撃戦の訓練を積んでおり、ジェットパックの扱いにも長けていた。
装備
ウルフのフェーズI・クローン・トルーパー・アーマーは、当初は茶色に塗装され、ウルフパックを表す狼のデザインが刻まれていた。だがアブレガドの戦いで多くの隊員が戦死した後、彼は死んだ部下たちを称えて部隊の装甲服のデザインを変更している。この新しいバージョンは深青色に塗装されており、狼のデザインと部隊のマーキングが施されたヘルメットには、スコープと銀色のバイザー、そして伝統的な防御用カーマが装備されていた。彼自身の装甲服も大部分にわたって深青色の縞模様が描かれており、ヘルメットの狼の紋章とよくマッチしていた。また、右肩のプレートも狼の紋章で飾られており、左のプレートには縞模様のシンボルが描かれていた。コームでは、ウルフはこの惑星の寒冷気候から身を守るため、コールド・アサルト・アーマーを着用していた。また、彼は戦闘の際に主としてDC-17ハンド・ブラスターを使用していたが、コームではDC-15Sブラスターも使用していた。さらにウルフはジェットパックの扱いに長けており、フェルーシアでも仲間のトルーパーたちと共にそれを使用している。